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#生きづらさ
『君の青が、海にとけるまで』が素敵な話だったので紹介する
いぬじゅんさんの『君の青が、海にとけるまで』(角川文庫)という作品を読みました。
主に高校生たちの恋を描いたお話が多かったいぬじゅんさんの作品ですが、今作は社会人が主人公の居場所をテーマにした物語となっていて、これまでの作品とはひと味違う優しさを感じる内容でした。
念願の看護師になったものの、職場でのトラブルで心が病み、休職することになった胡麦。物語は休職中に胡麦がSESTAというカフェに訪れ
カワイソウ、って言ってあげよっかw(NetGalleyより)
夏原エヰジさん『カワイソウ、って言ってあげよっかw』という小説を読みました。この作品は、発売前の本などのゲラが読めるサイト「NetGalley」にて読んだものとなります。講談社から単行本が11日に発売とのことです。
ここ近年、生きづらさをテーマにした小説にかなり関心があるので、性格の悪そうなタイトルと合わせてどのような物語が展開されるのか、めちゃくちゃ気になりました。
外国の文化への憧れ、働く
最近読んで印象に残った小説まとめ!
しばらく小説の感想がお休み気味だったので、今回はここ最近読んで「いいな」と思った小説を一挙まとめて紹介します!
花火みたいな恋だった
(著者:小桜菜々さん)
今作は短編集となっていて、高校生から社会人まで複雑な恋に悩む女性たちの成長が描かれていました。青春小説らしいピュアな恋もあれば、ドロドロしたちょっと大人めの恋もあり、それぞれのエピソードが刺激的でした。
付き合って初めて気付いた「運命
ずっと気になっていた青春小説のアンソロジーを読みました
高校生の頃によく読んでいたような青春小説が社会人になった今でも大好きです。
いろんな青春小説を読んできた中、最近は切ない恋愛だけでなく、今を生きる人々の悩みと向き合い、解決を後押ししてくれる作品も多いと感じています。その中には私が高校生の頃にはなかった新たな常識に触れている作品も少なくはなく、今読んでも学びとなる作品も数多くあります。
先日、私が読んだスターツ出版文庫の『君の傷痕が知りたい』と
今を生きる私たちへ大切なメッセージがこの本にはある。(汐見夏衛:『たとえ祈りが届かなくても君に伝えたいことがあるんだ』)
今回は私が好きな作家さんの最近読んだ新しい本を紹介します。
今回紹介するのは、汐見夏衛さんの『たとえ祈りが届かなくても君に伝えたいことがあるんだ』という作品です。noteで汐見さんの本を紹介するのは9冊目となります。(アンソロジー『卒業』も含めれば10冊)
最近はアンソロジー収録の短編作品が多かったので、汐見さんの長編作品を読むのはとても久しぶりな感じがします。
誰からも愛される男子生徒・鈴白く
美しくない世界と戦う力をくれる物語(冬野岬:毒をもって僕らは)
冬野岬さんの『毒をもって僕らは』という作品を読みました。
生きづらさと戦う青春小説が私は大好きなので、ポプラ社のサイトで表紙とあらすじを見て発売前から凄く読みたかった1冊です。
★★★
今作は入学早々に学校での居場所をなくし、更には尿路結石と診断されお先真っ暗となってしまった主人公・道歩が、病院で知り合った綿野という少女との交流を通じて、生きる希望と世界の美しさを見出していく物語となっていま
人とのつながりが「奇跡」を生む(村瀬健:『神様の絆創膏』)
2023年1冊目の読書感想文!今回の本は、村瀬健さんのライト文芸作品『神様の絆創膏』です。一昨年読んだ前作『西由比ヶ浜駅の神様』が凄く良かったので、新作も引き続き読んでみました。
個人的には、前作の2話目(親子の絆の物語。上記感想文でも触れています。)が特に心に残っていたので、このエピソードのあるシーンを深掘りしたような今作の内容には強く惹かれましたね。
前作同様、各エピソードで登場する人物の
「悩み」はひとりでは乗り越えられない(佐原ひかり:『人間みたいに生きている』)
今回の本は、佐原ひかりさんの『人間みたいに生きている』という作品です。この作品、なかなかの衝撃作です。
あらすじに「吸血鬼」という言葉があったので、ファンタジーっぽい話かと思っていましたが、実際は生きづらさを描いた青春小説でした。
今作は「食べる」という日常的な行為を嫌う女子高生の成長を描いた物語です。自分にはわからない感覚を知れるのも物語ならではの魅力かと。
生きづらさに溢れた今の世の中だか
現代の吸血鬼の姿から考える「人間」の課題(万城目学:『あの子とQ』)
読んでいてとても楽しい気持ちになれた作品があるので紹介します。
今回の本は、万城目学さんの『あの子とQ』という作品です。
レトロでポップなカバーイラストと魅力的なキャッチコピーに惹かれて手にしてみた1冊。カバーだけでも仕掛け満載で(例えば帯を外すと違う弓子の姿が現れます)、読む前からわくわくした気持ちでいっぱいになりました。
今作は「青春小説」や「ファンタジー」のジャンルにカテゴライズできる作
現代を生きる尊さを感じる物語(二宮敦人:『さよなら、転生物語』)
読むと今の自分に自信が持てる物語に出会ったので紹介します。
今回の本は、二宮敦人さんの『さよなら、転生物語』(TO文庫)という作品です。
今、この感想文を読んでいるあなたは、「他の時代の人間に生まれてみたい」と思ったことがありますか?今作では不思議な力によって、過去を生きる人間に転生した現代人たちの物語が描かれます。
転生というとラノベなどでは定番のモチーフですが、転生を通して時代ごとの価値観
自分で選ばなければ掴めない「幸せ」もある(凪良ゆう:『汝、星のごとく』)
こんにちは、あみのです!
今回の本は、凪良ゆうさんの『汝、星のごとく』という作品です。
私は凪良さんの作品で描かれる「少し変わった人間関係の形」がとても好きで、作品を読むたびに「世の中にはいろいろな考えがあっていいんだな」と気付かされます。
今作は遠距離恋愛を描いた物語なだけでなく、これまで凪良さんが既刊で描いてきた「少し変わった人間関係の形」に対するひとつの「答え」のようにも私は感じられました