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山崎ナオコ―ラさんの「この世は二人組ではできあがらない」を読みました。
人間の社会性・・・ざっくりいえばそんなテーマだろうか・・・。
著者の言葉を借りれば、「人間は遺伝子の乗り物ではなく、文化ののりものである」
少し解釈を加えて、・・・社会的な居場所において、「自分を知らない人ばかりでも、自分は受け入れられる」
もう一言借りるとすれば「世の中のみんながみんな自分の人生を生きなくてはいけないのか?幸せになる義務はないはず」
僕がいままで考えていた社会性とは似て非なるも
村上春樹さんの「一人称単数」を読みました。
8作から成る短編小説集ということでしたが、時どきご自身がモデルの私小説を交え、(というのは、ご自身が登場してもメインのモデルは他のかたな感じがするので)、村上さんらしい各種知識の豊富な文章が出来上がっています。
毎度のことではありますが、僕にとって難解な諸知識をうっちゃって、文脈や全体のイメージで読み進める必要のある8編でした。
「ジャズ」や「クラッシック」の文字が並ぶと、僕は音楽ではなく、ダン
島本理生さんの「あられもない祈り」を読みました。
紅く細い糸でつながった密かな恋・・・。
切れそうで切れない運命のつながり・・・。
息苦しいほどに探り合う感触の奥に隠れた気持ち・・・。
とても深みのある表現が連ねられているにも関わらず、読了の感想は「平坦な文章」・・・でした。
静かに僕の心をノックして、検証するように経験を引き出していく・・・。
フィクションとしてではなく、過去の自分の経験が形を変えて、主人公の思考に共感しているのだと思います