碇邦生(九州大学ビジネス・スクールQBS/合同会社ATDI)
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生成AIで変わる企業研修のあり方
AIで可能になった人材育成の新たな試み
日経COMEMOの8-9月のお題企画で「#AIで可能になったこと」で記事が募集されている。Chat GPT を皮切りに、生成AIが急速に普及する中で、ありとあらゆる分野で生成AIの活用が進んでいる。これほどのインパクトのあるテクノロジーの進化は、電子メールの普及以来ではないかと思われるほどのインパクトの大きさだ。
それこそ、「#AIで可能になったこと」は公
「安い人件費の追いかけっこ戦略」にどこまで依存するのか?できるのか?
「安い人件費の追いかけっこをいつまで続ける気なんだろうな」
小見出しの言葉は、10年以上前、インドネシアの日系現地法人の調査をしているときに某大手製造業の現地法人社長が話した言葉だ。2010年代、多くの日本企業がインドネシアに生産拠点を新設していた。タイと中国の人件費の高騰と、中韓の反日感情によるカントリーリスクから、生産拠点の脱東アジアが進んだ。そのとき、古くからの親日国家であり、2億人以上の
世界競争力の「大艦巨砲主義」の見直し
スイスの有力ビジネススクールであるIMDが2024年の世界競争力ランキングを発表した。シンガポールが4年ぶりに首位となり、一方の日本は38位と3年連続で順位を落とした。調査対象国は67ヶ国で、この調子でいくと来年にはインドに追い抜かれる。内訳では、「国内経済」・「雇用」・「科学インフラ」についての評価は高かったものの「ビジネスの効率性」・「企業環境」・「国際経験」・「機敏性」の評価が著しく低かった
もっとみるいつまで「日本人は英語が苦手」を押し通すのか?
日本人が英語を話せないのは言語として違い過ぎるから?
オンライン英会話大手のレアジョブが、日本人の英語スピーキング能力に関する調査を発表した。同社が開発するAIを使ったスピーキングテストのデータ66万人を活用し、日本のほか非英語圏の77ヶ国・地域が対象の調査だ。その結果、グローバルビジネスで使えるレベル(6段階中上から3番目の「B2」以上)の人は僅か7%にとどまったという。グローバル平均が25%