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意味の図画と言葉の工作、このふたつで僕は文章をつくる

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図画とはクリエイティブであり、工作とはエンジニアリングである。実用に資する公的に正しい文章は、伝達と行動を企図した徹底的な他者志向から生まれる。 文化人や知識人は世の言葉の乱れ… もっと読む
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#文章の書き方

Notion AIで文章力を上げる3つの方法

Notion AIで文章力を上げる3つの方法

前回の「AI時代の文章、誰が書いているかが重要になる」に多くのマガジン登録、Twitterシェアをいただき、ありがとうございました!
励みになります!

今回は後半編です。

私はWebコンサルタントで、大学の非常勤講師をしています。
大学ではWebライティングの講義を受け持っています。

前回、ライティングは人間が担当した方がよいと述べましたが、AIツールを否定しているわけではありません。

A

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長文には秩序が必要になる/作家の僕がやっている文章術147

長文には秩序が必要になる/作家の僕がやっている文章術147

長文には、秩序が大切になります。

一貫性を持たせると言いかえると、イメージしていただけるかもしれません。

<文例1>
千駄ヶ谷の「鳩の森」は、もとは蕎麦屋の間借りで、ランチにカレーを商っていたところ、評判になりカレー屋を本気でやっているうちに、これだけ週替わりのメニューを展開できるなら、いっそレストランにと推されて、いまではイタリアンバーになってしまったという、わらしべ長者のような由来を持つイ

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並行する文章は分かりにくい/作家の僕がやっている文章術144

並行する文章は分かりにくい/作家の僕がやっている文章術144

並行する文章があります。

述べている内容が並行してしまっている文章です。

こう紹介しても、分かりにくいので文例を挙げます。

<文例1>
オムライスは卵で皮を作ります。

フライパンで溶き卵を皮状に焼いて、オムライスの皮は完成です。

この完成した皮でチキンライスをくるめばオムライスの出来上がりです。

料理が得意な人なら、どう作れば良いのか想像がつくでしょう。

しかし料理の初心者は、これで

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一文の長さはなぜ「40~60文字」が読みやすいとされているのか?心理学者が提唱

一文の長さはなぜ「40~60文字」が読みやすいとされているのか?心理学者が提唱

多くの書籍やWebページで読みやすい文の長さは「一文40~60文字」であると述べられています。
もちろん、違う主張の書籍やWebページもあります。

なぜ「40~60文字」なのか根拠を調べてみました。

■ この記事を書いている人
Webコンサルタントで、大学の非常勤講師。
大学ではWebライティングの講義を受け持っています。

プロフィール(2023年2月更新)>

心理学者が導き出した数字「一

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文章も「見た目」が大事である

文章も「見た目」が大事である

読みやすい文章を書くうえで、大事な心得の一つ。

それは「文章も見た目が大事」ということ。

文章の読みやすさには、2つの種類があります。

・文章自体の読みやすさ(質や中身にかかわる)
・ぱっと見の読みやすさ(見た目にかかわる)

今回は後者に焦点を当てて、文章の見た目をどうすれば良くできるのか?解説したいと思います。

読む前に、見られている文章を読む前に、私たちは文章の全体を目で見ています。

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「すごいと思われたい」「相手を唸らせたい」と狙った言葉は、伝わらない。

「すごいと思われたい」「相手を唸らせたい」と狙った言葉は、伝わらない。

Twitterで見かけて、Webマーケの参考になるかも?と思って登録したメルマガ。

「わかっている俺すごいだろ」「こういう言葉を使う俺かっこいい」感満載だった。
こういうことはよくある。

自分を賢く見せたい、すごいと思われたい、相手を唸らせたい、という動機で書いた言葉は伝わらない。

少しでも相手にわかりやすく伝えるにはどうすればいいか?

いつだって原点はそこ。

難しいことを、むずかしいま

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主語にルールはないがテクニックならある/作家の僕がやっている文章術138

主語にルールはないがテクニックならある/作家の僕がやっている文章術138

1文を書くのであれば、必ず主語を書く。

そうしないと「誰」「何」「どれ」が、動作や行動や発言をしたのかが分からなくなる。

だから1文を書くなら、必ず主語を書くべきだ。

そうしたルールを聞いたことがあると思います。

<文例1>
私は、昨日、銀座の老舗で初めてシャツをオーダーしました。

私が選んだのは、青いストライプの生地でした。

お店の人が言うには、今年はストライプが流行になるそうです。

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「思う/思います」多用問題を徹底解決する3つの方法/類語言い換えでよいのか?

「思う/思います」多用問題を徹底解決する3つの方法/類語言い換えでよいのか?

文末表現「思う」を使いすぎることってないですか?

私が最もよく使ってしまう書き言葉は「思う」です。

拙著『一生使える Webライティングの教室』(先月下旬刊行)では12万文字以上のなか、「思う」が出現するのは2回ほどです。

見直し前:10回以上出現
見直し後: 0回(途中経過) →2回(最終)
※2箇所は「思う」にしないと違和感のある箇所でした。

「思う」を減らそうとしたのには理由がありま

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Kindleオリジナル新刊『〈つたわる文章〉速筆テクニック』発売開始!

Kindleオリジナル新刊『〈つたわる文章〉速筆テクニック』発売開始!

 Amazon Kindleの新刊です。

『副業・兼業・週末・在宅ライター志望者のための〈つたわる文章〉速筆テクニック: Kindleでセルフ出版したい人もいらっしゃい!』 (すがやみつるブックス) を刊行しました。

 文章を書いてみたい方、書きはじめたけれどうまく書けない方、お手にとってみてください。参考になるヒントが詰まっていると思います。

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句読点「、」「。」を効果を狙って打つ/作家の僕がやっている文章術091

句読点「、」「。」を効果を狙って打つ/作家の僕がやっている文章術091

句読点「、」「。」をどこに打つのかに迷うときがあります。

<文例1>
私は、小学生のとき、パン屋さんに、憧れて、将来は、パン屋さんに、なりたいなぁ、と思いました。

句点「、」は、文節のどこの場所にも打つことができます。

<文例2>
私は小学生のときパン屋さんに憧れて将来はパン屋さんになりたいなぁと思いました。

句点「、」が打たれていないと、なるほど読みにくい文章になります。

<文例3>

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たった1文字の助詞が文章を変える/作家の僕がやっている文章術113

たった1文字の助詞が文章を変える/作家の僕がやっている文章術113

品詞のなかでも、助詞ほど軽く扱われている言葉はないかもしれません。

<文例1>
家へ帰る

<文例2>
家に帰る

<文例3>
家まで帰る

<文例4>
家へと帰る

どれも意味は一緒で、たまたま使われた助詞に過ぎないと読まれがちです。

<文例5>
おそばが食べたい

<文例6>
おそばを食べたい

文例5と6の主語は何でしょうか。

主語は「おそば」ではありません。

「私」「誰々」が、隠れ

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文字数によって編集方法は変わる

文字数によって編集方法は変わる

この文章を読んでくださっている方のなかには、SNSやnoteなどで発信している方も多いでしょう。Kindle出版をしている、もしくはこれからする人もいるかもしれません。

Twitterであれば100字ちょっと、noteやブログであれば2,000〜3,000字(人によりますが)、Kindleであれば、1万〜数万字の文章を書くことになります。

わたしはいままでいろんな文字数の文章を編集してきました

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何をメインに書くべきかが瞬時に分かる単文/作家の僕がやっている文章術095

何をメインに書くべきかが瞬時に分かる単文/作家の僕がやっている文章術095

分かりやすい文章を書くためには、なるべく単文に近づけて書くというお話をしました。

重文、複文は、修飾部となっている部分を文章から独立させて、別の1文として書くと、意味がとりやすい文章となります。

<文例1>
給湯室は、弊社に来られるお客様にも話し声が聞こえる部屋であり、男子トイレの隣でもありますので、おしゃべりをせずに静かに利用してください。

「弊社に来る」「話し声が聞こえる」「部屋である」

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