記事一覧
NHK Eテレ「理想的本箱」にて、中上哲夫さん翻訳のリチャード・ブローティガン詩集『ここに素敵なものがある』が紹介されました!
「ひとりぼっちの孤独を感じた時に読む本」の回です。
再放送は16日(木)午後2:35~
お見逃しなく!
https://www.nhk.jp/p/ts/578Q5K3X59/
【おすすめ詩集】中村明美『ひかりの方へ』~青森・ブラジル・人間観
こちらの投稿で、中村明美さんの「いつか冬になる前に」という詩をご紹介しました。その詩が収録されている詩集『ひかりの方へ』をご紹介します。
この詩集は、“自分”という枠組み、もっと言えば“自分”という命の重荷からちょっと解放してくれるような詩集ではないかな、と思います。ファンタジーなのか、現実なのか…、そんな不思議な魅力にどっぷり浸かり込んで、しばらく出て来れなくなるかも(笑)。青森のご出身
【BRUTUS裏話】中村明美の、心に響くおすすめ一行。詩「いつか冬になる前に」より。
前回の投稿で、雑誌『BRUTUS No.1008 特集〔一行だけで。〕』に、柴田三吉さんの詩「エコー ――出産する娘に」からの一行を紹介させていただいた話を書きました。
実はあの時、「エコー」とどちらにしようか、とても迷った一行がありました。
中村明美さんの詩「いつか冬になる前に」からの、一行(下記)です。
私はこの言葉に、とても気持ちが救われました。
残念ながら『BRUTU
【本日発売】『BRUTUS』に、柴田三吉の詩「エコー ――出産する娘に」を紹介しました。
本日発売の雑誌『BRUTUS(ブルータス) No.1008』は、特集「一行だけで。明日のための言葉300」です。
短歌、詩、俳句、川柳、歌詞の各分野から、俵万智、穂村弘、枡野浩一、岡本真帆、くどうれいん、谷川由里子、伊舎堂仁、川野芽生、青松輝、広瀬大志、カニエ・ナハ、大崎清夏、菅原敏、黒川隆介、せきしろ、小津夜景、堀本裕樹、小池正博、なかはられいこ、小西康陽、槇原敬之、吉澤嘉代子、塩塚モエカ
NHK Eテレ「理想的本箱」にて、中上哲夫さん翻訳のリチャード・ブローティガン詩集『ここに素敵なものがある』が紹介されました!
「ひとりぼっちの孤独を感じた時に読む本」の回です。
再放送は16日(木)午後2:35~
お見逃しなく!
https://www.nhk.jp/p/ts/578Q5K3X59/
【Q&A】「いつも何度でも」の歌詞と似た感じの詩集は?→はい、3つご紹介します。
先日お客様から、「スタジオジブリの映画『千と千尋の神隠し』の主題歌「いつも何度でも」の歌詞と似た感じの詩集があれば教えていただけませんか?」というお問い合わせがありました。覚和歌子さん(作詞家・詩人)によるあの歌詞が、とてもお好きなのだそうです。
あらためて読んでみましたが、素晴らしい歌詞ですね! 澄んだ言葉の中に、深い洞察を感じます。(全文掲載すると良くなさそうなので、ご自分で検索してお読
【最終入荷】上手宰詩集『香る日』、この4冊で最後。再入荷はありません。
売り切れておりました上手宰詩集『香る日』を再入荷いたしました。上手さんのお手元に「もう残部がない」とのことで、今回の4冊で最後の入荷です。当店での再入荷はございません。もう取り扱えないと思うと、さみしい…!
▼こんなに美しい詩集だったのか…!
あらためて『香る日』全篇を読んでみました。…本当に素晴らしい! こんなに美しい詩集だったのかと、感動を新たにしました。
半年ほど前の紹介記事では
第58回詩人会議新人賞に、あんのくるみさん「追憶の八月」
月刊『詩人会議』5月号にて、第58回詩人会議新人賞の入賞作が発表になりました。
入選(新人賞)は、あんのくるみさん「追憶の八月」。おめでとうございます!
上記の上手宰さん、北島理恵子さんの選評にもありますように、この「追憶の八月」は、戦友に寄せた愛(同性愛)を、何げない描写の中に見事に描き出した作品です。せつなさ、美しさが静かに漂い、私は、過酷な環境の中で私たちを支えるものは何かを感じさ
【Amazonに載ってない】『中上哲夫 詩集』の目次&読みどころ。目次だけでもおすすめ。
前回ご紹介した、思潮社の現代詩文庫214『中上哲夫 詩集』の目次をご紹介します(Amazonの販売ページには記載がありませんので)。
目次だけでも、中上さんの言葉選びの素敵さを感じていただけると思います。
その前に少しだけ、この詩集の読みどころをご紹介します。
▶『中上哲夫 詩集』読みどころ
中上さんの詩が素敵なのは、どの作品もおしゃれでウイットに富んでいて、時にセンチメンタルで、
詩と俳句の共通点。谷川俊太郎『minimal』と、『中上哲夫 詩集』のこと。
▶短歌の参考に、谷川俊太郎『minimal』
タイトルは詩・俳句なのに、短歌のことから書き出して、混乱させてすみません(笑)。
* * * * *
当よこやま書店にて『京大短歌29号』を取り扱わせていただいたことをきっかけに、最近、短歌に興味が出てきた私。師匠・寳玉義彦さんに勧められて、谷川俊太郎詩集『minimal』を読みました。この詩集には3行を1連とした短い詩が30篇収録されてお
詩とエッセイの境目は?~「詩人会議」4月号の読者会にて
先日、今月号(2024年4月号)の『詩人会議』の読者会(合評会)に出席しました。大塚の詩人会議事務所にお集まりの皆さん(上手宰さん、北島理恵子さんら)と、リモート参加勢(野口やよいさんなど)合計13名が集まり、参加者の作品を中心に、「この表現がいい」「ここはもっとこうした方が」といった意見が忌憚なく出されました。本当に皆さん、詩の読み方が深くて鋭い!毎度のことながら、たいへん勉強になりました。(
もっとみる『詩人会議』2024.4月号に「詩作入門」を書かせていただきました。
ありがたいことに、今月号(2024年4月号)の『詩人会議』の「詩作入門」コーナーに、原稿を書かせていただきました。
月刊『詩人会議』の「詩作入門」コーナーは、毎号違う筆者が自分の詩を一つ紹介しながら、書いた時の背景や気持ちを語るコーナーです。いつもは読む側として、「あぁ、そんな思いでお書きになったんだ」「そういう出来事があったのか」と、たいへん楽しく拝読してきました。
私は、拙著『こコロ
紙の詩集ができるまで2(制作費のことなど。拙著体裁データ有。)
こちらの記事の続きです。
前回書き忘れたのですが、紙の選定の際の知識を一つ。
印刷会社から紙見本を取り寄せて、見て、触って、紙を決めたはずなのに、出来上がってきた印刷物は「あれ?、これ本当に自分が選んだのと同じ紙?」ということがよくあります。厚み・柔らかさ・色合いが、なんだか違う。
その理由は、紙見本と実際の印刷物の面積や形状が違うからです。
紙の色は、面積が大きくなるにつれ、明るい色は
紙の詩集ができるまで1(構想~試し刷りまで)
先日出版した拙著『こコロのナカ』をどのように作成したのか、記しておこうと思います。私はかれこれ25年グラフィックデザイナーを本業にしてきたので、ひととおり作業環境も整っており、詩を作ることより印刷物制作の方が専門家です(笑)。どなたかの参考になればと思い、記します(実のところ私の方は、今使っているPCやアプリを維持できなくなってもちゃんとした印刷物を作成できる方法があれば知りたいです)。
▶作
【新入荷】横山ゆみ詩集『こコロのナカ』~コロナ禍で感じたこと・考えたこと
昨年12月、第一詩集『こコロのナカ』を出版しました。
●紙の書籍→よこやま書店にて販売中
●電子書籍(ダイジェスト版)→Amazonにて販売中
カバーイラスト、装丁、制作、印刷発注、すべてワンオペ作業で作りました(元グラフィックデザイナー・イラストレーターです☆)。カバーイラストはぐるっと繋がった絵柄になっておりますので、お手に取ってご覧いただければ、と思います↓。
私はコロナ禍で、価値
【要約あり】小川未明「詩の精神は移動す」
▶詩の意味を問う名文
たまたま見つけた小川未明の詩論(大正11年(1922)のもの)が素晴らしかったので、シェアします。
小川未明といえば、国語の教科書で「野ばら」を読んだ方も多いのではないでしょうか。世間的には童話作家・小説家として認識されている小川未明ですが、その未明が詩論を書いており、しかもそれが、私が自分の詩に求めているものをドンピシャで言語化したものだったので、目の覚めるような嬉