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作品集・樹木転生

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都合により、切られる木。それらを用いて木工品に仕立てることで、その木は倒されても尚、新しい役目を担い、時としてその先の何十年にも渡り、人の暮らしにあたたかなぬくもりをもたらしてく…
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☺️「きょうつけ~ ぴっ!」

☺️「きょうつけ~ ぴっ!」

・・・と、言っている様な? いない様な?

ハハハハハ、懐かしいな~。
以前出店をした時に、たまたま隣で別のイベントをしていて
そこに子供たちが、たくさんたくさん集まって居て、わらわらわらわらと
子供らしく賑やかに動いていると思いきや、保護者の号令
「きょうつけ~ ぴっ!」それ一つで、一旦は、ピシッとなるものの
すぐにまた、わらわらと動いていたっけ、懐かしいな~。

はい、真面目なお話に入りま

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削りたてほやほや、まだ湯気が出ています?

削りたてほやほや、まだ湯気が出ています?

先日手元に来たばかりの[せんだん]の木を削り、お椀を作ってみました。

いつのまにか遠ざかってしまっていた刃物の具合の確認をしつつ
[せんだん]の木の癖の確認をするための試作です。

やはり放置をしていた刃物には支障が出ており、全て一旦、
研ぎ直しをしました。
致し方ない事とはいえ、あまりあちらこちらのものに目や心を向けすぎて
しまっていたな・・・と、少し反省。

[せんだん]の木の状態は、素材と

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15分間で一気飲み? 永遠に、紺屋の白袴?

15分間で一気飲み? 永遠に、紺屋の白袴?

ブドウの木との格闘が続きます。大変です。

できたてほやほやの杢目の美しいブドウの木のコップ。売り物に

なりません。私の不徳の致すところ、修行不足。完成間近に

木を削り過ぎて、穴を開けてしまい・・・😞

先の写真と同じコップを違う面から、写真に撮ったもの。

しましまの模様が出ました。狙ったのではなく、ブドウの木の成せる技。

こんなにいいものができたのに、売り物にはなりません😂

こちら

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モグラになりたい、ものがたり

モグラになりたい、ものがたり

出店に行けなかった1年がまもなく終わろうとしています。

こんなに長く出店に行かなかったことはなかったので、もう行けないかも

しれないなと考えたりしていたら思い出しました。

名付けて、"モグラになりたい、ものがたり" 

出店中に質問を受けました。

"これは、何の木でしょう?" 

ああ、これですね、一応、品物を確認します。

幾つもの木がありますから間違えない為と、お買い求めをして下さった

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樹木転生

樹木転生

題名の言葉は、自作の造語。

写真のマグカップは、極初期に自作したもの。身近な山でみつけたアカシアの倒木を活用しマグカップにしたもの。マグカップの下にあるのが、その倒木です。

あの頃は、まさかこんな風に様々な木と出会うようになるとは夢にも思っておらず、身近な木を使って形にすることが精一杯だったというのに。あのころを思えば、随分と遠くへ随分と広く活動範囲が広がったものです。

樹木転生、あのころも

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葡萄の木の小鉢

葡萄の木の小鉢

葡萄の木の味わいは、独特だ。

何を入れても"映える"と、そう思っているのは、自分だけでは無いだろうとそう思っているのだけれど、いかがなものだろうか。

手彫りの木のマグカップ

手彫りの木のマグカップ

いつでもあり、いつでも何処でも出会える木、それが栗と、

長らくそう思っていて、栗の木のマグカップも手元に幾つもあると

そう思いきや、無い! 無いのです!

そうです、ここしばらく昨年中から、あまりにも本当にあまりにも忙しく、

素材の木を確保しに出かけてゆく機会が得られず、そうこうしている中に、

季節外れの雪が降り現地へ行ったものの、30cmを超える積雪により、

素材の確保、断念!  それ

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富士山のクルミの木・手彫りのマグカップ

富士山のクルミの木・手彫りのマグカップ

その良さとは・・・

コーヒー

スープ

そしてビールにも。

ちなみに、ビールを注ぐと自然に細かい泡が立ちます。

あいにく私は下戸なので、その良さを実感しかねるのでありますが、

お好きな方には堪えられないもののようですな、細かい泡。

あたたかいものはあたたかいままに、

つめたいものはつめたいままに、

陶器に比べて熱伝導性が悪い、即ち、熱が逃げにくい。

熱いものを注いでも、熱い! と

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葡萄の木

葡萄の木

決して

他の追随を許さず

人に屈せず

圧倒的なまでの

その自由奔放な佇まい。

これが

惚れた弱みというものなのだろうか。

葡萄の木に魅せられ続けている。

今年は

このコップを作る

これからも尚作り続ける。

同じに見えても

どれひとつとして、決して同じになり得ない

この木の魅力に取り憑かれた、まま。

納得の行くものが完成次第、いずれ発信してゆきます。乞うご期待の程を。

味噌汁

味噌汁

今日も今日とて、ぶどうの木の木取り作業をしています。

昼食には時間を掛けたくない。作業時間が惜しい。

食べたら、とっとと作業。

味噌汁 in マグカップなのであります。

惹かれる・2

惹かれる・2

杢、その2であります。

写真の手前、大きく丸い白、これが杢、または杢目と呼ばれているもの。

通人の間では、虎杢などそれぞれの模様により、名称もあるようです。

そうそう"ギンが出た"などという名称で呼ばれているものもあるようです。

全て林業に関わられている方からの受け売り知識でございますが。

やはり専業の方は深い知識をお持ちですね。木の幹のみで、木の名前が

おわかりのなるとのことでしたよ

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匙

たまたま身近に竹があり、ある時それを用いて、匙を作った。

その匙で、カレーを食べた。

衝撃、である。

味が違う!  

まったくもって味が違う、と、強く衝撃を受けた。

以来、常の食事は、全て自作の匙になっている。

惚れた弱み

惚れた弱み

写真は、どちらも葡萄の木のマグカップです。

   写真右・手彫りをして形を整えたばかりのもの

   写真左・数ヶ月後、変化を遂げて、落ち着いた状態のもの

       と、お話をさせて頂きますと

みなさま一様に、

  " えっ! こういう形(左の写真のこと)に作ったものでは無いのですか! "と

  驚かれますが、

はい、そうなんです。

私が形を作るのは、右の写真のところまで

  

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目標

目標

昨日のつづきです。

こんな風になりました。

これまで長らく、使い道がみつからず、捨ててしまっていた部位。

役目ができました。

皆様のご厚意にてお譲り頂く木。重労働の果てに、手元に来る

貴重な素材。いやいや、かつてはおいしい実を生らせて、

楽しませてくれていた、葡萄の木。

何とか、全てを使い切りたいのです。未だ続く、目標であります。