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お仕事の話あれこれ

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けっこう仕事、変わりました。忍耐力とやらを母のお腹の中に忘れて来てしまったようです。ここでは主に長かった書店員時代のこと、そして2022年1月で退職した、たった1年1か月の介護の…
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記事一覧

今の仕事は縁の下の力持ち

今の仕事は縁の下の力持ち

 不思議な縁、というものが、人間50年以上やっていると案外たくさんある。

 私は介護の仕事を辞めた2022年、転職先を探しながらも更年期障害の不調で身体がいうことをきかなくなった。だるくてだるくて、起きていられず、ほとんど寝たきりのようになっていた。

 そんな状況でも、なんとか少しでも働かないと、このままではいけないと気持ちは焦るばかり。ただ、そんな体調では週5日フルタイムで働くことは難しくな

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書店であった嘘のような本当の話⑩CMの撮影ですか?

書店であった嘘のような本当の話⑩CMの撮影ですか?

 6年間、契約社員として勤めた書店は、行列ができることで有名でした。初めて来店し、その行列を見たお客様は非常に驚かれます。

 何がそんなにすごいのかって、①カウンターと②カウンターの行列が、くっついて交差したり、折り返したりするんです。①と②のカウンターは、そこそこ離れているにも関わらず、です。しかも、東日本大震災の直後はお客様が殺到したので、「最後尾」というプラカードが2枚出現するほどでした。

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二千円札のこと

二千円札のこと

 早いもので今年もあと半月ほどとなりました。

 読んでから少し時間が経ってしまいましたが、こちらの記事、源氏物語好きの私としては非常に興味深い内容でした。とにかくおもしろいので、ぜひ読んでみてください。

 そして、ある苦い思い出がよみがえったのです……。

 私が二十代後半から三十代前半にかけて、三年ほど某ファーストフードのアルバイトをしていたときのことです。その頃出回っていたこの二千円札。駅

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書店員でもないのに、店頭で「おもしろい本はありますか?」と聞かれた日

書店員でもないのに、店頭で「おもしろい本はありますか?」と聞かれた日

 その日私は28歳の娘とふたり、取り寄せしておいた本を受け取りに行ったデパートの書店の文庫売場で、本についてああでもない、こうでもないと話しながら棚を物色していました。

 その時娘の1歳の子どもはパパとお留守番ですが、自宅でお昼を済ませたら娘と合流し、家族3人で出かけるため、私と娘はこの日

「10時開店と同時に書店、11時に飲食店がオープンしたらすぐに早めのランチ、12時過ぎには駅で解散」

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ビールと枝豆、冷えてます! (ウソ)

ビールと枝豆、冷えてます! (ウソ)

 なんと、今日で7月も終わりです。

 連日、危険な暑さが続いていますね。

 今月は、今日までひとつも記事を書いていませんでした。驚き。そんなに忙しかったっけ?

 去年10月に始めた、病院の看護助手の仕事週2日に加え、6月からは別の仕事が週に1日増えました。

 就労支援施設で、20〜30代の若い利用者の方たちに、水引を教えています。

 きっかけは、まちライブラリー・ざま ほしのたに文庫にて

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書店であった嘘のような本当の話⑨宇宙に想いを馳せるとき

書店であった嘘のような本当の話⑨宇宙に想いを馳せるとき

私の中では「宇宙兄弟」ブームがしばらく続いています。

娘婿が貸してくれるというので、コミック単行本40冊以上を借り、Netflixでアニメや実写映画も観ました。

それでふと、思い出してしまったことがあります。

大きなターミナル駅のデパート内にある、大手老舗書店の契約社員だった頃のこと。

朝礼にて、店長や店長代理、課長などの、役職のある社員の本日の動きを明らかにしておくお決まりのアナウンスが

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書店であった嘘のような本当の話⑧書店のレジは究極の個人情報

書店であった嘘のような本当の話⑧書店のレジは究極の個人情報

書店には老若男女、実に様々なお客様が来店されます。あちこちの書店でトータルで15年働きましたが、つくづく、

「書店のレジは、究極の個人情報だわ……」

と感じておりました。

「お次、先頭でお待ちのお客様~!」
何台もあるレジから手を高く挙げてお客様を呼ぶと、やってきたのはいかにも良家のおぼっちゃまという感じの、制服姿の爽やかイケメン高校生。

「お品物をお預かりいたします」
本の裏表紙にあるバ

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ほしのたに文庫との出会い。そして応援のためのメンバーシップをはじめます。

ほしのたに文庫との出会い。そして応援のためのメンバーシップをはじめます。

さわやかな秋の日、日曜の昼下がり。

最寄りの小田急小田原線座間駅からの道。大きな一戸建ての広い敷地内にあるその蔵で、なにやら楽しげな幟がはためいているのを見つけ、吸い寄せられるようにたどり着きました。忘れもしない2022年10月16日(日)。

それが、私と「ほしのたに文庫」との出会いでした。

換気のためでしょう、半開きになっているドアからおそるおそる
「こんにちは~」
と声をかけると、同世代

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「介護は80%でやれ」更年期の今、人生にもあてはまるベテラン介護士の言葉

「介護は80%でやれ」更年期の今、人生にもあてはまるベテラン介護士の言葉

このnote上でおなじみの皆さまも。はじめましての方も。

こんゆじまじこと申します。

変な名前、と思った方も。

一発でこの名前が何を意味するのかわかった方も。

これからも時々読んでくださるととても嬉しいです。

今年に入って仕事を辞めて時間ができてからですが、私は「スキ」をしてくださった方のページは必ず訪問し、最低3個の「スキ」をお返しすることを決めていました。

もしかしたら、時間がなく

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書店であった嘘のような本当の話⑦14キロやせました!

書店であった嘘のような本当の話⑦14キロやせました!

私が書店員だった約15年間、いくつかのチェーンで働きましたが、担当を持ったのはほとんどが実用書でした。

デパート内にある、比較的大手の書店チェーンで契約社員として働き始めたのが14年前、2008年の春。それ以前に勤めていた書店で実用書の担当をしていたと入社時に話すと、それならと実用書担当になりました。

実用書って、発売も多いし入荷数も決して少なくない分野です。

特に大きな店舗になればなるほど

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更年期障害アラート絶賛発令中

更年期障害アラート絶賛発令中

53歳になりました。

毎年毎年、「今年はいろいろあったなぁ」とそれなりに思うものですが、特に今年2022年に関しては、

「今年は本当にとにかくいろいろなことが目白押しであったなぁ」

という感じでした。いえ、まだあと2ヶ月あるにも関わらずですよ?

もうお腹いっぱいだよー。残りの2ヶ月はどうか穏やかに過ごさせておくれよー‼︎

特に。恐らく更年期障害というやつであろう、今私を悩ませている不調が

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「もう介護の仕事はしない」と決めた私が半年後再び介護の現場に戻ることになったきっかけ

「もう介護の仕事はしない」と決めた私が半年後再び介護の現場に戻ることになったきっかけ

ああ。休みが終わってしまう…。

今年、1/31付で、1年1か月働いた介護施設を辞めた。

もう介護の仕事はしない。そう思っていた。だから退職時は次の仕事が決まっていなかった。

で、まさかの半年、遊んで暮らしてしまった。いや、正確には遊んでばかりいたわけではない。その間は1月に腕を骨折した母の病院に付き添ったり、まさかまさかの更年期障害に苦しんだりした。症状が少し落ち着いた5月頃、

「娘が産後

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書店であった嘘のような本当の話⑥前株でよろしいですか?

書店であった嘘のような本当の話⑥前株でよろしいですか?

子どもの頃から漢字は得意だった。

私の母は、自称「ダメ親」とのことで、私や弟をお風呂に入れたことがなかったという。近くに住んでいた母の母、つまり私たち姉弟の祖母が毎日訪問入浴に通って来てくれていたと聞いたのは、私が二十歳で長男を生んだ時であった。

「おむつを替えるのも、ちょっとイヤだったなぁ~」

などど言われたのは実に最近。ここで私の過去の投稿を読んで下さった方に、『それはオバサン的最近の方

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書店であった嘘のような本当の話⑤POPの女王になれずとも

書店であった嘘のような本当の話⑤POPの女王になれずとも

shinku|読書ヒーリングさんのこの投稿を読ませていただき、思い出したこと。

はじめて勤務した町の小さな書店で、私はジャンル担当を持っていなかった。

県道沿いの広い駐車場のある路面店で、お店の広さは約70坪。社員は年上の男性店長と若いおぼっちゃんのふたり。私以外にも週3~4のパートがふたり、大学生のアルバイトが2~3人。

週4のパートに任せてもらえるほどの仕事量はなく、朝の雑誌出しの担当は

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