溝口健二監督の『武蔵野夫人』を観た。大岡昇平の原作ですが、あの「野火」と同じ時期に執筆された作品だということです。恋愛の話です。自由とは道徳とは?それを上回る誓いとは何か?という哲学的なお話でもありました。自分の中に誓いがあるという生き方はとても強いなと思いました✨
なぜ、今まで溝口健二監督作品を観てこなかったのだろう。時を惜しむ気持ちがしました。けれど以前のわたしが観てこれほど感動しただろうか。それは分からない。昔観ても意味が分からなかったかも知れない。時が満ちて今になったのかもしれない。素晴らしい映画を観る密やかな喜びを見つけました。