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歴史考察

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歴史について考察した記事をまとめています。
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2022年12月の記事一覧

カレーと街と地理歴史、京都・福岡・札幌で

カレーと街と地理歴史、京都・福岡・札幌で

もはや国民食、と言ってもいいカレー!

自宅での食事はもちろん、キャンプ、
給食、外食など、カレーが出てきて嬉しい、
と思うシーンは多いものです。

特に「外食のカレー」は、
気合を入れてチョイスしたいですよね!

私は、外食のカレーは美味しくないと
意味がない、と思っています。
なぜならば、これだけカレールーや
レトルトカレーがスーパーなどに
溢れている現代、
自分で美味しいカレーを作ることが

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また会う街へ、アウガの教訓

また会う街へ、アウガの教訓

青森駅前の「アウガ」という施設。

地下1階・地上9階。2001年開業。
アウガ=会うがとは、津軽弁で
「会おうか」の意味があります。

この四つの英単語の
頭文字から名付けられました。

「コンパクトシティの模範例」として
開業当初には日本全国の自治体から
視察団が訪れたアウガ!

…しかし現在は皮肉にも
「コンパクトシティの失敗例」として
取り上げられることが多いのです。

本記事では、このア

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庄内の 水田照らす スイデンテラス

庄内の 水田照らす スイデンテラス

こんなキャッチフレーズの
ホテルをご存知ですか?

山形県の庄内地方。東北地方の日本海沿い。
「鶴岡市」や「酒田市」があるあたり。
日本有数の稲作地帯。

ここにあるのが「スイデンテラス」。
本記事は、このホテルのご紹介を。

まずは「庄内地方」の歴史に少し触れます。

古くは「庄内藩」の領地。
とにかく国替えの多い江戸時代、通常は
鉢植えの如く大名が変わっていくのですが、

ここは、譜代大名であ

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自己内省・自己開示の地歴比較文化的考察

自己内省・自己開示の地歴比較文化的考察

古い日本家屋には個室がない、と言われます。

囲炉裏を囲んで、みんなが一緒に過ごす。
プライベートな空間は、基本、ありません。

もちろん「家長」ともなれば
専用の個室があるかもしれませんが、
子どものうちは雑魚寝で、みんな一緒。

その環境の中では「個」が育つより、
「家」「集団の中の一人」という意識が
育つのは、容易く想像できます。

本記事では、自己内省、自己開示について
地歴や文化の面から

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濱口秀司さんの『発想』

USBフラッシュメモリ。記録媒体。
世界中に普及し、使われています。
イオンドライヤー。
髪にイオンを届け、まとまりやすい髪に。

これらの生みの親をご存知でしょうか?

ビジネスデザイナー、
濱口秀司(はまぐちひでし)さんです。
人呼んで『伝説のイノベーター』!

京都大学を卒業後、松下電工に入社して
数々の企画を手掛け、
今ではアメリカ合衆国で
ビジネスデザインを行っておられます。

今では当

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自分の後ろには誰もいない

自分の後ろには誰もいない

日立製作所を中心とする日立グループと言えば
トヨタに並ぶ日本の大企業グループのひとつ。
「この木 なんの木 気になる木」のCMでも有名。

ですがこの日立、リーマンショック後に
もの凄い巨額の赤字を抱えて、
グループ存亡の危機にまで陥った…というのは

いま(2022年)では、読者の皆様の記憶からは
薄れているかもしれません。
何しろ、13年ほども前のことです。

2009年3月期の決算。
「78

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架空の資格『実用地歴士』

架空の資格『実用地歴士』

仮に「弁護士」「建築士」のように、
「実用地歴士」という資格がある、
と夢想しましょうか。

実用、とついているがゆえに、
実際に使用できる、
「使える」地理歴史サービスを
提供する人、でないといけません。

これに対する概念は、
「無用地歴士」です。

すなわち「何にも用いられない」
地理歴史サービス。使えない地歴。
「使えぬなら、殺してしまえ、地理歴史」
とばかりに斬られるような地歴。

では

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しくじり先生、こころの自分史

しくじり先生、こころの自分史

『私はその人を常に先生と呼んでいた。』
で始まる夏目漱石の小説と言えば?

そう、「こころ」ですね!
この小説はよく国語の教科書にも
載っているので、知っている方も多いのでは。

この夏目漱石の小説の「こころ」。
ネタバレになるので全部は書きませんが、

「先生と遺書」という章が
異様に思えるほど長いんですよ…!
それまでの「先生と私」「両親と私」
という章が短い、と思えるほど。

この先生の遺書

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ビジネスの千差万別、それぞれの由来

ビジネスの千差万別、それぞれの由来

「商い=あきない」の語源は、何でしょう?

諸説があるようですね。

言葉というものは「共有のツール」です。
共有する人たちが多ければ多いほど、

だんだんと使われるようになってきます。
逆に使われなくなると、滅ぶ。

ほら、特定の年齢層や趣味層の人たちが
「新語」を開発したりしますよね。
逆に使われなくなった言葉を、
「死語」と言ったりもします。
「流行語」などもあります。

言葉は、生き物なん

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玄奘三蔵の旅路

玄奘三蔵の旅路

「三蔵法師」と言えば夏目雅子さん…!
と思い浮かぶ人は
年がばれてしまいますけれど。

「三蔵」とは、仏教における
経蔵・律蔵・論蔵のことです。

この三つの「蔵」を修めた高僧のことを
「三蔵法師」と呼びます。

なので別に一人の人を指す言葉ではないのです。

しかし、日本で「三蔵法師」と言えば、
「孫悟空の師匠のお坊さん」というイメージ。
孫悟空の頭についた輪っかを、お経を読んで
ぎりぎり締めつ

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ガラパゴたちの島、世界への道

ガラパゴたちの島、世界への道

コロン諸島。南米大陸の西に浮かぶ島々。
ほぼ、赤道直下に位置しています。
そのものずばり、赤道、という意味の
「エクアドル」という国の領土です。

かの有名な航海者、コロンブスの島々!

Archipiélago de Colón。
これが正式名称ではありますが、
スペイン人はこの島に住むカメたちを見て
「ゾウガメたちの島だ!」と言ったそうです。

ゾウガメ、スペイン語で、galápago。
…こ

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セネガル、テランガのライオンたち

セネガル、テランガのライオンたち

アフリカ大陸の最西端、セネガル!
W杯でも、よく決勝トーナメントに
進出してくる強豪国です。

直訳すれば「テランガのライオンたち」。
セネガル代表には、こんな愛称があります。
テランガとは、現地語のウォルフ語で、

という意味があります。
セネガルを褒める時の美称。
日本で言うと「サムライ」みたいなもの。

セネガル代表のエンブレムには
ライオンが描かれている。
この「協力し合うライオンたち」の

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ブラジルサッカーの英雄たち

ブラジルサッカーの英雄たち

FIFAランク堂々の一位、ブラジル!
サッカーならブラジル。
ブラジルと言えばサッカー、です。

…なんで、あんなに強いのか?

本記事ではブラジルのサッカーの歴史を
少しだけ紐解こうと思います。

さて、ブラジルのサッカーと言えば?

私などは、そんなイメージがある。
ドリブルが上手い。点取り屋。

…そもそも、ブラジルでサッカーが
始まったのは、いつなのか?

ブラジルサッカーの父、と呼ばれる

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クロアチア・バルカン・クロニクル

クロアチア・バルカン・クロニクル

クロアチアは、旧ユーゴスラビアの国の一つ。

ユーゴスラビアと言えば、
漫画『YAWARA!』で猪熊柔が
世界選手権においてフルシチョワを
秒殺一本背負いで仕留めた場所ですが、

作中でこの世界選手権が行われたのが
ベオグラード。
そこに向かう松田記者は
現クロアチアの首都、ザグレブに
降り立ちました。

…「旧ユーゴスラビア」と言えば、
以下の言葉が有名、ですよね。

旧ユーゴスラビアのあたりは

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