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#ライト文芸
深夜0時の司書見習い2(読書感想文)
近江泉美さん「深夜0時の司書見習い」の2巻を読みました!児童文学のような世界観と、思わず共感してしまう本の話題に魅了され、続編をずっと待ち望んでいました。前作の良さを残しつつ、読書に対する新たな気付きの要素もプラスされていて、1巻に劣らない面白さでした。
どんなシリーズ?
物語の舞台は、図書館の本を読んだ人の想像力が反映される「図書迷宮」。図書迷宮には古今東西の本の登場人物やその著者が存在して
『君の青が、海にとけるまで』が素敵な話だったので紹介する
いぬじゅんさんの『君の青が、海にとけるまで』(角川文庫)という作品を読みました。
主に高校生たちの恋を描いたお話が多かったいぬじゅんさんの作品ですが、今作は社会人が主人公の居場所をテーマにした物語となっていて、これまでの作品とはひと味違う優しさを感じる内容でした。
念願の看護師になったものの、職場でのトラブルで心が病み、休職することになった胡麦。物語は休職中に胡麦がSESTAというカフェに訪れ
ことのは文庫5月の新刊2点の話!(ちょっとお知らせ的な)
ライト文芸レーベル・ことのは文庫の5月新刊2点の帯に私がネットギャリーで先読みした際のレビューが採用されています。
まず1冊目は、鞠目さんの『下の階にはツキノワグマが住んでいる』という作品です。
人間と動物が共存する少しファンタジーの入った新感覚な日常のお話でした。小説ではなかなかに珍しいタイプのお話だと思います。
人間の女性・ゆり子さんと人の言葉を話すツキノワグマさんとのほのぼのした会話が
映画のような恋愛小説ってやっぱり好き
梅谷百さんの『星降るシネマの恋人』という小説を読みました。
映画好きのヒロインがタイムスリップし、激動の時代を生きた大好きな俳優と恋をする…そんなあらすじに惹かれ、発売前からとても気になっていた1冊です。
『星降るシネマの恋人』感想熱海のレトロな映画館で働く主人公・雪がタイムスリップしたのは、戦時中の日本。そこで雪は、彼女が大好きな俳優「三峰恭介」こと千秋さんと出会い、歓喜します。だけど千秋さ
此見えこさんのエモくてためになる新刊を読みました。
此見えこさんの新作『きみは僕の夜に閃く花火だった』(スターツ出版文庫)を読みました!最近の此見さんはアンソロジー収録の短編が多かったので、完全新作となる長編を読むのは久しぶりな気がします。
今作もエモーショナルかつ、10代特有の痛々しい感情が込められた此見さんらしい内容となっていました。現在学生の読者の心に刺さるのはもちろん、かつて学生だった人も「こんな夏休みが過ごしてみたかった!」がいっぱい詰
「透きとおる」小説を読んでみたよ
新潮文庫nexから斬新で面白そうなミステリー小説が出たらしい。その作品とは、杉井光さんの『世界でいちばん透きとおった物語』。あらすじからすると一見よくあるミステリー小説っぽいが…?
実はこの小説には「紙の本」でしか楽しめないある仕掛けがあるそう。なぜ電子版の販売をなしにするほど今作は紙の本にこだわるのか。そして「透きとおる」とは一体何を意味しているのか。それらをぜひ自分の目で確かめたくて読んでみ
甘くて美しい「夜パフェ」で夜をもっと楽しく!(浅水ハヅキ:『札幌夜パフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』)
甘党にはたまらない!?超素敵な小説に出会えたので紹介します!
今回紹介する本は、浅水ハヅキさんの『札幌夜パフェ「紅うさぎ」の裏メニュー』(小学館文庫)という作品です。
私は食べ物が出てくる小説の中でもスイーツが登場する話が特に好きなのですが、パフェをテーマにした作品は見たことがなかったので、これはもうタイトルで即手にしてしまいました。
主人公・紅葉がしばらく会っていない兄と会うため訪れたパフ
私たちが星になるには100年早い!(櫻いいよ:『星空は100年後』)
記事を読んで頂きありがとうございます。
今回紹介する本は、櫻いいよさんの『星空は100年後』というライト文芸作品です。
今作はスターツ出版文庫版も出ていますが、私は数ヶ月前に発売された単行本版で読みました。スターツ出版文庫って他レーベルのように単行本から文庫という作品ももちろんありますが、最近は今作のように文庫から単行本という逆パターンの作品も増えていて、思わぬ傑作に出会えることもあって面白いで