【雲の中の富士山を登った時の話・1日目⑲】眠る前の準備でバタバタ、そして就寝
こんにちは! 雲の中の富士山を登った月見里です!
今までの記事は、こちらのマガジンにまとめてありますので、ぜひご覧ください!
前回、あの目が覚めるような光景を目の当たりにしたあとからの続きです!
(モザイクなし版は前回の記事をご覧ください!)
夢から覚めてトイレへ
絶景が再び雲に隠れたので、私は本来の外出の目的である、お手洗いに行きました。
お手洗いの壁に賽銭箱のようなものがあり、それに300円を納めるようでした。
特に係員の人がいるわけではなさそうだったので、良心次第の設定でした(当然私は300円入れましたよ!)。
トイレは不潔ではなく、標高3千メートルオーバーなのによく頑張っているなと思いました。納得の300円です。
外国人の方が多いからか、日本式のトイレの使い方が書いてありました。
なんとなく面白い図です。
気圧の変化の実験
感動体験から戻ってくると、意外なことに小腹が減っている自分に気が付きました。
そこで、私は持ってきていたカロリーメイトのことを思い出して、ずぶ濡れのバッグから取り出しました。
案の定、外箱がずぶ濡れで、もはや溶けていました。
ドロドロの外箱を剥いで、中を取り出すと……
袋がパンパンに膨らんでいました!!
よく、ポテチを飛行機に持っていったら、気圧の変化で膨らんでいる、という理科の教科書に載っている実験と同じですね!
気圧の変化を目に見えて実感しました。
明日の準備
寝床には電気がないです。寝ている人もいるからでしょう。
時刻は七時半くらいですが、私のようにすでに着替え終わり身支度も終わり、食事を摂り終え、あとは寝るだけという状態の者もいれば、ちょうどいまたどり着いたという人もいるので、寝る時間はバラバラになりそうです。
手元の荷物を整理するために、私は電気が必要でした。
スマホの電気を懐中電灯代わりにしながら、バッグの中から、レンタルしているヘッドライトを取り出し、頭上のフックにかけて、電灯代わりにしました。
ヘッドライトは、どうやら一回押すと、一点突破型の、狭い範囲を強烈に照らすモードでした。二回押すと、広範囲を照らすモード。三回目は、点滅するモード。四回目で消える、という感じでした。
そのわずかな光を頼りに、バッグを漁り、明日の準備をします。
まず、何はともあれ、内側も濡れてしまったレインウェアを少しでも乾かしたいです。タオルや手袋も乾かしておきたいところです。
なので、明日も着るであろうレインウェアを梁にかけ、タオルも梁にかけ、足元の鉄の棒にも濡れたものをかけることにしました。
考えることはみんな同じようで、山小屋の梁という梁に、レインウェアやタオルを干していました。
保湿はバッチリだなと皮肉に思いました笑。
タコ部屋感が増してしまったような気はしますが、背に腹は代えられません。
目覚まし
他にも、目覚ましを設定しました。
宿から頂上までは約90分と聞いていました。日の出前に山を登った経験がない私はおそらく遅いので、多めに見積もって2時間は見ておく必要があります。
そして日の出が大体5時らしいので、少なくとも3時には宿を出発する必要があります。
準備とバッファーと自分の心配性を考慮して、念のため1時半に目覚ましを設定しました。
さすがにほかの人もいるので、音量を最小限にして、スマホを耳元に置きました。
また、スマホは明日もカメラや地図、音楽の再生など諸々で使うので、モバイルバッテリーで充電するのも欠かしません。
山小屋は陸の孤島なので、当然コンセントはありません。なので、モバイルバッテリーは必須です!
私は↑のモバイルバッテリーを使っていますが、これは超おすすめです!
就寝
こうして、私は体を休めるべく、眠ることにしました。
この日はいろいろとありました。
実に濃密な一日でした。
朝5時に起きて、家から新宿、新宿から富士山五合目まで行ったのが昨日のことかのように思えました。
それから、動物の糞を見つけたり、ジブリのような森林を見たり、ほかの山小屋の商品に目を取られたり……。
そして何より、雲の中の富士山を登るという経験は、個人的にはとてもおもしろいものでした。
明日はどんなことがあるかと想像するだけで、ワクワクします!!
……その一方で、頭上1メートルもないところにある屋根に打ち付ける雨音と、足元の薄い壁にぶつかる雨粒と風、風の切る音が、私を不安にもさせました。
寝ながらほかの人の話を盗み聞くと、
「明日はご来光見られないね」
「明日、そもそも下山できるのかな」
「明日もこの様子かな」
という声も聞こえました。
私も同感です。
しかし、私はこうも思いました。
山の天気は変わりやすいのです。
今、悪天候でも、明日の朝は天気が良くなっているかもしれない。
1時間ほど前に、奇跡的に神様が微笑んで、日が沈む前に素晴らしい景色を見せてくれたことを思い出すと、そんな前向きな気持ちになれました。
そうして、私は不安で眠れなくなることなく、安心して眠ることができました。
*
今回は以上となります。
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