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思想家の休日

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#世界

備蓄

備蓄

猜疑心により萎びてしまった花々、世界の可愛さに気付く前に、居なくなってしまった君たちの悲しみを詰め込んだコップの中では、新たな世界が形成され、この、夢でしかなかった忌々しい現実が、何度でも同じように、何度も、違う顔をしながら、あたかも、そこにあったかのように示す間から、締め出されてしまっても、また、同じようなサイクルを進み、荒んでしまった過ちの中を彷徨い、印象に溶けてしまうだけの、末路の中で、細や

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羽ばたく

羽ばたく

儚さを持って、破砕していく精神たち、奪われたり、無くしたり、たまには、憎んだりもして、孕む意味は、未だに孤独なものであるが、信じ貫く意思は純粋で、利己的な肯定感の中、囀る思いが、真理なんかを携えては、誂えた罪により発光する虫たちや、子孫を残すための戦争や、あらゆる情報の煽動が、デリカシーもなく近付いては、君が見出したものを批判したり、今に疲憊する精神は、理解なんかを、安易に求めては、ひとりよがりな

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残滓

残滓

浮遊する意識を切り裂くシュプレヒコール、運命論者が謳う難問の数や、くたばるだけの毎日に配膳される退屈なご飯や、管理下に置かれた感情との齟齬や、聡明な瞬間にあふれる枢要な互換性や、狂気的な世界に敷衍していく余韻や、印象的な悔悟を引き出す群れるだけの人々、備蓄したアンニュイとした質感や、悲劇的で拝金主義的な奴らの奴隷にカスタムされた君の毎日、血に溢れた午後の低劣な祝福や、不確かな共感性に騙されてばかり

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教唆

教唆

正義の犠牲になり、馴れ合うばかりの人々の墓地を進み、ひたすらに我儘なのが、生きるというやつなのだと、何事にもひれ伏さずに、のうのうと生まれては消えるという、凡庸さに破裂した人工衛星や、旧約聖書や、くたびれた互換性や契約書の数々、ジレンマばかりが肥大化する日曜日では、すれ違う人の顔は忘れてしまうし、確かさを盾にして、否定してばかりいるような輩が謳うパワーバランスや、罵声が飛び交う代償ばかりを求める過

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帰巣

帰巣

ずっと眠れずに、凍てつく部屋で、大それた理由を博愛しながら、銀河に詰まった因果律や、律動する思念や、まことしやかな理由を即座に破壊して、あらゆる情念をゆりかごに乗せて、散漫なジレンマを崩壊させるための呪詛が嬲る世界や、気圧配置の裏側で、毒された真実を崇める家畜たちや、伝染病により、黒く朽ちていく指先を眺めながら、生きるとは何か?と、他人行儀に語る自らの周りを巡る飛行機の騒音や、疑念を孕み続けるラス

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浄化

浄化

星を食べて成長する見たことがない木々、短絡的な愛を加速させる安定剤と飛ぶ乱数、調教されている猿である私も、猿の王にまで成長して、無知であるが故に、未知数であるのだ、と冥王星で不文律に震える賢者たちのリビドーや、恒常的な更迭の先で、無秩序に咲き乱れる健全な悪意の角膜、頭蓋骨を空っぽにして、注ぎ込まれるワインや、インサイダー取引や、陰惨な結合、あらゆる偏見をゆりかごに乗せ、世界の果てで踊るカウボーイた

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エゴ

エゴ

闇を引き裂く大きな爪たる私の衝動、世界は、ここにあると、うるさく付きまとうカラス、掃き溜めを泳ぐ猿や、ティーンネイジャーの終わり、カトプレパスがうごめく砂漠の街、輪廻転生を折り曲げて作ったモニュメント、アスファルトに張り付く動機、隣接する憂鬱を化合物で混ぜて、作られた錠剤が降る夜、毎日の責任なんて、簡単に消費して、運命的な出会いに昇天して、濫りに与えられたエゴにより、損なわれていく愛や、すり替えら

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滲む

滲む

瀕する過去を捕食するブラックホールの中でのうねり、唸るような鳴き声を放つ宇宙空間の不気味さ、ブギーマンに追いかけられるギンヤンマみたいなメガネをした子供たち、不確かな感触を漁る野良犬たち、あらゆる偏見を超越するためのしなやかな足や、曖昧な記録を続けるスパイたち、タナトスを打ち砕いて、それを煎じて飲む間から膨張する今朝の営みや、排斥される理由が流動しては、現実を裁くために植え付けられた普遍性という、

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真偽

真偽

シンギュラリティの果てを貪り食う、前衛的な影、モラルなんてものは、はじめから、存在すらしていないのに、君たちが語る正義は、カタルシスに至るために、正義を武器や盾にして、誰かを抑圧したり、斡旋したり、苦しめたりして、支配的な奴らが示す正解や、世界なんてものは、絶えず裏切りを続け、軽薄な理想を企て、惰性で導かれていくだけに至るような、退屈な対価や、体制が謳う、正解などにより、偏ったり、寄りかかるほどに

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空中

空中

肩甲骨にとまるギンヤンマ、独善的な愛が、シンフォニーを携え産卵した世界が、むくんだ顔をして拝む夜空、ギンガムチェックのフクロウがゆがんだ世界を、正しい形にするための帰路、豊かな自然にかさましされたセオリーや、循環する希望、何かに酔いしれているだけの、君の朧気な静謐、蛮行とシュプレヒコール、類似品と、偏った思想、理性なんてものを長じるが故に、理性なんてものに、支配されているだけに満たないし、満足を謳

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成否

成否

清貧な世界を踏み躙る巨大な足、あらがうほどに食い込む爪や、即座に平伏すだけの君たちの道理や、無垢な季節を頬張る怪獣たちの住処、あらゆる偏見により、閉ざされた感情を往復する持論やジレンマの数々、野晒しの思いが打ち出す火の粉や、退嬰的な湿度により、ふやけてしまった情景、贖うほどに、現れる余韻に揺らぐ刹那や、接続され続ける思い出の仮数、体制的なものに集う意識の互恵により、腐る権力なんかを加速させては、み

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軋む

軋む

死の外側を旅して、散漫な感性を駆逐して、凄艶な記録の中を泳ぐ魚たち、暗澹とした春を食む虫たち、邪な気持ちが横行する主観や、痩せ細った感情を浄化させるための呪詛や、常用する真理が食い込み、出来事の隙間を食い荒らす原理や、下賎な取り組みやら、ケミカルな跡形、集約される恋の末路や、マクロなファシズムにより、駆逐されてしまうLEGOの兵士たち、修繕され続ける過去の過ちや失敗を、脳内で加工し続けるだけの、反

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研鑽

研鑽

遠くに行ってしまった好きという感情、憎しみばかりに擦り寄る君の過程、ろくでもない世界だけど、愛することが、必要不可欠であるし、あらゆる偏見を飛び越えて、変化を恐れずに、何事からも超越して、越権行為を繰り返して、さらなる飛躍を遂げるために、維持したり、保持したりしているだけの、惰性な世界を翻して、昼が夜に侵食される前に、ひたすらに乗り越える辺りから、言葉は、まやかしになって、君を騙したりして、俯かせ

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空想

空想

どこがで聞いたような、似たような言葉が乱反射する鏡の世界、切り取られた憂鬱を捕食するジャバウォックや、均等な位置から、はみ出ている私の後ろに継続される、忌々しい現実や、ゲノムを撹拌し続けるミキサーの中での高次元の恋路や、夢の中での出来事の、絶対性や、退廃的な郵送を繰り返しては、忘我を切り取る、繊細な指先や、湯船に浸かっているような、安心感や、曖昧な現実の生贄として運ばれていくアリスの顔が、何か、不

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