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なんとなくいいな、の世界
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#詩

自分の感受性くらい自分で守ればかものよ

自分の感受性くらい自分で守ればかものよ

今日は本、というか詩の話。

みなさん、詩集とか読まれますか?
本棚の中にありますか?

わたしは読書は好きだけど、
詩や詩集というものはほとんど触れたことがなく
子供の頃や10代の頃には読んでいたことが
あったのかもしれないけれど、
大人になってから、少なくとも覚えている限り
自分で選んだことはおそらくなくて。

そんな中で初めてちゃんと読んだ詩が
八木重吉さんと、茨木のり子さんのものでした。

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【詩】 あたらしい夜

【詩】 あたらしい夜

言葉に囲まれて生きている。
どこを切り取っても言葉が在る。
言葉はいつも、誰かに何かを伝えようとする。
できるだけいい言葉がよくて、焦りながら探している、ずっと。
本を読んでも写真を眺めても、音楽を聴いても自然を感じても、ありふれた言葉しか出せない。
捻り出すようにしてやっと書けている。

ときどき、宇宙の底に立っている気分になる。
人気のない路上で、ぜんぜん特別じゃない夜空を、ただ見上げていると

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詩 「無題」 

詩 「無題」 

だれかの暴力に愛がこわれた

だれかの暴力に愛をさがした

だれかの暴力に愛をみつけた

詩 「み母」

詩 「み母」

祈りを捨てたとき

あなたとの対話がはじまった

詩 「君の中」

詩 「君の中」

ブランコがゆれると

見上げた空もゆれた

光ばかりがひろがり

君の中にいるみたい

詩 「海の砂」

詩 「海の砂」

君に沈んでゆく僕は

意識が、薄れ、薄れ

遠のく空は、白い色

このまま君のそこまで

詩 | 祈り

詩 | 祈り

大きな不幸を前にして
何も出来ない無力さを痛感するとき
途方に暮れるしかない

何も出来ないのだから
私が悩んでも悩まなくても
状況が変わるということはない

しかし
仕方ないのだよと諦めるのと
好転しますようにと祈るのとでは
やはり違うと思う
なにが違うのだろう?

祈るだけでは
何も変わらないだろう

漂流して行方不明になった
愛する人のことを
なるようにしかならないと考えるのと
どうか助かり

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GしてI'veして。

GしてI'veして。

平和な世界を望みながら
刺激を求めて。
長生きを望みながら
身体に悪いものを好んで
摂取していく。

矛盾だらけの私達。

不安定に安定しながら
彷徨うフリ。

今日も何処かで禁断とか云う言葉に
燃えながら傷つけ合っていたり。

今日も何処かで禁忌とか云う言葉を
持ち出して思わせ振りな物言い。

明日もきっと何処かの誰かと比較して
上がったり下がったりの心電図。

明日もそっと何処かの暗い飲み屋で

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詩 「春の雨」

詩 「春の雨」

春の雨は光をふくみ僕らを濡らしていく

会話のない僕らを繋ぐように

詩 | 幸せが形成される夕暮れ

詩 | 幸せが形成される夕暮れ

ふと幸せだった時のことを思い出す
あの頃は楽しかったなって

今になって
幸せだったなと思うことも
そのさなかにいるときは
ただただ必死で 
そうならざるを
得なかっただけなのにね

今になってはじめて
あんなに悲しかったことが
今の自分を形作る要素に
なったことに気がつく

今の私なら乗り越えられる…
なんて思ったりもするけど
それはあの時経験したからなんだよね
要らないと かつて思ったことが

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詩 「翼あるもの」

詩 「翼あるもの」

きみからはみ出して

飛んでいってしまった

やさしい空いろ

翼のないぼくは

ただ目で追うばかり

思いやり

思いやり

人の心の傷なんて見えないけど

心の光り方や色具合で
なんとなく感じるような瞬間がある

僕の心の物差しが

正しいかわからないし
思い過ごしかもしれないけど

その傷を意識できると自然と
いい相性が作れるような気がする

言葉にしなくても

小さな気付きが
お互いの思いやりに育つと想う…