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Amu
2024年7月24日 18:08
「祈り」透け見ゆような心もとなげ必ずだとか永遠ほどに哀しく聴こゆもの他にはなくて下手くそで佳い否、それがいいのだと小指の代わりに絡めんやひとつとして要らぬ糸はなしきみへと繋がる祈り揺れのぼる静穏なる想いたち
2024年7月22日 18:24
「潮風と星のすな」分かたれた南の海と夜の空瓶詰めされた潮風と星の砂があの娘の腰に揺れている誰が悪いとかじゃないあのね、季節が違っていたんだよせめぎあうみなもの小さな子供たち浜辺には恋を知った歌うたいほら、誰かのために今日も明日を弾き語っているよ
2024年7月20日 15:21
「きみが里」空に去りゆく影法師海へと飛びたつ鼻の唄ほ、ほっ……ほたるの里すぎ見知らぬ土地ぞやそちらの水は甘いであろうか寂しくなったら還っておいでといつぞの優しい夢をみるほ、ほっ……ほら視てごらんよあの日の景色そちらの暮らしは如何なるものか風は、想いを運んでおるか
2024年7月19日 14:36
「夏のうた」蝉の声を貼りつけた空が寂しいさみしいと鳴いていた誰よりも激しい太陽は薄化粧の山で君をさがしている吐きそうなほどの我が儘と狂いそうなほどの愛おしさが泳ぎを忘れた人魚みたいに白の砂浜にうちあげられていた聴こえない、いちばん逢いたいひとにこの夏を届けたいと海鳥はうたう
2024年7月17日 14:12
「祈り星」噛られた空に浮かぶ月夜を紡ぐ白い風の足どり朧に追いかけ見つめるその先に名のない星座を貼りつけながら知っているそこに名前をつけたなら風は空には居られないこと濡れた朝の霧のように堕ちて地球へと還ること
2024年7月7日 10:58
「Mau loa」足もと散らばる不揃いの正義かかえた想いたち迷子の魂ひとさし指螺旋をえがいた魔法の呪文小説などは読まないとすべては僕から生まれる物語掬いあげる不器用な真心それでいい、根無しの雲が瞳を弧にする空、それは静かなる永遠を囁きつづけて
2024年7月2日 08:41
「ひとつぼし」君を独りにはしないから空にまだ星が遊んでいた存在意義を失くした僕と見失いそうに立ち尽くす君と決して、君を……あの日の君がそう言って空を見上げていた
2024年6月30日 21:43
「君、物語」天色に紛れこんだ優しい嘘みなみの海に眠る桜の貝殻は遠いお空をみはるかす囲った想いの水面に触れてくるりくるりと左にまわす心を軸にしたならばゆるり愛おしさが弧をえがく君の声が聴きたいんだどんな物語だって構いはしない君の声が、聴きたいんだ……
2024年6月15日 12:45
「Ka'pilina」蹴破られた扉の向こう側弱さの中にある強さの意味を知る甘くて苦いひかり白く激しくメザメルト消えていく黒の記憶たち愛してると触れる指先永遠を意味するマウロアのくちづけ心地よく
2024年6月10日 13:21
「始まりの雨」ふくよかに芽吹いた君が堪えきれず溢れさせた雨の理由見抜けなかった理不尽となにも出来ずの自分が悔しいとすがり辿々しく語る小さな肩それでも守りたいものがあるのだと細い腕は力強く震えていた君ならきっと大丈夫僕ならずっと傍にいるから陽だまりを抱きしめてただ愛していると伝えて欲しい
2024年6月9日 21:57
「君に花束を」嘘が嫌いだと言った君は誰よりも嘘つきな僕に恋をしたそして、僕を嫌いだと叫ぶ君は何よりも僕を必要としている嘘つきな君に僕は、薔薇の花束を贈ろう