マガジンのカバー画像

歴史あれこれ

346
歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
運営しているクリエイター

#鎌倉殿の13人

独断と偏見で語る大河ドラマへの思い2

独断と偏見で語る大河ドラマへの思い2

今から2年ほど前にNHK大河ドラマについての総評記事を書かせていただきました。

この記事で私の勝手な独断で選んだランキングは、

第1位「いだてん」2019年(8.2%)
第2位「龍馬伝」2010年(18.7%)
第3位「平清盛」2012年(12%)

()内は視聴率:社会実情データ図録より

私が1位に選んだ「いだてん」は、ビデオリサーチ(関東地方)によると歴代大河のうちでワースト記録だったそ

もっとみる
今さら二階堂氏

今さら二階堂氏

とっくにNHKの大河ドラマは「どうする家康」に移ろうとしていますが、やっとのことで、「鎌倉殿の13人」の総集編を視聴しました。
いやー、伊豆の純朴な青年がダークサイドに落ちていく様は、なかなか見応えがありました。
ですが、今回取り上げようというのは、「二階堂氏」。鎌倉殿の13人でも評議衆の一員であり、義時の3番目の妻の実家として紹介されていました。

二階堂行政元の名は、白尾三郎行政。祖先を辿ると

もっとみる
大河ドラマのバトンリレー

大河ドラマのバトンリレー

鎌倉殿の13人え!?

と固まったままエンドクレジットを呆然と眺めてしまったラストでした。

あまりにも意外な義時の最期に、ただただ意表を衝かれた感じです。

義時の「執着」と政子の「スイッチ」

義時はまだまだ死ぬ気はなかったということですね。

床にこぼれた薬を、必死に這いつくばってまで舐めようとする姿は、もはや「人」ではなく、本能のままに「生」に執着する獣のようにしか見えません。

これ以上

もっとみる
鬼の目にも涙

鬼の目にも涙

三谷流の「北条政子の演説」は見事でした。

「頼朝さまの御恩は天よりも高く、海よりも深く…」と読み始めたので、さすがにここは通説通りかと思ったとたん、演説文を捨てて自分の言葉で言い放った政子。

正直、このセリフには「おぉ!」と身を乗り出してしまいました。

「吾妻鏡」によると、安達景盛が代読したとあります。
安達景盛といえば、2代・頼家に妻を寝取られて、ひと悶着あった人でしたが、チラリとも出番は

もっとみる
《日本史》源氏の血筋とその後

《日本史》源氏の血筋とその後

こんにちは。
Ayaです。
11月半ばも過ぎ、『鎌倉殿の13人』も佳境に入りつつありますね。
大泉洋さん演じる源頼朝が死んで以降、時々見るようにしてます。
今週は公暁による実朝暗殺が放送されます。公暁は実朝の首を抱えて三浦義村のもとに向かいますが、すでに裏切りを決めていた三浦は部下に殺害させます。
こうして源頼朝の血は絶えたとされていますが、実は少しだけ続いていたのをご存じでしょうか。

源鞠子(

もっとみる
源実朝に子供ができない理由

源実朝に子供ができない理由

義時の顔つき、ますます悪くなってきましたね~。
言葉なくギロリと睨まれただけで、何も言えない凄みがあります。

そのこわ~い義時に実朝が懸命に抗おうとしている姿は健気です。

しかし暗躍する手立ては、義時には叶いません。
人知れず実朝が切望した船の設計図に細工し、舟を動かせないほどの重量に仕上がってしまいます。

結局着水すらできずに、船はただ浜辺で朽ちていくのです。

純粋な実朝ちゃんは落胆のあ

もっとみる
どこまでも黒い「三浦義村」

どこまでも黒い「三浦義村」

和田殿~~!

次回で「鎌倉殿…」の癒しキャラがついに最期を遂げる。

和田義盛(横田栄司)は源頼朝挙兵以来の功臣であり歴代の鎌倉殿に尽くし、合議制13人の一人にも選出され、初代侍所別当となる重要御家人でした。

ダークサイドに堕ちた北条義時による執拗な挑発で蹶起し、ついに滅亡してしまいます。

「和田合戦」といわれるその戦後、境川には234もの和田一族の首級が晒されたと記録にあります。

234

もっとみる
北条一族の血脈の謎

北条一族の血脈の謎

今年の大河・「鎌倉殿…」もいよいよクライマックスです。
先週は北条家族プラス比企能員の演者さんたちによるトークスペシャルでした。

裏話もたくさん聞けて、とても面白かったですね。
特に北条義時の最期の展開の意外性を匂わせていて、いったい三谷さんはどんな脚本に仕立てたのか、今からワクワクしてしまいます。

さて、やっと主役である義時の執権が始まります。

今までの濃い「ネタふり」をふまえて、これから

もっとみる
「武士の鑑」の最期をどう演じるか

「武士の鑑」の最期をどう演じるか

さて「鎌倉殿…」では
3代将軍・源実朝が公家から妻を迎えるにあたり、上洛した御家人たちの歓迎の酒宴で、北条時政の娘婿である平賀朝雅と畠山重忠の嫡男・重保とが口論になりました。

その理由を大河では、同行していた北条時政・りく夫妻の長男・政範の突然死をめぐっての事で、言った言わない、やったやらないというものでした。

お互いに譲らず、朝雅のほうは遺恨を残して時政夫婦に畠山の事を讒言し、畠山没落に向け

もっとみる
他にもあった!各時代の「合議制」

他にもあった!各時代の「合議制」

何かと話題の今年の大河「鎌倉殿の13人」ですが、何が面白いって、主人公やタイトルが「鎌倉幕府」でもなければ「源氏政権」や「北条執権」でもない「13人の合議制」という点が新鮮ですよね!

今までは、脇役に押しやられていた人たちにスポットを当てた所が大きな魅力でしょう。

そもそも「合議制」とは、国政の執行機関を、複数の人の意思によって取り決める制度のことで、現代の内閣も、国会の衆参両議院のすべての委

もっとみる
北条政子の大切なもの

北条政子の大切なもの

今回の「鎌倉殿…」ではとうとう「比企能員の変」が起こり、比企一族が滅亡に追い込まれました。

観ていると、ふと違う角度から突き詰めて妄想してしまい、考察した事をまとめてみたいと思います。

比企能員を演じた佐藤二郎さんの演技が上手くて、あまりの憎たらしさに、思わず「殺ってやれ~」と北条の見方になってしまうほどでした。

しかし、そもそも、これは北条氏編纂の「吾妻鏡」を基本にしたストーリー仕立てで、

もっとみる
梶原景時はなぜ戦ったのか

梶原景時はなぜ戦ったのか

前回の「鎌倉殿…」では首桶が並ぶシーンから始まってカットされてしまった「梶原景時の変」。

私としてはもう少し丁寧に描いて欲しかったと、残念に思ってしまいました。

今回演じた中村獅童さんの景時は、それまでの印象を変えてしまうほどの紳士ぶりで、頼朝への忠誠心に溢れた名士ぶりだったのに、さぞかし潔い散り方をするだろうと、内心では楽しみにしていたからです。

始まった当初は景時の最期のシーンを楽しみに

もっとみる
源頼朝と関東武士、本来の主従は逆?

源頼朝と関東武士、本来の主従は逆?

なぜ関東の豪族たちは頼朝を助けて鎌倉幕府樹立の手助けをしたのか?

平家の棟梁・平清盛には自分で一族の命運を切り開いたというカリスマ性を感じるのですが、
源頼朝に関してはさほどのカリスマ性もリーダーシップも感じられない。

大河ドラマ「鎌倉殿…」を観ていても、正直な感想として、
「豪族たちが協力し合って頼朝を暗殺してしまえばいいのに!」
と、しばしば思ってしまう自分がいます。

本来の主従関係はむ

もっとみる
梶原から源氏山  散歩〜Kamakura 3

梶原から源氏山 散歩〜Kamakura 3

この道は地元人の山ごえ。
地味ですが、休日でも人は少なめ。

梶原から源氏山に向かい、山の頂上の葛原丘神社でお参りをし、北鎌倉方面に山をおります。

梶原は梶原景時の邸宅があった地名。
鎌倉駅からは西へバスで20分ほど。住宅街で観光の方向けの名所はありませんが落ち着く道。

大河ドラマにも登場する梶原景時については、note界の歴女の名士、千世さんの記事にわかりやすく書かれております。

ここから

もっとみる