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【短編小説】雪のせい
今回の短編小説は、前回投稿した『不器用な僕の、雪の笑顔は君だった。』の続編になります。
短編でも読めますがお時間ありましたら併せて読んでいただけると幸いです。
「……結島先輩?どうしたんですか」
急にだんまりした僕を、助手席から不思議そうな顔で浅香が見ていた。
「あぁ、いや。なんでもない。」
「いやいや、それで誤魔化せると思ってるんですか?」
5年も一緒に仕事をしていると、何かを誤魔化そうとし
【短編小説】クリスマスソング
街の木々は煌びやかに着飾り、彩りどりの輝きを放つ。
テレビのCMやスーパーのBGMはすっかりクリスマス仕様。
数あるクリスマスソングの中で僕が大学生の時に発売されたあの曲も、クリスマスの定番ソングとなり、毎年この時期になると必ず耳にするようになった。
この曲を聞くたびに僕はあの頃に引き戻されて、君のことを何度も思いだすんだ。
何度も、何度も。
僕は大学4年生だった。
君は1つ下の学年。