【現代詩】『 垢 擦 り 』
『 垢 擦 り 』
赤黄緑紫
鳥は白々しげに遠くを見つめ
お互いが永遠に
関係のない者同士であるという
安心感の上を
俄に飛んだ
−−−✈−−−
飛行機よりも甲高く
その上を往く、プライドを求め
−−−✈−−−
ウインクで合図しあって
切り分けた空に何があろうと
関係ないさ
ああ、これだから空には鳥が
上等なのだ。
ショートケーキの上に
当然のように居座る苺の気にもなるまい
あまりに快諾、俄雨が
降り注いだら
こっちのものさ
お互いを
向こう側に忘れてこよう、よ
そのために賭けた
=虹=
なのだから
永遠に知らない者同士になれる
者、同、士。
地から離れて
今日も俺たちの上空を
自由気儘に
飛んでくれていい。
お前が一体、誰であるかなんて
そんな下世話なこと
今の俺には
どうだっていい
2024ねん
あかきみどりむらさき
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?