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人と組織をつくる哲学 ―マネジメントと教育の「共通解」―

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マネジメント=管理とは「兵站(生産・物流・調達部門)を通じて限りある資源(ヒト・モノ・カネ・トキ)を把握・分配し、適時適切に適所で活かす」ことである。古来より兵站を軽んじ、人材や…
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#COMEMO

会社の中期経営計画はオジサンだけに作らせるな

会社の中期経営計画はオジサンだけに作らせるな

先日次の日経新聞の記事で、元陸上選手の為末大さんが「私たちの国は『なにかあったらどうすんだ症候群』にかかっている」、と発信していたと知りました。

この「なにかあったらどうすんだ症候群」というネーミング、言い得て妙だなとクスリとしましたが、それと同時に「ああ、こういうことって世の中の大企業でも多いよな」と頭をよぎったのです。

1.チャレンジできない大企業僕がそのとき思い出したのは、多くの企業で中

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心理的安全性のために考えたい、たった1つのこと

心理的安全性のために考えたい、たった1つのこと

今日は、「心理的安全性」について、考えていきたいと思います。

会社でも、組織でも、チームでも、コミュニティでも、親子関係でも、あらゆる場面で大切になってきていると感じるのが、「心理的安全性」。

心理的安全性は、何もアクションしなくても、高められるものではありません。意図的に高めていく必要のあるものと理解しています。

そして、立場や役割に関わらず、だれもが心理的安全性を高めることができると思っ

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過去を向いた教育ではなく、未来の可能性のための教育にしていこう 〜『教育と愛国』と『成長戦争』の比較から

過去を向いた教育ではなく、未来の可能性のための教育にしていこう 〜『教育と愛国』と『成長戦争』の比較から

お疲れさまです。uni'que若宮です。

今日は久々に「教育」について書きたいと思います。

過去を向く『教育と愛国』の違和感先日、『教育と愛国』という映画を見てきました。

「愛国」という言葉があるように、政治的なテーマも半分入っていますが、日本の教育の問題について、改めて考える機会になりました。。。(教育に携わる方は是非みてほしいです。そして問題だと感じたらなにか変えるアクションをとっていき

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新規事業開発の国際化にマネジメント能力がついていけるか?

新規事業開発の国際化にマネジメント能力がついていけるか?

海外で新規事業を創る

コロナ禍で一時的に停滞をみせていたビジネスのグローバル化が、昨年後期頃から徐々に盛り返しをみせている。例えば、インド市場に強いスズキは、インド北部ハリヤナ州に二輪車の新工場を建設することを発表した。近年、二輪や四輪車でよく見られるが、市場が急拡大し、大きなインドでの新工場設立とインドを主な市場とした新製品の投入が相次いでいる。ホンダのGB350やスズキのVストローム250S

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テレワークでの新入社員育成はネトゲが参考になる

テレワークでの新入社員育成はネトゲが参考になる

新入社員のテレワークは正解がわからない4月から新年度が始まり、コロナ禍で企業が新社会人を迎えるのも3度目を迎えた。テレワークの活用も試行錯誤を重ねた結果、落ち着きをみせてきた。基本的には、テレワークは会社や部署単位で浸透しているところとそうではないところの差が大きい。学情の調査でも、新入社員の勤務形態は約6割が出社としている。部分的にテレワークも含めると、すぐにテレワークを実施しているのは1%にも

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なぜ組織や社会のダイバーシティは難しいのか? 〜「多様性」と「強さ」「大きさ」のジレンマ

なぜ組織や社会のダイバーシティは難しいのか? 〜「多様性」と「強さ」「大きさ」のジレンマ

お疲れさまです。uni'que若宮です。

このところ、「多様性」と「強さ」「大きさ」のジレンマについて考えていて、今日はちょっと現時点でのモヤモヤを書きたいと思います。

ジェンダー含め、ダイバーシティについては企業やイベントなどにお招きいただいて色々話したりすることも多いのですが、ダイバーシティが進まないのは単に個社や個人のやる気の問題だけでなく、社会や世界の構造的なジレンマがある気がして、最

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心理的安全性を高める為にリーダーが知っておくべきこと

心理的安全性を高める為にリーダーが知っておくべきこと

ここしばらくビジネスの世界においても「心理的安全性」という言葉を聞く機会は増えました。

漠然と「心理的安全性が高い組織は良さそうだ」と感じる人は多いと思いますが、なぜ組織づくりにおいて心理的安全性と向き合う必要があるのか、心理的安全性を高めるにリーダーはどう動くべきなのかなどについて、今回は考えていきたいと思います。

心理的安全性って何?そもそも心理的安全性って何なのでしょうか。

心理的安全

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同じ言葉だけど内容が異なる「人的資本」の今と昔

同じ言葉だけど内容が異なる「人的資本」の今と昔

注目を集める人的資本今年に入ってから、急にメディアで注目されるようになった人事用語として「人的資本」がある。

人的資本とは、人材を組織の持続可能な発展のために最も重要な「資本」としてとらえ、人材の資本価値を向上させることによって、経営目的や企業価値の向上を図るものだ。従業員を人件費というコストではなく、価値を生み出す源泉として捉えて、積極的に投資すべきだと考える経営戦略である。

欧米を中心に、

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不確実性と対峙する時、心理的安全性が活動の基盤となる

不確実性と対峙する時、心理的安全性が活動の基盤となる

戦後、何もかもが不足していた時代では、食べ物はあればあるだけ売れるし、洗濯機や冷蔵庫など、生活を楽にする製品は飛ぶように売れました。

長年の先達の努力により、企業の生産力は向上を続け、人々の基本的な生活の不足は解消されてきました。

それでも、企業はさらなる成長を求めています。

たとえ顕在的な需要が充足され、さらに人口が減少期に入った日本の環境においても、歩みを止めることはできません。

売上

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ウクライナ問題から学ぶビジネススキル「窮した人への接し方_轍鮒の急」

ウクライナ問題から学ぶビジネススキル「窮した人への接し方_轍鮒の急」

窮した人の訴状にどう相対するか先日、ウクライナのゼレンスキー大統領による国会演説が行われ、その素晴らしい演説と平和を望む声に多くの人々が称賛の声を上げた。国会演説前は賛否両論が渦巻いていたが、蓋を開けてみるとほとんどのメディアは演説を称えた。日本は1940年代の戦後復興、2010年代の震災復興と壊滅的な被害を受けた都市機能を復活させることには実績がある。ウクライナに平和が戻った暁には、多くの日本企

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「オープンコミュニケーション」が生み出すメンバーが能力を発揮し主体性を持つ組織づくり

「オープンコミュニケーション」が生み出すメンバーが能力を発揮し主体性を持つ組織づくり

リモートワークが中心の状況が2年以上続いている中、企業におけるチームのコミュニケーションも大きく変化しました。コミュニケーションの変化に伴い、チームビルディングの方法も変化が見られているのではないでしょうか。

今回は「テレワーク環境下でのチームビルディング」をテーマに書きたいと思います。

チームビルディングとは「チームビルディング」という言葉を耳にしたことがある人は多いでしょう。基本的には組織

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多様なメンバーをまとめるリーダーには「感情のファシリテーション」が必要だ

多様なメンバーをまとめるリーダーには「感情のファシリテーション」が必要だ

今日は、マネージャー(管理職)向けに「異なる部門の多様なメンバーを上手にまとめるには?」について書いてみたいと思います。

マネージャーの役割が大きく変わる新型コロナによる働き方の変化は、特にマネージャーの役割を変えると言われています。

これまでは、自らもプレイヤーとして稼ぐ「プレイングマネージャー」が多かったですが、これからは組織に変革をもたらす役割を期待されるのではないでしょうか。

例えば

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「ギブファースト」の罠 〜ギブギブモンスターに気をつけろ!

「ギブファースト」の罠 〜ギブギブモンスターに気をつけろ!

お疲れさまです。uni'que若宮です。

コロナ禍が長期化の様相を呈し、経済的に個人にも企業にも大きな打撃となっています。その不安からちょっと世の中がピリピリしてきて、ストレス値が高まっています。そんな時だからこそ助け合いの気持ちが重要です。

「ギブファースト」という言葉をご存知でしょうか?

「ギブ&テイク」のうち「テイク」を考えずに、まず「ギブ」しようよ、ということなのですが、実はギブには

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ジョブ型への転換は、一日して成らず

ジョブ型への転換は、一日して成らず

今、ジョブ型への移行が色々と取り沙汰されるようになってきていますが、はっきりいうと移行は大変な作業になるだろうと私は思っています。

そんな取り組みを3年前から進めているという三菱ケミカルの取り組みが特集されていたのでご紹介します。色々とヒントがありそうです。

この記事は以下のように始まります。

三菱ケミカルは2020年10月、全管理職を対象としたジョブ型の人事制度を刷新した。社内公募による異

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