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心に浮かぶよしなしごとをそこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるをしけれ。 ゆく…

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心に浮かぶよしなしごとをそこはかとなく書きつくればあやしうこそものぐるをしけれ。 ゆく川の流れは絶へずして、またもとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しくとどまりたるためしなし。 「枕草子」「方丈記」的なイメージで浮かんだこと書いてます( ..)φカキカキ

記事一覧

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電子書籍出版 KindleUnlimited 読み放題対象 江戸の暮らし

mili
1年前

月が欠けたところに見えるもの/幸せと未来について考えた

半分欠けた月がぽっかりと浮かんでいた。 彼と2年以上同棲した家を出ていく決意をしたものの、後ろ髪惹かれる思いがある。 昨日までは、私が家を出ていくのは自分のこれ…

mili
1年前
4

植物を育てられない話/風の時代

昔から植物がどうも苦手だ。 グリーンのある暮らしに憧れはするものの、育ててみようとはならない。 20代のとき、プランターでミニトマトを育てた。 採れたてのトマトはみ…

mili
1年前
5

自分がどうしたいのかは一番難しい
2つの選択肢から
どちらかを選ぶとき
どちらにも幸せな未来が見える
でもそれは手に入らない未来でもある
自分の幸せのために選ぶのに
大切な人を悲しませてしまうと思うと
身動きがとれなくなる
答えは自分の中にしかない
自分のことが一番わからない

mili
1年前

言葉の不思議/フィンランド語、日本語、英語

フィンランド語のkieli(キエリ)という単語は「言語」という意味を表す。 またkieli(キエリ)は「舌」という意味も表す。 同じ単語が「言語」と「舌」を表す。 このように…

mili
1年前
2

本を買う場所と気持ちの関係性/「旬」の話

町の書店が消えていく。 そのことを切なく、そして一大事だと感じる人はどれくらいいるのだろうか。 最近はメルカリで本を買うのが一般的である。 新品を書店でチェック…

mili
1年前
4

抽象的なもの/何だかわからないものの魅力

抽象的であるということについて考えた。 音楽や詩など、抽象的なものは具体的に書いていないから、さまざまな解釈ができ、深めていくところにそのおもしろみがある。 解…

mili
1年前

先日ひさしぶりに曲を書いた。私の住む地域は天気が年間通してあまりよくない。それをネガティブに捉えることが一般的なようである。しかし、ネガティブの裏はポジティブ。私にとって曇り空や雨は、感性を刺激し、時にはセンチメンタルやノスタルジックな思考やメロディを生む。灰色の空、風、塵、鳥。

mili
1年前
1

打ち間違いから生まれる笑いは現代特有のものだ。先日、会社で「ボンド」を購入しようとしたときのことである。アスクルの検索欄に入力し決定をクリックした。しかし、画面に出てきたのは「ボンゴ」の画像だった。その後「ボンゴ」が頭から離れず、今も天声人語を見ると「南米ボンゴ」と思ってしまう。

mili
1年前
1

ミスチルの「やわらかい風」を聴いた

冬から春に季節が変わっていく
一緒に過ごした冬から
別々に過ごす春へ
悲しみはあった
でも やわらかい風が吹いていた

相手を大切に思っていた気持ちの温かさ
幸せでいていねと願う温かさ

そんな気持ちを思い出す
春はもうすぐそこ

mili
1年前

先日実家に帰ると
母が台所に立っていた
1年ぶりだろうか
ブロッコリーをゆでる母の姿を見て
泣きそうになった

災害や戦争などの話題をテレビで見るたびに
当たり前の毎日を大事にしていきたいと思うのに
自分のことになると失ってから気づく

お母さん
今日も台所にいてくれてありがとう

mili
1年前
2

空が美しい朝だった
雲が一面空を覆っていた
山の稜線近くだけ一部晴れていて
薄いオレンジとピンクの間の色が見えた
見た美しさを言葉にしたい
だが言葉で表そうと考えて書けば書くほど
目に映った景色とは離れていく
言葉で表そうとするのは人間の傲慢だろうか
そして言葉はいつも不器用だ

mili
1年前
1

氷点下の朝
木々は雪をまとい 氷りついていた
一面まっ白な世界
そこに 木は静かに立っていた
人間も木と同じ
命をもらい 地球上にいる
それなのに特別だと思っていることにはっとした
言葉や心情を
木だってもっているかもしれない
私たちが知らないだけで
そんなことを思う冬の朝だった

mili
1年前
1

雪が舞う灰色の空
信号を待ち見上げる
エンジン音が静まった

SEKAINO OWARIのサイレント
イントロが流れ
目の前の光景が絵になった

今この曲を
同じようなことを思いながら
聞いている人はどのくらいいるのだろうか

信号は青に変わった
絵は一つの作品となった

mili
1年前
1

あの部屋の
窓から見えた
朝焼けの
うすむらさきが
きれいでね
すぐにあなたに送ったの
もうずいぶんと
前なのに
浮かんでくるのはあの色で
これから始まる
二人の日々に
期待を寄せた朝だった
きれいだねって
写真見た
彼もきっと願ってた
二人の時間大切に
していけたらと願ってた

mili
1年前
1

あなたと一緒に行った国
今は戦火の中にある
あなたと一緒に見た教会
今も完成しないまま
完成したらもう一度
果たせぬ約束
遠い記憶に
心に浮かんでくるものは
一緒に食べてた空間で
おいしいと笑う
あなたの声と
ほほえみ返す私だけ
何を食べたか忘れても
その空間は忘れない
ありがと

mili
1年前
月が欠けたところに見えるもの/幸せと未来について考えた

月が欠けたところに見えるもの/幸せと未来について考えた

半分欠けた月がぽっかりと浮かんでいた。

彼と2年以上同棲した家を出ていく決意をしたものの、後ろ髪惹かれる思いがある。

昨日までは、私が家を出ていくのは自分のこれから先の未来、選択肢のためだとばかり考えていた。

最近よく通っているカフェのオーナーに自分の話をした。

彼女は独身で今年50歳になるそうだ。

15歳年下の親しい男性がいるらしい。

毎日、カフェでお客さんと話すことを幸せだと話す。

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植物を育てられない話/風の時代

植物を育てられない話/風の時代

昔から植物がどうも苦手だ。
グリーンのある暮らしに憧れはするものの、育ててみようとはならない。

20代のとき、プランターでミニトマトを育てた。
採れたてのトマトはみずみずしく、そのおいしさに感動した。
その後ミントやパンジーなどの花を育てたときに、やたら大きくなって扱いに困った。
生命力の強さに圧倒されたのか、なんだか辛くなった。
それ以来、私は植物を育てるのをやめた。

話は変わるが、20代の

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自分がどうしたいのかは一番難しい
2つの選択肢から
どちらかを選ぶとき
どちらにも幸せな未来が見える
でもそれは手に入らない未来でもある
自分の幸せのために選ぶのに
大切な人を悲しませてしまうと思うと
身動きがとれなくなる
答えは自分の中にしかない
自分のことが一番わからない

言葉の不思議/フィンランド語、日本語、英語

言葉の不思議/フィンランド語、日本語、英語

フィンランド語のkieli(キエリ)という単語は「言語」という意味を表す。

またkieli(キエリ)は「舌」という意味も表す。

同じ単語が「言語」と「舌」を表す。

このように、複数の意味をもつ単語のことを多義語という。

言語は発音を学ぶときに舌の位置と関連付けて学ぶから、関連する意味ではある。

しかし、日本語では「言語」と「舌」は全く別の単語である。

なぜフィンランド語では、「言語」と

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本を買う場所と気持ちの関係性/「旬」の話

本を買う場所と気持ちの関係性/「旬」の話

町の書店が消えていく。

そのことを切なく、そして一大事だと感じる人はどれくらいいるのだろうか。

最近はメルカリで本を買うのが一般的である。

新品を書店でチェックし、メルカリで中古を購入する。

そんな姿を書店でよく目にするし、私もその一人であった。

だが、その行動をしたのはたったの2回。

今はまた、書店で本を買うようになった。

なぜか。

たしかに安く同じものが買えるのはありがたい。

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抽象的なもの/何だかわからないものの魅力

抽象的なもの/何だかわからないものの魅力

抽象的であるということについて考えた。

音楽や詩など、抽象的なものは具体的に書いていないから、さまざまな解釈ができ、深めていくところにそのおもしろみがある。

解釈とは、そのものの秘める可能性ともいえるかもしれない。

フルートの曲にNOBLO作曲のMELODYという曲がある。

非常に抽象的なタイトルだ。

突き詰めた結果、MELODYとは「心を揺さぶるもの」という結論に至った。

誰かが奏で

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先日ひさしぶりに曲を書いた。私の住む地域は天気が年間通してあまりよくない。それをネガティブに捉えることが一般的なようである。しかし、ネガティブの裏はポジティブ。私にとって曇り空や雨は、感性を刺激し、時にはセンチメンタルやノスタルジックな思考やメロディを生む。灰色の空、風、塵、鳥。

打ち間違いから生まれる笑いは現代特有のものだ。先日、会社で「ボンド」を購入しようとしたときのことである。アスクルの検索欄に入力し決定をクリックした。しかし、画面に出てきたのは「ボンゴ」の画像だった。その後「ボンゴ」が頭から離れず、今も天声人語を見ると「南米ボンゴ」と思ってしまう。

ミスチルの「やわらかい風」を聴いた

冬から春に季節が変わっていく
一緒に過ごした冬から
別々に過ごす春へ
悲しみはあった
でも やわらかい風が吹いていた

相手を大切に思っていた気持ちの温かさ
幸せでいていねと願う温かさ

そんな気持ちを思い出す
春はもうすぐそこ

先日実家に帰ると
母が台所に立っていた
1年ぶりだろうか
ブロッコリーをゆでる母の姿を見て
泣きそうになった

災害や戦争などの話題をテレビで見るたびに
当たり前の毎日を大事にしていきたいと思うのに
自分のことになると失ってから気づく

お母さん
今日も台所にいてくれてありがとう

空が美しい朝だった
雲が一面空を覆っていた
山の稜線近くだけ一部晴れていて
薄いオレンジとピンクの間の色が見えた
見た美しさを言葉にしたい
だが言葉で表そうと考えて書けば書くほど
目に映った景色とは離れていく
言葉で表そうとするのは人間の傲慢だろうか
そして言葉はいつも不器用だ

氷点下の朝
木々は雪をまとい 氷りついていた
一面まっ白な世界
そこに 木は静かに立っていた
人間も木と同じ
命をもらい 地球上にいる
それなのに特別だと思っていることにはっとした
言葉や心情を
木だってもっているかもしれない
私たちが知らないだけで
そんなことを思う冬の朝だった

雪が舞う灰色の空
信号を待ち見上げる
エンジン音が静まった

SEKAINO OWARIのサイレント
イントロが流れ
目の前の光景が絵になった

今この曲を
同じようなことを思いながら
聞いている人はどのくらいいるのだろうか

信号は青に変わった
絵は一つの作品となった

あの部屋の
窓から見えた
朝焼けの
うすむらさきが
きれいでね
すぐにあなたに送ったの
もうずいぶんと
前なのに
浮かんでくるのはあの色で
これから始まる
二人の日々に
期待を寄せた朝だった
きれいだねって
写真見た
彼もきっと願ってた
二人の時間大切に
していけたらと願ってた

あなたと一緒に行った国
今は戦火の中にある
あなたと一緒に見た教会
今も完成しないまま
完成したらもう一度
果たせぬ約束
遠い記憶に
心に浮かんでくるものは
一緒に食べてた空間で
おいしいと笑う
あなたの声と
ほほえみ返す私だけ
何を食べたか忘れても
その空間は忘れない
ありがと