マガジンのカバー画像

ノベルゲームのシナリオ掲載

32
運営しているクリエイター

記事一覧

136番「時計をじっと眺めて一緒にポッポーいう」(晴れ平日午後)

 フェリシーには数々の動物さんがいる。

 時の流れに身をまかせるように流れゆく日常をしずかに見守ってくれる妖精さんのような存在である。

 今日のフェリシーもまったりした空気が流れる。時間的にはちょうど平日のおやつ時の時間だ。こんなときには甘いスイーツと紅茶でも頂きたいものだ。

 そしてここフェリシーにはゆっくりした時の流れを過ごしていると時の流れを伝えてくれるものがいる。

 ポッポ

もっとみる

4番「動物の撮影」

 すぅさんだ。

 すぅさんがこじんまりしてる。すぅさんは天使のようにかわいい。

アカリ「かわいいです」

すぅ「はい?」

アカリ「かわいいです」

すぅ「え、えと、そ、そんなことは」

アカリ「かわいいです。って、すぅさんは何をされて」

 あ。すぅさんお気に入りの〇ービィと〇カチュウだ。

すぅ「えっとね。写真撮ってて」

アカリ「すぅさん一緒に写真とりましょー」

すぅ

もっとみる

29番「動物と会話」(午後)

 うぅ。ウサギさん、私を慰めて。

 今日のわたしはポカミスが多い。

 ポイントカードに書いてある名前を読み間違えたり、フットバスの香りを聞き忘れたままお部屋の準備に行ったり、フットバスの温度を高めに入れてしまったり。

 もうちょっと気をつけていればなぁ。。。と思うことばかりでまたミスをしないかとオドオドしてしまう。しかしながら、先輩たちは何も言わない。それどころかフォローまでして頂き、

もっとみる

53番「メイド長のお気に入りの本」

 フェリシーの待合室の本棚にはフェリシーメイドも知らない秘密が隠されている。

栞「のよ。アカリちゃん」

アカリ「えと、なんて」

栞「なんかこのフェリシーには私たちにも知られていない秘密があるって話。七不思議のひとつにしない?」

 私は栞さんと待合室でお話をしていた。

アカリ「え、えーっと」

栞「もぉ。しょうがないんだから」

 私の口の鈍さに栞さんが小言をもらす。栞さんの

もっとみる

7番「森」(晴・曇平日夜)

 夜。

 フェリシーは平日の夜の10時まで営業をしている。

 メイドさんによっては、昼から夜まで働きづめで10時になる頃にはおなかを空かせているメイドさんもいるくらいだ。

 施術と施術の間には15分~30分ほどの休憩を加味して構成が組まれるシステムとなっている。

 しかし、その日のメイドの人数によっては次の施術までの間に、お部屋の片づけから準備に至るまでをその時間内でこなす必要があ

もっとみる

29番→193番「先輩たちはTwitterもやっていてスゴイ」(夜~翌日出勤)

 誰かのために尽くす。それはとても素晴らしいことだ。

 けれど、

 誰かのために尽くし続けることはとても難しいことだ。

 私は先輩方のようなメイドになれる日は来るのだろうか。

 私は自分の部屋のベッドの枕に顔をうずめながらTwitterを眺める。

アカリ「今日も先輩方はTwitterにいらっしゃるなぁ」

 今の世の中、はなれていてもネットで繋がれる時代だ。

 便利ではあ

もっとみる

126番「ロッカーの床に昆布落ちてる」

 みなさんはバナナの皮に滑って転んだことがありますか。

 え?

 私ですか。もちろんないです。

 え?

 ありそう?

 ご冗談を。

 私だって、立派な淑女であるからして・・・ブツブツ

栞「アカリちゃんがまた独り言いってる。。」

 うひゃあ!?

栞「!? アカリちゃんどうしたの!?」

 栞さんが休憩室のドアを勢いよく開ける。

栞「あ、アカリちゃん大丈夫!?

もっとみる

137番「写真撮影によるカメラマン 奈子」(平日午前~午後)

 フェリシーにはチェキという特典が存在する。

 チェキは一般的なインスタントカメラに加えてプリンター機能をそなえたカメラのことで、その場一枚かぎりの思い出を記録できるものとして、日本では人気のカメラである。

 メイドリフレクソロジィとしてのお店の方針としては、施術を何よりも重んじているのであるが、お客様としての要望、そしてメイドたちからの願いもあり、四年ほど前からチェキの販売や特典としての提供

もっとみる

2番「マグカップ取ってとれる」(晴れ月曜日午前)

 朝。

 小鳥が一羽、チュンチュンとそのくちばしでなにかをついばむようにフェリシーの庭に入ってくる。

 今日も平和な陽気だ。

 こういう日はお庭に出て、小鳥さんといっしょにひなたぼっこでもしたいものだ。

 と、まったりしていられれば良いのだが。。

 なにぶんフェリシーの週末を迎えた明くる日の月曜日の朝は、仕事が多いのである。

 土日ともなると、お客様の人数も多いことながら、

もっとみる

40番「ファミリーバザール」(晴れ土曜日午後)

 「別れは永遠ではない」
 by akari

 今日は晴れた日の午後、私はここ岩本町の地に舞いおりた。

 なぜ私が非番の日にここ岩本町にいるかというと・・・

 もこさんと出勤が被った日のことである。

もこ「アカリちゃん、今度の土曜日の予定空いてる?」

選択肢

・行く

・行かない

アカリ「予定は空いてますけど、土曜日は何かありました? それにもこさんはその日は出勤ですよ

もっとみる

15番「ポイントカード特典」

 んーーー、どうしよう

アカリ「栞さんの生足が撮りたい。。」

奈子「・・・え?」

アカリ「チェキが欲しいなって」

奈子「え、うん。それはわかるんだけど、今、なにか他のことがきになったんだけど」

アカリ「え? なんでもないですよー私が女の子を好きなのはいつものことじゃないですかー」

奈子「そ。それもそうね。。で、チェキが欲しいの? なら普通に」

アカリ「いえ、それじゃ意味

もっとみる

制作者(カネちゃん)の自己紹介

 JR秋葉原駅から南東へ歩いて10分のところにメイド×リフレクソロジィのお店「Felicie(フェリシー)」があります。
 
 私のフェリシーに通い始めたキッカケは2018年夏のコミックマーケットの帰りでした。

 それまでメイドリフレクソロジィひいてはマッサージ自体を経験したことがない、加えてメイド店をリピートするような活動もしてませんでした。

 フェリシーに初めて帰宅したとき

 衝撃を受け

もっとみる
初めまして

初めまして

 カネちゃんと申します。

 こちらのnoteは秋葉原メイドリフレクソロジィFelicieに通っている一人のお客さんとしてのファンクリエイト作品ページになります。

 Felicieのメイド長である光(アキラ)さんから許可を頂きまして、非公式の形でサークル「FeliSoft」として活動をさせて頂いております。

 メイド同士の恋愛風景を描いたノベルゲーム「Felicie Made Garden」を

もっとみる

5番「ウサギ撮影」(平日午後~夕)

 フェリシーには数々の動物さんがいる。

 フェリシーの待合室をつぶらな瞳でみつめるフェルトのぬいぐるみは、フェリシーにご帰宅される2019年四天王の内の一人であるご主人様による趣味の裁縫から編み出されたものだという話を聞き、お客様の中には器用な方がいるものなのだなぁとつい関心と興味がわいてしまうものだ。

 フェルトのぬいぐるみは、メイド長、卒業生メイドのナメクジさんやウサギさん、シカさん、

もっとみる