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フランス生活

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フランスでの生活の一コマや、経験の記録。フランスについて思うことなどなど
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#フランス生活

新しい家と暮らしと家族

新しい家と暮らしと家族

引っ越しから2ヶ月が過ぎた。
新しい暮らしにも随分慣れて来て、買い出しのタイミングと必要なストックの量も分かって来たし、暖炉で火を起こしたり、灰の掃除や薪の補充など一連の作業も、割と楽しんで出来ている。ちなみにうちの暖炉は扉が閉められるタイプなので、薪ストーブに近いかもしれない。これ一つで、2階まで家を丸ごと暖めてくれる。蝋燭の炎などもそうだけれど、昔から炎を眺めるのが好きだった。ゆらゆらと揺らめ

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フランスで家探し 《前編》

フランスで家探し 《前編》

2020年から数年間、コロナのロックダウンの影響で、地方へ流出するパリジャンが多く出たらしい。パリ郊外の通勤圏内は特に、軒並み不動産価格が上昇したと聞いた。さらに銀行の金利は上がる一方で、貸し渋りも増えている。不動産を買うには良い条件とは言えないけれど、諸々の事情で「動くなら今」と意見が一致したのが、今年の春。それから7月末の仮契約へ辿り着くまでの数ヶ月間、本当に色々な「住まい」を見て来た。

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雨とキャンプと自転車旅行

雨とキャンプと自転車旅行

フランスで初めてしたことの一つに、自転車旅行がある。

2016年:南フランス周遊(アヴィニョン - ニーム - カマルグetc.)3週間
2017年:大西洋沿い(ロシェル - 島2つ - ロシュフォール)6日間
2019年7月:ロワール川沿い古城巡り10日間(記事はこちら)
2019年8月:ドルドーニュ地方11日間
2020年:オーベルニュ地方10日間

毎回夫との体力差には泣かされるものの、過

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夏時間《サマータイム》とフランス語

夏時間《サマータイム》とフランス語

3月初旬にフランス移住したせいか、夏時間→村上春樹→語学習得の振り返りと、見事に話が逸れて行きました。この6年、振り返ればあっという間。

3月の最終日曜日、午前2時になった瞬間、時計の針が3時へ進む。この1時間のワープが欧州の夏時間開始の合図。
今年は不思議と午前2時に目が覚めてトイレへ行き、それから暫くどうにも寝付けず仕方なく本と携帯片手にキッチンへ。オーブンに付いているデジタル時計は4時を過

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ヴァンセンヌの森の鳥たち

ヴァンセンヌの森の鳥たち

パリには、大きな森が二つあります。パリを挟んで東側にあるのがヴァンセンヌ(Vincennes)、西側にあるのがブーローニュ(Boulogne)。この「森」というのが、同じ首都でも東京では想像つかない類の「本気の」森で、人の手が入り整備された、いつも誰かが散歩やジョギングしている、明るい憩いの場だけでなく、奥深くには、昼間でも一人では歩く気にならないような(実際にオススメしません)、鬱蒼としたエリア

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ベランダの攻防

ベランダの攻防

夫の住むアパートに、ダンボール3箱分程の、最低限の物のみ携えて引っ越して来た私の、先住者との戦いの記録。《2016年6月》

ベランダに鳩が来て困っている。鳩そのものには何の恨みもないのだが、彼らの落とす糞や羽でベランダが汚れるのは嫌なのだ。しかし実のところ新参者は私の方で、彼らはここで生まれ育っているらしい(!)。鳩が生まれ育つって、結構な環境だと思うのだが、夫は多分、色々とあまり気にならない人

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仏式結婚狂想曲

仏式結婚狂想曲

2016年春に渡仏し、フランス語もほぼ分からない状態で迎えたドタバタ日仏結婚式の話。それでもイラストレーターの意地にかけて(?)招待状は自作しました。

フランスに来て初めて迎えたある春の日、住んでいる街の市役所で、ささやかな結婚式をした。式は16時から始まり、その後自宅に移動して、17時からはパーティ。新郎新婦自ら手料理でおもてなし、といえば聞こえは良いが、私は全く料理に自信がなく、大人数なんて

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信頼と励ましの効用

信頼と励ましの効用

これはまだフランスに来たばかりの頃、今から5年前の話。

スイスとイタリアとの国境近く、フランスの南東の端にあるValloire(ヴァロワール)という街に行ってきた。まだ彼だった夫と、夫の同僚のムッシュー二人と、計四人。ちなみにフランス語は殆ど話せないし聞き取れないので、当時は英語をメインに使っていた。

山歩きとスキー、どちらも馴染みがないので、観光がてら、くっ付いて行くだけだとタカをくくってい

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自転車で日帰り旅行

自転車で日帰り旅行

一昨日の日曜日は、朝まだ少し肌寒い中出発し、自宅から北東の方向にあるベール=シュル=マルヌ湖(Lac de Vaires-sur-Marne)まで、自転車でマルヌ川沿いを走り、昼食を摂った後で幾つかの森を抜け(リスを見ました!)、丘に上がり、眼下に広がるパリ郊外の街を眺め、スブラン(Sevran)で運河に降りて、パリ北東部のサン・マルタン運河まで、運河を辿って戻って来ました。

そしてパリの東側周

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