大島真寿美さんの「ワンナイト」を読みました。

見覚えのあるタイトル・・・ありふれた言葉であれば、よくあることですけど・・・・。
読み始めてから、やっぱり・・・。
どうして裏表紙のあらすじ読んだときに思い出さないかなぁ(^-^;
でも、二度もタイトルに引っかかったんだからきっと面白いに違いない・・・ということで再読をすすめると・・。

今回の方がはっきり感じたことがあります。
物語を形作るとっかかりは、「婚活」のための「合コン」でしたが、ありふれた身近な人間関係の中で、合コン参加者とその周囲の人たちが織りなす割と常識的なストーリーの展開は、安心して想像の世界に入り込める内容でした。

思うようにならないそれぞれの理想や生活を、巧みな時間軸と間合いを用いて、軽くなりすぎず、かといって普段の生活で必要な常識にとらわれず、読みやすい仕上がりに、後味の良さを感じたのでした。

あたかも、喜怒哀楽の出現割合や現実に向き合うあっけらかんとした思考の割合が物語全体でコントロールされてるような・・・また、言い換えれば、例えば、お決まりの決め台詞で安心してみていられる時代劇やホームドラマのような安心感を、構図と適度な常識で作りだしているような、そんな巧みな文章構成がとても心地の良い作品でした。(^^♪

本屋大賞に入賞された「ピエタ」も、ぜひ読んでみたくなりました。

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