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#高校生
エッセイ:彼岸花の純愛。【高校生エッセイ】
私は高校生だ。
文芸部と写真部に所属している、女子高生。
ただ、ちょっとばかりこの辺りでは頭の良い高校に通う、それ以外普通のどこにでもいる女子だ。
私には何にもない。
その高校では勉強は普通、容姿も普通、運動も普通、コミュ力も普通。
特徴がない。
このことに、私は囚われている。
所謂、コンプレックスだ。
そんな私にとって、文化祭は正直そこまで楽しいものじゃない。
私の高校の文化祭では、
小説:中途半端が大嫌い。
どこにいても、何をしていても、いつもどこか息苦しい――こんな自分のことが大嫌いだ。
ねえ、本当の自分って、何なんだろう?
私は、最近、そればかりを考えるようになった。なんで、なのかな。よく、分からない。
けれど、時々、自分の胸をズキズキッと苦しめているのは、気の所為なのだろうか。
「君には、ピアノの才能はないよ」
そうはっきり言われたのは、中学3年生のことだった。
幼稚園の頃から習っている、
【創作大賞 高校生エッセイ】五月病と葉桜の狭間で
私の高校1年目は、淡くて脆い桜のようだった。
桜は必ず、満開になったら散ってしまい、ずっと咲き続けることはできない。
皆それを分かっているから、桜のシーズンにこぞってお花見に行き、散りゆく桜を見て楽しむのだ。
あくまで、桜が「咲いている」時だけ。
桜が全て葉になった途端、大体人々はそれを見ようとわざわざ足を運ばない。
桜は、前年の夏から約1年かけてやっと花を咲かせるのに、人々が関心を持つのは1ヶ