斉藤 夏輝

エッセイを書いています。毎週月曜20時頃に更新中。 三度の飯よりカープ広島 M2大学院…

斉藤 夏輝

エッセイを書いています。毎週月曜20時頃に更新中。 三度の飯よりカープ広島 M2大学院生 https://natsuki-carp63.my.canva.site/

マガジン

  • アメージング旅行記

    「アメージング」がどの程度の強調表現かは分かりません。それでもアメージングな旅行記を書いてみた(つもり)。

  • ひとり、スリランカを旅して

    23歳、小心者が行く波瀾万丈のスリランカ旅行記。

  • この頃エッセイ集(思春期晩期編)

    「今」を生きる、いとぞ「ナウしき」エッセイ集。

  • 思春期エッセイ集

    思春期時代の短編エッセイ。 ・思春期草創期の幼稚園時代 ・思春期早期の小学校低学年時代 ・思春期前期の小学校高学年時代 ・思春期中期の中学校時代 ・思春期後期の高校時代までを描きます。 ※思春期晩期は「この頃エッセイ集」に掲載します。

  • あらゆる謎理論について

    この世界はあらゆる謎理論に満ち溢れている。

記事一覧

ローカルバス2回乗り継ぎ8時間耐久戦

現地人の乗車率がほぼ100%のスリランカのローカルバスは、意外にも心地良い場所だった。その心地良さを引き出しているのは何かといえば、それは窓からビュービューと吹き込…

37

集団尿検査

健康診断というのはぶっちゃけだるいものである。学校の宿題と違ってやらなければ怒られるものはないのだけれど、やらなければ見つけられるはずだった病気があるかもしれな…

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やっぱりええ街、ルアンパバーン

相変わらず騒音に悩まされる最悪な朝を迎えたが、今日ばかりは気持ちが違う。なぜならそれは、思い切って違う宿に泊まると決心したからだ。 再びこの最低最悪の宿に戻らな…

斉藤 夏輝
2週間前
55

ボクの「ヒゲ脱毛攻略法」

「ヒゲ脱毛は痛いのですか?」と聞かれることが多い。が、よく考えてほしい。痛くない訳がなかろう。「新幹線ってやっぱ速いの?」と聞いているようなものである。愚問であ…

斉藤 夏輝
3週間前
44

睡眠リベンジ(ラオス、ルアンパバーン)

ルアンパバーンの街を散策したことについては後日記述することとして、その日の夜はバイクの騒音で殆ど眠りにつくことができなかった。 ルアンパバーンに着いたのが夕方と…

斉藤 夏輝
1か月前
46

うるさいを通り越してうるせえ街(ラオス、ルアンパバーン)

ラオスと聞いて、何を思い浮かべるか。それは人それぞれであろう。 僕がラオスへ訪れてみたいと思ったのはここ数年のことで、それまでこの国のことをまるっきり知らなかっ…

斉藤 夏輝
1か月前
52

ただいま🇨🇳トランジット中!
昨日も準備不足で投稿できず、、
今日帰国するので、来週からまた毎週月曜日20時に更新します!!お楽しみに!

斉藤 夏輝
1か月前
22

ただいま🇮🇳旅行中。
(なので)今日のエッセイはおやすみです。
スリランカ旅行記、ラオス旅行と諸々ネタだけが増えていっています、、忘れないうちに早めに書きます!お楽しみに!!

斉藤 夏輝
1か月前
19

パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

ぴかぴかの1年生というのは、世知辛いその世界に揉まれていないから最強である。言わば世間知らず。昨年の阪神タイガースよりもサバンナのライオンよりも、何も知らない人…

斉藤 夏輝
2か月前
56

ヤバい喫茶店

国内旅行よりも海外旅行の方が好きだ。理由は刺激的だから。まあそれは国によるか。とはいえ、国内旅行であっても刺激がない訳ではないし、僕が去年訪れた岐阜の飛騨古川の…

斉藤 夏輝
2か月前
116

なにゆえヒッカドゥワ!?

スリランカのシーギリヤは石見荘という日本人の経営する宿にチェックインしたとき、シンハラ人のおじさん従業員に「明日はどこに行くんだ」と聞かれた。 スリランカ4日目…

斉藤 夏輝
2か月前
54

先輩にあいさつしたら舌打ちされた話

今の中学生たちを見ていると、上下関係は存在するもののそれは極めて緩やかなものに見えてならない。もちろんその組織や人によるのかもしれないが、僕が中学生だったときの…

斉藤 夏輝
2か月前
85

セクシーボーイになりたかった

高校1年生なんて今から8年前のことだから、その記憶はとっくのとうにセピア色である。青春とは常に過去で、中高生が「今、青春なんだ」とメタ認知することは限りなく難しい…

斉藤 夏輝
2か月前
67

福州どこやねん

不本意で訪れた中国であるが、こんな機会でなければ一生足を踏み入れることはなかったであろう福州市の街歩きを決行することにした。 起床後、洗顔をしてホテルの朝食会場…

斉藤 夏輝
3か月前
60

言語の壁高きチャイナ(入国編)

中国語は你好、謝謝しか知らない。あ、ウォーアイニー(=愛してる)も分かる。でも本当にそれだけである。 ↑前回(別に読まなくても楽しめますが読んだ方がもっと楽しめま…

斉藤 夏輝
3か月前
80

「おみくじは何回でも引いていい」とかいう謎理論について

おみくじ、凶が出たらどうしますか?あるいは末吉でもいい。なんなら小吉でも中吉でも、自分がそのおみくじの結果に対して納得がいかない場合、「おみくじって何回でも引い…

斉藤 夏輝
3か月前
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ローカルバス2回乗り継ぎ8時間耐久戦

ローカルバス2回乗り継ぎ8時間耐久戦

現地人の乗車率がほぼ100%のスリランカのローカルバスは、意外にも心地良い場所だった。その心地良さを引き出しているのは何かといえば、それは窓からビュービューと吹き込んでくるセイロン島の湿った風とあたたかな人の笑顔であった。

僕がこの国を愛してやまない理由は人がとてつもなくあたたかいことだろう。

どこを歩いても、どのバスに乗っても、人々は僕の方へ可愛らしい笑顔を見せるのである。それは、外人という

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集団尿検査

集団尿検査

健康診断というのはぶっちゃけだるいものである。学校の宿題と違ってやらなければ怒られるものはないのだけれど、やらなければ見つけられるはずだった病気があるかもしれないと考えるとやるしかない。

ていうか、大学生における健康診断というのはやらなければ怒られるものである。もう身長も伸びない年齢だというのに、健やかな身体だと自負する自分の身体を調査する必要がどこにあるのか。内心ではそう思うのだが、健康診断を

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やっぱりええ街、ルアンパバーン

やっぱりええ街、ルアンパバーン

相変わらず騒音に悩まされる最悪な朝を迎えたが、今日ばかりは気持ちが違う。なぜならそれは、思い切って違う宿に泊まると決心したからだ。

再びこの最低最悪の宿に戻らなくてはならないという心配はないから、寝不足で迎えた朝もなんだかスッキリとしている。

本当はまだこの宿に3泊はできる、というか3泊分のお金を既に払ってしまっているのだが、これ以上このホテルに居座ればルアンパバーンを——あるいはラオス自体を

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ボクの「ヒゲ脱毛攻略法」

ボクの「ヒゲ脱毛攻略法」

「ヒゲ脱毛は痛いのですか?」と聞かれることが多い。が、よく考えてほしい。痛くない訳がなかろう。「新幹線ってやっぱ速いの?」と聞いているようなものである。愚問であるように感じてならない。

ではどのような痛みなのかといえば、僕がはじめて脱毛(医療脱毛)をするときにクリニックの若い女医からの説明をまるパクリで答えると、「輪ゴムではじいたような痛み」である。脱毛を経験したことのない君たち諸君からすれば、

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睡眠リベンジ(ラオス、ルアンパバーン)

睡眠リベンジ(ラオス、ルアンパバーン)

ルアンパバーンの街を散策したことについては後日記述することとして、その日の夜はバイクの騒音で殆ど眠りにつくことができなかった。

ルアンパバーンに着いたのが夕方とはいえ、すこぶる歩いたからその日は疲れた。だが、バイクがホテルの前をひっきりなしに通るから、交感神経が刺激されて重い瞼が開くのである。

日付が変わった頃、さすがに交通量は減ると思ったがこの街は眠ることを知らない。確かにバイクの交通量はま

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うるさいを通り越してうるせえ街(ラオス、ルアンパバーン)

うるさいを通り越してうるせえ街(ラオス、ルアンパバーン)

ラオスと聞いて、何を思い浮かべるか。それは人それぞれであろう。

僕がラオスへ訪れてみたいと思ったのはここ数年のことで、それまでこの国のことをまるっきり知らなかった。

そもそもラオスという国自体に興味を持っている人は日本にどれほどいるのだろうか。興味を持つか持たない以前に、ラオスはどこにある国なのか。いや、ラオスが国ということすら知らない人だって少なくないのではないか。

ということは、ラオスの

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ただいま🇨🇳トランジット中!
昨日も準備不足で投稿できず、、
今日帰国するので、来週からまた毎週月曜日20時に更新します!!お楽しみに!

ただいま🇮🇳旅行中。
(なので)今日のエッセイはおやすみです。
スリランカ旅行記、ラオス旅行と諸々ネタだけが増えていっています、、忘れないうちに早めに書きます!お楽しみに!!

パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

パイレーツ・オブ・カリビアンごっこ

ぴかぴかの1年生というのは、世知辛いその世界に揉まれていないから最強である。言わば世間知らず。昨年の阪神タイガースよりもサバンナのライオンよりも、何も知らない人間は強い。

僕が小学校へ入学したときもそうだった。ボクは強いんだ。ボクはジャック・スパロウになれる、と思い込んでいたのだ。

「ジャック・スパロウ」を5年ぶりくらいに聞いたという人もいるだろうから、ここで改めて説明すると、『パイレーツ・オ

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ヤバい喫茶店

ヤバい喫茶店

国内旅行よりも海外旅行の方が好きだ。理由は刺激的だから。まあそれは国によるか。とはいえ、国内旅行であっても刺激がない訳ではないし、僕が去年訪れた岐阜の飛騨古川のとあるカフェはこじんまりとしているのに超絶刺激的な場所であった。



僕たちが岐阜に訪れたのは春を待ち侘びる最中で、まだみぞれが降るような2月のこと。学部時代、バイト先で仲良くなった男友達二人との一泊二日の旅だった。この旅一番の目玉が白

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なにゆえヒッカドゥワ!?

なにゆえヒッカドゥワ!?

スリランカのシーギリヤは石見荘という日本人の経営する宿にチェックインしたとき、シンハラ人のおじさん従業員に「明日はどこに行くんだ」と聞かれた。

スリランカ4日目はヒッカドゥワという海辺の街で過ごす予定であった。僕がヒッカドゥワと答えると、おじさんは目を丸くして「ヒッカドゥワ!?」と聞き返してきた。「イエス」と答えると彼は「ヒッカドゥワイズソーファー」と苦笑いしながら続けた。

確かに地図で見ると

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先輩にあいさつしたら舌打ちされた話

先輩にあいさつしたら舌打ちされた話

今の中学生たちを見ていると、上下関係は存在するもののそれは極めて緩やかなものに見えてならない。もちろんその組織や人によるのかもしれないが、僕が中学生だったときの今から約10年前と比べると、今の下級生たちは随分過ごしやすそうである。

僕が中1の頃、ぶかぶかの制服を着て歩く通学路には油断も隙もなかった。先輩と思われる人間には誰彼構わずあいさつをしなくてはならないという謎の風潮があったのだ。

僕は真

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セクシーボーイになりたかった

セクシーボーイになりたかった

高校1年生なんて今から8年前のことだから、その記憶はとっくのとうにセピア色である。青春とは常に過去で、中高生が「今、青春なんだ」とメタ認知することは限りなく難しい。言うなればその難易度は彼らが反抗期をメタ認知するのと同じことだ。

「部屋に入ってくるときくらいノックしろよ!俺、今思春期なんだからな!部屋で何してるか分かんねえ年頃なんだよ!」

「どうしてパパの下着と一緒に洗濯するの!?私、そういう

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福州どこやねん

福州どこやねん

不本意で訪れた中国であるが、こんな機会でなければ一生足を踏み入れることはなかったであろう福州市の街歩きを決行することにした。

起床後、洗顔をしてホテルの朝食会場へ向かう。格安トランジットホテルの無料朝食はバイキング形式だったが、どれも味は微妙だった。これでもかと油をふんだんに使った焼きそばみたいなものと、全く味がしないお粥、特に記憶に残らない野菜炒め。

朝からこんなものを食べている中国人たちの

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言語の壁高きチャイナ(入国編)

言語の壁高きチャイナ(入国編)

中国語は你好、謝謝しか知らない。あ、ウォーアイニー(=愛してる)も分かる。でも本当にそれだけである。

↑前回(別に読まなくても楽しめますが読んだ方がもっと楽しめます。知らんけど)。



中華人民共和国は福州、福州長楽国際空港に到着したのは日が沈んだ19時過ぎを回った頃だった。

至る所に漢字。そこに平仮名も片仮名もない。全てが漢字で表されていることが中国に来たことを実感させる。

とはいえ英

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「おみくじは何回でも引いていい」とかいう謎理論について

「おみくじは何回でも引いていい」とかいう謎理論について

おみくじ、凶が出たらどうしますか?あるいは末吉でもいい。なんなら小吉でも中吉でも、自分がそのおみくじの結果に対して納得がいかない場合、「おみくじって何回でも引いていいらしいから」と言って再び硬貨を奉納してみくじ箱に手をする人が後を絶たない。

でもよく考えてほしい。何回でも引いていいのなら、おみくじの意義がなくなってしまうのではないかということを。

おみくじとは元来、神仏を通じて予測できない未来

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