喫茶「猫の木」シリーズが面白い
ご無沙汰しております。1ヶ月ほどnoteの投稿をお休みしていましたが、またぼちぼち書いていこうと思いますので、よろしくお願いします。
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さて、今回私がおすすめするのは、植原翠さんの『喫茶「猫の木」』シリーズです。(出版レーベルは、マイナビ出版ファン文庫。ピンク色の背表紙が目印のライト文芸レーベルです)
このシリーズは全3巻構成で、タイトルは「喫茶「猫の木」物語。」→「~「猫の木」の日常。」→「~「猫の木」の秘密。」という順になっています。単体で読めるエピソードが多く、どの巻からでも読みやすいというのがメリットですが、個人的には刊行順に読んだ方が、登場人物たちの気持ちの変化も同時に楽しめるので、よりおすすめします。
どんなお話?
*上記あらすじは1作目『喫茶「猫の木」物語。』
個人的おすすめポイント
ここからは、私がこのシリーズを全巻読み終えて好きだったところをおすすめポイントとして、いくつか紹介していきます。
1.キャラが魅力的
まずはシンプルに、登場キャラがみんな素敵。主人公の夏梅(通称:マタタビさん)と、なぜか猫のかぶり物をしている喫茶店マスターの片倉さんとの掛け合い&恋の行方はもちろん、お店に訪れる老若男女のお客さんとの出会いも見逃せません。
特に片倉さんのユーモラスなキャラクターは、読めば読むほど読者も彼のペースに巻き込まれてしまうこと間違いなし。果たして彼のかぶり物の下が見れる時は訪れるのか!?と毎回ドキドキできるのもこのシリーズならではです。
他にも片倉さんの親戚の小学生・果鈴ちゃんや、夏梅の職場の面々など、個性的で憎めないキャラがたくさん出てくるので、好きなキャラや共感できるキャラを見つけて読むのも楽しいです。
2.共感したくなるエピソードが多い
シリーズはすべて短編で構成されています。ショートショートとまではいきませんが、ページ数の少ないエピソードがほとんどなので、空いた時間にちょこっと読みやすいのもポイントです。
エピソードは短めながらも、内容はなかなかに濃厚。物語の軸となる恋愛をはじめ、家族付き合いや仕事といった身近な悩みに寄り添ったお話がとても多いです。
いろんなお話がある中でも私は、2巻(秘密)の夏梅と彼女の同僚である真智花ちゃんの絆が深まるエピソードが印象に残っています。職場の苦手な人について描かれた一連のエピソードは、もしかすると恋愛以上にリアルな題材だったのでは?と思いました。読者と等身大で描かれるキャラたちが愛おしくなります。
3.喫茶店&猫好きにもおすすめ
シリーズの舞台である喫茶店「猫の木」は、海辺の町にあるレトロな喫茶店。お店で夏梅たちが過ごす時間からは、コーヒーや料理の美味しそうな匂いもいつの間にか漂っているようで、読者も常連客の1人になっているような気分に浸れます。
また夏梅をはじめ、猫愛に満ちたキャラクターが多いのも見どころです。猫と過ごす幸せな時間やあるあるネタは、猫好きの人ならもっともっと作品を楽しめると思います!マタタビの別名からとった夏梅のあだ名など、片倉さんがお客さんにつけるあだ名も猫にちなんでいるので、そこにもご注目を♪
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2016年~17年の古いシリーズなので探すのが難しいかもしれませんが、結末までしっかりまとまっていて、何よりも全3巻を読了したときの感動が素晴らしいので、気になった方はぜひ読んでみてください!
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