古本詩人ゆよん堂
詩のまとめです。
文章をマガジンにまとめました。歌詞や詩と混在しているので。
さあ、この船に乗って行こう 海や空をかけて行こう 巨大な亀の姿をしていて 背中にサーカステントを乗せた船 今日は君のいる町にやって来た 楽しい仲間たち、 たくさんの…
しを よみ しを よみ よみを おもいみる しを よみ しを よみ なみだ ながしつつ しを よみ しを よみ ふみを したためる しを よみ しを よみ ふかく いのりこめーーーーー …
言葉を 縫っていく ひと針、ひと針、 -----、-----、-----、 -----、-----、-----、-----、 黒や白、赤や青、黄や緑、紫、 様々な色の糸で、 ひと針、ひと針、 -----、-…
風が吹き、 紅葉した桜の葉が かさかさ、 かさかさ、 と、鳴っている。 そして、 ひらひら、 ひらひら、 宙を舞いながら 落ちていく。 ふと足元を見ると すでに地面に落…
赤いスピンは 本の白いページの中を 流れる血管 読書を一旦やめる時 わたしはその血管に触れる すると、指先から手、 手から腕、腕から肩、 肩から胸、そして、 身体中に血…
見知らぬような どこか懐かしいような さびれた港に 白い船が来る 船はゆっくりと こちらに近づいて来る 僕の他にも何人かが それを眺めている 船が港に到着する ふと気…
心療内科の待合室 大きなガラス戸の向こう 白い花が見える 花は鉢に植えられていて 古い木のベンチの上に置かれている さらに、その向こう 漆喰の壁はクリームイエロー 何…
マッチを擦って 火をつけては すぐに火を消す マッチを擦って 火をつけては またすぐに火を消す それをしばらく 繰り返し、 繰り返して、 終いには火をつけることもせず…
さて、また前回に引き続き、8月11日・12日開催のお盆前の読書会『不在と永遠、詩と物語』のレポートです。前回のレポート②は、第1日目の11日に参加者の方々にご紹介頂いた…
さて、前回に引き続き、8月11日・12日に開催した、お盆前の読書会『不在と永遠、詩と物語』のレポートです。前回の記事では、私が紹介した本をご紹介させて頂きました。本…
この夏、8月11日と12日の2日にわたって、お盆前の読書会『不在と永遠、詩と物語』を開催しました。東京・神保町から移動新刊書店ハリ書房さんがご出店に来て頂いたので、そ…
中原中也の詩集は読んだかい? 読んでいないなら、読んだらいいぜ! 悲しい時には、胸に響くのさ 月夜に拾ったボタンのように イエイ! ゆよ〜ん ゆやゆよん 幾時代か…
「読書は、盆踊りだ!」 突然何なんだ?と思われたかもしれないが、読書と盆踊りはどこか似ていると、私は最近思っている。 我々は読書によって、今は亡き人々の考えや気…
『海のふた』は、ふるさと西伊豆の小さな町の海辺で、かき氷のお店を始めたばかりのまりちゃんと、まりちゃんの家にホームステイしながら、ひと夏を過ごすはじめちゃんの物…
詩や物語の中の言葉は時間的な射程が長く、時間経過による風化に抗う耐久性があるものだと思っている。 対して、SNSに投稿される言葉は、その時ばかりのもので、今日明日…
今はもういない人を偲び、彼ら彼女らが生きていた時の姿や表情をありありと思い出させる、そのための言葉。 それらは結局、詩の言葉であり、歌の言葉ではないか。表現とし…
2023年12月9日 08:48
さあ、この船に乗って行こう海や空をかけて行こう巨大な亀の姿をしていて背中にサーカステントを乗せた船今日は君のいる町にやって来た楽しい仲間たち、たくさんの古本や楽器、詩や物語、歌や音楽とともに君も乗ってみるかい?一緒に旅に出かけよう!大丈夫、心配はいらないよまあ、ちょっと大変かもだけどね…それでは、ご紹介!この船の名前は「空飛ぶサーカス!」そして、僕らは「海のオーケ
2023年12月8日 21:44
しを よみしを よみよみをおもいみるしを よみしを よみなみだながしつつしを よみしを よみふみをしたためるしを よみしを よみふかくいのりこめーーーーーふみを またおくらんよみのあなたへ詩・山田正史
2023年12月6日 22:40
言葉を縫っていくひと針、ひと針、-----、-----、-----、-----、-----、-----、-----、黒や白、赤や青、黄や緑、紫、様々な色の糸で、ひと針、ひと針、 -----、-----、-----、-----、-----、-----、-----、たまに、指を刺したりもするが血を拭いて絆創膏して、またひと針、ひと針、-----、-----、-----、
2023年12月6日 22:29
風が吹き、紅葉した桜の葉がかさかさ、かさかさ、と、鳴っている。そして、ひらひら、ひらひら、宙を舞いながら落ちていく。ふと足元を見るとすでに地面に落ちた葉がいっぱい重なっていた。虫に食われ、穴が開いているが、なんだか満足そうに横になっている。過ぎ去った様々な時間を懐かしむようにーーーーーー詩・山田正史
2023年11月16日 07:18
赤いスピンは本の白いページの中を流れる血管読書を一旦やめる時わたしはその血管に触れるすると、指先から手、手から腕、腕から肩、肩から胸、そして、身体中に血が送られる心にも血が送られる言葉は血である詩は血である「赤いスピン」詩・山田正史
2023年11月16日 07:15
見知らぬようなどこか懐かしいようなさびれた港に白い船が来る船はゆっくりとこちらに近づいて来る僕の他にも何人かがそれを眺めている船が港に到着するふと気づけば、いつの間にか乗船のための行列ができているみんな様々な表情を浮かべている何だか僕も乗らなきゃいけない気もするし別に乗らなくて良い気もする切符なんて持っていないしどこで買うかも分からないしんー、僕は乗らなくて
2023年11月16日 07:10
心療内科の待合室大きなガラス戸の向こう白い花が見える花は鉢に植えられていて古い木のベンチの上に置かれているさらに、その向こう漆喰の壁はクリームイエロー何だか僕の店の外壁の色とよく似ている風が吹き、白い花が落ちるポトリと、床に落ちる。「白い花」詩・山田正史
2023年11月16日 07:09
マッチを擦って火をつけてはすぐに火を消すマッチを擦って火をつけてはまたすぐに火を消すそれをしばらく繰り返し、繰り返して、終いには火をつけることもせず、マッチを指でへし折っては床に投げ捨てる。そうしていたら、残りのマッチはたった数本になっていた。さすがに全部は折ってはいけないそんな気がして、マッチを何本か残した。眠れない夜、浅い眠りの中で、こんな夢を見た。イ
2023年9月17日 22:44
さて、また前回に引き続き、8月11日・12日開催のお盆前の読書会『不在と永遠、詩と物語』のレポートです。前回のレポート②は、第1日目の11日に参加者の方々にご紹介頂いた本をご紹介させて頂きました。今回は、第2日目の12日にご紹介頂いた本をご紹介いたします。今回の読書会は両日とも、喪失や詠別をテーマに開催。第2日目も様々な本をご紹介頂きました。重たいテーマながら、屋外で開催したのもあって、キャン
2023年9月15日 22:19
さて、前回に引き続き、8月11日・12日に開催した、お盆前の読書会『不在と永遠、詩と物語』のレポートです。前回の記事では、私が紹介した本をご紹介させて頂きました。本記事では第1日目、8月11日に参加者の方々にご紹介頂いた本を紹介させて頂きます。今回の読書会は、喪失や詠別をテーマとし、様々な本をお持ち頂きました。そして、本を紹介して頂き、参加者はできる限り、その場で読んでいくというスタイルの読書
2023年9月11日 23:16
この夏、8月11日と12日の2日にわたって、お盆前の読書会『不在と永遠、詩と物語』を開催しました。東京・神保町から移動新刊書店ハリ書房さんがご出店に来て頂いたので、それに合わせて、店の前の駐車スペースにテーブル、椅子を設置して屋外で読書会を開催しました。今回、お盆前とあって、喪失、詠別を読書会のテーマにしました。重たいテーマでしたが、参加者の皆様のおかげで、2日とも穏やかで楽しい雰囲気となりま
2023年8月9日 21:04
中原中也の詩集は読んだかい?読んでいないなら、読んだらいいぜ!悲しい時には、胸に響くのさ月夜に拾ったボタンのように イエイ!ゆよ〜ん ゆやゆよん幾時代かがありましてゆよ〜ん ゆやゆよん茶色い戦争ありましたゆよ〜ん ゆやゆよん冬は疾風吹きました ahゆよ〜ん ゆやゆよんでも、今夜は夏の風が吹くサア、みんなで踊ろよ ゆよん音頭ホラ、みんなで踊ろよ ゆよん音頭オー、ベイベ
2023年8月7日 19:47
「読書は、盆踊りだ!」突然何なんだ?と思われたかもしれないが、読書と盆踊りはどこか似ていると、私は最近思っている。我々は読書によって、今は亡き人々の考えや気持ちを知ることができる。作品を通して、生きていた時の作者の心の動き、身体の感覚を追体験もできる。一方、盆踊りは、お盆に迎えたご先祖や故人の霊を元の世界に送り出す儀式の意味合いもある。生者は死者とともに踊り、ひと時を楽しんで過ごす。《
2023年7月25日 23:48
『海のふた』は、ふるさと西伊豆の小さな町の海辺で、かき氷のお店を始めたばかりのまりちゃんと、まりちゃんの家にホームステイしながら、ひと夏を過ごすはじめちゃんの物語。物語の最初でふたりは出会い、一緒に過ごす夏の日々が始まる。はじめちゃんは、大好きなおばあちゃんを亡くしたばかりで深い悲しみの中にいる。はじめちゃんは初めて来た町で、まりちゃんのかき氷屋さんのお手伝いをしたり、ふたりで色々なことを話し
2023年7月16日 22:47
詩や物語の中の言葉は時間的な射程が長く、時間経過による風化に抗う耐久性があるものだと思っている。対して、SNSに投稿される言葉は、その時ばかりのもので、今日明日のうちに消えていくような言葉だ。何かを長い期間残そうとして書かれているわけではない。時間的な射程があまりに短い。詩や物語などの表現作品の言葉は、先の時間にも残そうとして書かれた言葉だと思う。だから、作者が亡くなった後もずっと残ってい
2023年6月24日 21:34
今はもういない人を偲び、彼ら彼女らが生きていた時の姿や表情をありありと思い出させる、そのための言葉。それらは結局、詩の言葉であり、歌の言葉ではないか。表現としての言葉でなければ、もういない人のことは語れないのではないか。「詩とは死のことなのだろうか」と、久世光彦の本(花筐(はながたみ)」に書いてあった。詩は「彼岸へ向かう言葉」なのではないかと私は最近思っている。宮沢賢治の「心象スケッチ