koyoko | デザイナー
記事一覧
人間中心設計からモデルベース開発まで、最近考えていること。
以前の記事を書いてから相当時間が開いてしまいました。いくつか理由はあるのですが、一番大きいこととしてはこのブログでおこなっていた個人でのデザイン研究を会社の業務として利用するようになり、リアルな話が公開しにくくなったというのがあります。
デジカメの創成期から立ち上げに関わりデジタルならではのUXデザイン/体験設計を通して、それを実現するためのシステム全体のデザインプロセスに着目し研究してきました
クリティカルシンキングとポジティブシンキングでつくる「シン・デザイン思考」
いま会社の研修として「クリティカルシンキング」のクラスに参加しています。昔から〇〇思考というものを色々と見聞きしてきたので、クリティカルシンキングも論理的思考の一つくらいにしか思っていなかったのですが、実際にクリティカルシンキング脳を持っている講師に接することで面白いことに気付きました。
クリティカルシンキングってなに?「不足している視点を探す」「自分の常識を疑う」「根拠は何と聞く」など、ちょっ
エンジニアリングとデザイニングの違いと役割
2024年 新年あけましておめでとうございます。
今年も、どうでもよい話の中に何か大事なものを発見できるような記事を書いていきたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。
まずはいきなり愚痴っぽいことから書き出します。
欧米ではエンジニアがおこなう「設計」のことをDeignと言うらしく、グローバル企業では〇〇デザイン部門が沢山できて、デザイナーたちは困惑しています。
一方でデザ
デザイナーとポエマー 体験設計に必要なビジョンとは
「ポエマー」とはポエムのようなデザインをする人で、デザイナーに対する揶揄を含んだ造語です。(詩人は正しくはpoet)
IoTやAI、ロボティクスのような技術の進歩だけでなく、SDGsや気候変動、自然災害、戦争と言った複雑な事象の中でグローバルな活動を考えなくてはいけなくなっている現代、複雑化する環境の中でデザイナーがポエマーになっていると感じることがあります。そんな状況について書いてみたいと思い
体験設計プロトタイピングを定義してみる
「体験設計」は製品やサービス(の機能)が生み出す使用体験や経験価値を意図的に設計する行為です。製品設計では試作とよばれるプロトタイプを用いて評価をしながら進めていきます。同じように体験設計でもプロトタイピングが必要ですので、今回の記事ではそれらを定義してたいと思います。
図面と試作製品設計ではアイデアを外在化する手段としてスケッチや図面があります。図面を描くことで多くの気付きがありますが、それを
プロトタイピング界隈として、あの「失敗」について言っておきたいこと
JAXAのH3ロケットの打ち上げが延期になった件で、あらゆる界隈がザワザワしていますが、「意図的に失敗する」ための活動であるプロトタイピング関係者は失敗談義をニヤニヤしながら見ていると思うのでちょっとまとめてみます。(かつてこんなに「失敗」という言葉が話題になったことがあったでしょうか!)
・・・
今回のH3の内容は「延期する条件を事前に設定していて、その条件に合致したため延期した」ということ
おかえりCP+、サヨナラCP+
2月の23日~26日の4日間にパシフィコ横浜でカメラと写真のイベント「CP+」が開催されます。毎年開催に先立ち展示内容の予想や期待を記事にしていたので今年もやっていきたいと思います。
4年ぶりのリアル開催まず一番の話題は、4年ぶりのリアル開催(会場で実機が触れる)ということです。CP+の名前の由来としてCamera、Photoの頭文字と、そこに加わる「+α」の体験というのがありますので、通常のホ
メーカーが本気でプロトタイピングに取り組んできた
完成は来年の春以降になりますが、富士フイルムがプロトタイピングを推進するために、デザインとIT(AI)を融合した新しいイノベーション拠点を作るというニュースが飛び込んできました。
「CLAY」には動画スタジオや3Dプリンター、塗装ブースなどを備えたプロトタイプ制作室、「ITs」には、ITエンジニア同士がディスカッションしコンセプトを作り上げるのに適した小グループのデスクレイアウトや、プログラミン
2022年秋冬のデジカメ新製品
いや~楽しい。ここ1ヶ月ほどの間に色々なメーカーから新しいデジカメが発表されました。
まずはザっと並べてみます。いつもはメーカーサイトのリンクを貼るのですが、今回は時系列に並べるためデジカメwatchのリンクにしてみました。
ソニーとキヤノンはフルサイズ機のスタンダードモデルをしっかりバージョンアップしてきました。デジタルの新陳代謝は速いため機材のリプレースを考えている企業や個人に対して被写体
ビデオを活用した体験設計メソッド
以前の記事にも書きましたが最近YouTubeをよく観るようになりました。YouTubeからはいつも2つの学びがあります。一つはコンテンツの中身(釣り関係がお気に入り)、そしてもう一つが映像(ビデオ)による情報性や体験性です。
情報性とはビデオのメディア特性によって時間・空間の情報が多くなることの影響、またその情報同士の結びつき。体験性とはその情報性によってもたらされる参加感や追体験感です。
今
【イベント告知】10/5開催 プロトタイピングナイト#2に参加します
いつもnoteの記事を読んでいただきありがとうございます。このnoteではデジカメの話題や撮影体験談だけでなく、ときどき体験設計やプロトタイピングの話題を取り上げていますが、今回はその関係でオンラインイベントに参加することになりました。
これまでnoteへ個人的なまとめとしてタイムリーに記事にしてきましたが、合わせて体験設計支援コンソーシアム(CXDS)という団体に参加しプロトタイピング研究会を