耳部(みみぶ) 手売り専門小説家

👂手売り専門小説家 👂45才からの夢の実現 👂人間を知りたい 👂読み上げもやってます。…

耳部(みみぶ) 手売り専門小説家

👂手売り専門小説家 👂45才からの夢の実現 👂人間を知りたい 👂読み上げもやってます。 youtube https://www.youtube.com/channel/UC86Fbvu5VIvjUS7e7aQ1icA

記事一覧

おばさまは人数の力と笑いをもって制圧する 837文字  1分30秒読

何年か前の、電車内の出来事 電車に乗っていたら黒人が乗車してきた。 ガタイの良いお兄さん。 僕の斜め方向、端から3番目に座った。 電車は動き出し、それから2駅目…

言葉に名前をつけるならリコちゃん?とリタちゃん? 442文字 1分読

利己的になる。 利他的になる。 時々、言葉の行方はそのつもりじゃない方に行く。 やっぱり相手次第。 伝える側の、言葉の選び方、場所や、時間、タイミングとか言うけ…

歩きタバコ、暴走族の騒音、ゴミのポイ捨て、ありですか?

絶滅危惧種人間は保護すべきか? 歩きタバコ、暴走族の騒音、ゴミのポイ捨て、ありですか? 現代社会、迷惑行為だと思うことはもっともっと沢山あります。 でも、これ…

短編小説0054 陸上部の理由 1467文字 2分読

走っても走っても追いつけない。 どれだけ練習しても届かない。 いっそのこと辞めてしまおうかとも思う。 こんなに苦しくて地味な競技なんて。 そもそも陸上競技を始めた…

短編小説0053 最初で最後の卒業式 772文字 1分半読

「父さん、写真撮ろうぜ」 「お、そうだな」 「はーい笑ってー」 『パシャ』 「父さん初めてだよね、学校来るの」 高校生の亮太の卒業式 オレは生まれて初めて亮太の…

上野駅 ホームレス ケンカ 鼻血 424文字 1分読

20代半ばくらいの時、上野駅の構内歩いていたらホームレスが目の前でケンカを始めた。 ちょうど始まった瞬間に立ち合わせた。 オレ自然とその人たちの中に入って 「やめ…

短編小説0052 今日があやと亮太の卒業式 878文字 1分半読

「俺、卒業式でないよ」 「はい?嘘でしょ?マジ?なんで亮太?」 冗談にしては中々の衝撃的な一言。 「どうして?ウケる!」 あやは冗談だと思い、笑いながら聞いた。…

『聞く力』の効力  世田谷一家4人殺害事件の遺族 入江杏さん講演を聞いて 1539文字 3分読

2000年12月31日世田谷区の普通の一家4人が殺害された事件は40代以上の方なら憶えている方も多いと思う。 未解決事件で残酷極まりない殺人事件。 殺害された女性(妻であり…

なぜ文字を書くのか?なぜ小説家なのか?この動画全盛期の現代に文章を書くべき理由 835文字 1分半読

僕は小説家です。 小説家なので文章を書きます。 書くと言ってもパソコンでキーボードから文章を紡いでいます。 文章を書く、文章を創るうちに分散していた点が繋がり、思…

短編小説0051 トイレットペーパーの呪い 288文字 30秒読

トイレットペーパーが無くなったら、新しいものをセットする。 これエチケット。常識。 入社一年目の女子が先輩女子に責められた。 「あなたトイレットペーパー取り替え…

ホントの話 電車内でうずくまってしまった高校生との会話 1319文字 2分半読

今朝の電車内で、隣に立っていた男子高校生がゆっくりとうずくまった。 「大丈夫?」 「あ、はい、ちょっと・・・」 「学校は次の駅?」 「はい・・・」 次の駅に到着…

短編小説0050 ラブレター0002 父より受験生の我が子へ 113文字

この瞬間のために君は努力を愚直に重ねてきた 君の培った人生の全てを投入し、全てを吐き出せ、爆発させろ 君の背中を見るとオレは震える思いがする たくましくもあり、…

短編小説0049 賞味期限は一分 368文字 30秒読

「コーヒー豆の焙煎は、繊細なのよ。数秒違うだけで全く味が変わるんだよ」 と小学生の頃から母に教えられた。 母のコーヒー好きがうつり、小学生の頃からコーヒーを飲ん…

自分らしくあることと他人の評価について 305文字 30秒読

日大アメフト部のタックルと組織の大きな問題、統〇協会と自民党の問題発覚の経緯をみて お前さんがどう生きるのか? 個人が組織なり何なりに促されるか、成敗する意味で…

短編小説0048 呼ばれる山 1712文字 3分読

カランコロンと熊よけの鈴の音が聞こえてきた。 オレより先を歩いている人のものだ。 オレの方が足が速いようで段々と近づいてきている。 もう間もなく追いつきそうなく…

「諦めること」「受け入れること」クラクラめまいがする資本主義世界 1967文字 3分読

「諦める」の意味をずーっと限界の果てまで延長するとどこにたどり着くのか。 恐らく「無視」「無関心」にたどり着くのではないだろうか。 「諦める」とは仏教では「つま…

おばさまは人数の力と笑いをもって制圧する 837文字  1分30秒読

おばさまは人数の力と笑いをもって制圧する 837文字  1分30秒読

何年か前の、電車内の出来事

電車に乗っていたら黒人が乗車してきた。
ガタイの良いお兄さん。

僕の斜め方向、端から3番目に座った。

電車は動き出し、それから2駅目に停車した際、4〜5人の賑やかなおばさま軍団が乗車してきた。

おばさま方は、入口から正面方向に当たる黒人兄ちゃんの座っている座席をサッと眺めてから、その対面の座席を選び座った。

横一列に座ると、再びワイワイと賑やかに話し始めた。

もっとみる
言葉に名前をつけるならリコちゃん?とリタちゃん? 442文字 1分読

言葉に名前をつけるならリコちゃん?とリタちゃん? 442文字 1分読

利己的になる。
利他的になる。

時々、言葉の行方はそのつもりじゃない方に行く。

やっぱり相手次第。

伝える側の、言葉の選び方、場所や、時間、タイミングとか言うけど、それを準備し、環境を整えるのは至難の業。
受け止める側の能力が絶対に必要。

これは全く上から目線でも、偉そうに言っている話じゃあない。

視点を変えて、言葉を受け入れる側を想像してみる。親子関係なら子どもになったつもりで。
さあ

もっとみる
歩きタバコ、暴走族の騒音、ゴミのポイ捨て、ありですか?

歩きタバコ、暴走族の騒音、ゴミのポイ捨て、ありですか?

絶滅危惧種人間は保護すべきか?

歩きタバコ、暴走族の騒音、ゴミのポイ捨て、ありですか?

現代社会、迷惑行為だと思うことはもっともっと沢山あります。

でも、これらのタイプの人間の絶滅には、大いに危機感を持っている立場です。

絶滅して欲しくないという立場です。

僕は静かに穏やかに、清潔に生きていきたいと思うタイプです。

矛盾していますよね。

なぜ残したいと考えるのか?

もっとみる
短編小説0054 陸上部の理由 1467文字 2分読

短編小説0054 陸上部の理由 1467文字 2分読

走っても走っても追いつけない。
どれだけ練習しても届かない。
いっそのこと辞めてしまおうかとも思う。
こんなに苦しくて地味な競技なんて。

そもそも陸上競技を始めたきっかけはなんだったっけ?
幼稚園のマラソン大会で一位になった時に、友達や先生、両親に「早いね」「すごいね」と褒めちぎられた。走ることはつまり自分が得意な事であって、一位になるとか結果を出すとあからさまに周りがチヤホヤしてくれることがた

もっとみる
短編小説0053 最初で最後の卒業式 772文字 1分半読

短編小説0053 最初で最後の卒業式 772文字 1分半読

「父さん、写真撮ろうぜ」

「お、そうだな」

「はーい笑ってー」

『パシャ』

「父さん初めてだよね、学校来るの」

高校生の亮太の卒業式

オレは生まれて初めて亮太の学校行事に参加する

亮太が幼稚園の頃から運動会やら事業参観、入学式など本当に一度も参加したことが無い

妻が毎回参加してくれているとは言え、
オレはオレで仕事だからとは言え、
酷い父親だ

「父さんごめんな、大学受からなくて」

もっとみる
上野駅 ホームレス ケンカ 鼻血 424文字 1分読

上野駅 ホームレス ケンカ 鼻血 424文字 1分読

20代半ばくらいの時、上野駅の構内歩いていたらホームレスが目の前でケンカを始めた。
ちょうど始まった瞬間に立ち合わせた。

オレ自然とその人たちの中に入って

「やめろやめろ」っつって仲裁に入ったら、意外とすぐにやめたのね。すぐ離れてさ。

片方のおじさんはもう鼻血出てて

もう片方のおじさんはさ

「ありがとう」っていうんだよ、オレに。

ちょっと一瞬、なんか拍子抜けっていうかビックリしたんだけ

もっとみる
短編小説0052 今日があやと亮太の卒業式 878文字 1分半読

短編小説0052 今日があやと亮太の卒業式 878文字 1分半読

「俺、卒業式でないよ」

「はい?嘘でしょ?マジ?なんで亮太?」

冗談にしては中々の衝撃的な一言。

「どうして?ウケる!」

あやは冗談だと思い、笑いながら聞いた。

「俺、明日から世界一周の旅に行くんだ」

亮太の瞳は真っすぐだった。

穏やかで優しい顔のままだけど嘘を言っていない。
冗談を言っていない。

私は動揺した。

「え、嘘・・・。でも卒業式の後でいいじゃん」

高校生活の、最も盛

もっとみる
『聞く力』の効力  世田谷一家4人殺害事件の遺族 入江杏さん講演を聞いて 1539文字 3分読

『聞く力』の効力  世田谷一家4人殺害事件の遺族 入江杏さん講演を聞いて 1539文字 3分読

2000年12月31日世田谷区の普通の一家4人が殺害された事件は40代以上の方なら憶えている方も多いと思う。
未解決事件で残酷極まりない殺人事件。
殺害された女性(妻でありお母さん)のお姉様である入江杏さんの講演会に行ってきた。

自分の身内が理由もなく、過失もなく殺される現実。昨日まで元気な姿を見て会話をした、いつもいる人が酷い殺され方をして失う。

そんなことってあるのか?

現実を受け入れる

もっとみる
なぜ文字を書くのか?なぜ小説家なのか?この動画全盛期の現代に文章を書くべき理由 835文字 1分半読

なぜ文字を書くのか?なぜ小説家なのか?この動画全盛期の現代に文章を書くべき理由 835文字 1分半読

僕は小説家です。
小説家なので文章を書きます。
書くと言ってもパソコンでキーボードから文章を紡いでいます。

文章を書く、文章を創るうちに分散していた点が繋がり、思いもよらない素晴らしい組み合わせで、物語が出来上がる事や思いを正確に言葉に変換できる素晴らしい瞬間があります。

小説に限らずですが、仕事や日常生活の中で考えがまとまらず、どうにもこうにも納得のいかない支離滅裂な行き止まりに迷い込んでし

もっとみる
短編小説0051 トイレットペーパーの呪い 288文字 30秒読

短編小説0051 トイレットペーパーの呪い 288文字 30秒読

トイレットペーパーが無くなったら、新しいものをセットする。

これエチケット。常識。

入社一年目の女子が先輩女子に責められた。

「あなたトイレットペーパー取り替えてないでしょ」

「え?はあ、まだちょっと残ってましたけど・・・」

「もうあと一回分残ってないくらいじゃない!」

「はいそうです。だからもったいないので。それに予備が各個室にあるからいいのでは・・・と」

「そういう時は全部使い切

もっとみる
ホントの話 電車内でうずくまってしまった高校生との会話 1319文字 2分半読

ホントの話 電車内でうずくまってしまった高校生との会話 1319文字 2分半読

今朝の電車内で、隣に立っていた男子高校生がゆっくりとうずくまった。

「大丈夫?」

「あ、はい、ちょっと・・・」

「学校は次の駅?」

「はい・・・」

次の駅に到着してもまだ辛そうなので、このまま放ったらかしにするわけにいかず、彼の脇を支えながら一緒に下車した。

「ちょっと座ろうか」

「・・・はい」

ホームのベンチに腰掛け少し落ち着く。

細身で小柄な青年の顔は真っ白。

「なんか飲

もっとみる
短編小説0050 ラブレター0002 父より受験生の我が子へ 113文字

短編小説0050 ラブレター0002 父より受験生の我が子へ 113文字

この瞬間のために君は努力を愚直に重ねてきた

君の培った人生の全てを投入し、全てを吐き出せ、爆発させろ

君の背中を見るとオレは震える思いがする

たくましくもあり、抱きしめたくもあり

怖じ気るな!
楽しめ!
さあ、勝負だ!

行って来い!

おしまい

短編小説0049 賞味期限は一分 368文字 30秒読

短編小説0049 賞味期限は一分 368文字 30秒読

「コーヒー豆の焙煎は、繊細なのよ。数秒違うだけで全く味が変わるんだよ」

と小学生の頃から母に教えられた。

母のコーヒー好きがうつり、小学生の頃からコーヒーを飲んでいるオレは、もう一つ一瞬で変わってしまうものを知っている。

夕日

その美しさが、儚ければ儚いほど、より美しいと反応する人間の感受性は刺激され、その美しさは未来永劫殿堂入りする。
人の心を震わすのは、目で見るものだけでは足りない。

もっとみる
自分らしくあることと他人の評価について 305文字 30秒読

自分らしくあることと他人の評価について 305文字 30秒読

日大アメフト部のタックルと組織の大きな問題、統〇協会と自民党の問題発覚の経緯をみて

お前さんがどう生きるのか?

個人が組織なり何なりに促されるか、成敗する意味で行動するなにがしを
その結果は組織が負わない

負うとしても全く別の方向から青天の霹靂で振り落ちる、いわば理不尽な仕打ちとして

少なくとも組織的に、慣習的に行っていた者たちからすればそう思う

大きな組織的問題が発覚するきっかけを起こ

もっとみる
短編小説0048 呼ばれる山 1712文字 3分読

短編小説0048 呼ばれる山 1712文字 3分読

カランコロンと熊よけの鈴の音が聞こえてきた。
オレより先を歩いている人のものだ。

オレの方が足が速いようで段々と近づいてきている。

もう間もなく追いつきそうなくらいに音が近づいた感じだが、姿が中々見えない。

「カランコロン」

かなり大きい音になった。
もう隣りにいてもおかしくない位の大きな音だ。

「おかしいな?」

そう思ったと同時に音が止まった。

感覚的に、その音を追い越すような位置

もっとみる
「諦めること」「受け入れること」クラクラめまいがする資本主義世界 1967文字 3分読

「諦めること」「受け入れること」クラクラめまいがする資本主義世界 1967文字 3分読

「諦める」の意味をずーっと限界の果てまで延長するとどこにたどり着くのか。

恐らく「無視」「無関心」にたどり着くのではないだろうか。

「諦める」とは仏教では「つまびらかにする」「明らかにする」の意があるそうだ。つまり真理、道理を意味する。
だとすると、「無視」「無関心」というなんだか突き放す、二度と期待しない、ような意味とはだいぶニュアンスが違ってくる。

物事が成されなかったり、うまくいかない

もっとみる