杉山世子まだゆめのつづき(旧豆乃木のシャチョー)

[フェアトレード&オーガニックコーヒーまだゆめのつづき]を運営する株式会社豆乃…

杉山世子まだゆめのつづき(旧豆乃木のシャチョー)

[フェアトレード&オーガニックコーヒーまだゆめのつづき]を運営する株式会社豆乃木を13年やってます。13年前、大学を卒業したばかりで、何も持たない私が、フェアトレードの信念を携え、メキシコの産地に飛び込んでからの日々を記します。まだ夢のつづきです。

記事一覧

第2章 #12 ブランディング再考

01ブランドのミッションは何か? [考え方] ブランドが存在する理由や、社会に対してどのような価値を提供したいのか [わたしの答え] ・作り手、顧客、わたしたち担い…

第2章 #11 ブランド名称を決める

ロゴを放置する デザイナーにつくってもらっていたロゴを1ヶ月以上「放置」したまま、6月も終わりを迎えようとしている。 なぜ放置しているのかと言えば、「決断」でき…

第2章 #10 新ブランドの「物語」

新ブランドTHE FAIR TRADE、わたしの「物語」 大学を卒業した年の10月、わたしは株式会社豆乃木をたったひとりで立ち上げました。社会人経験もさほどなく、自己資金にも乏…

第2章 #9 新ブランドのデザインについて考察する

新ブランドのアイデアをデザイナーにオーダーする手順 創業のときから当社のデザインを担ってくれている友人でもあるデザイナーに、現在の当社の状況をシェアし、今後の目…

[番外編]雑感 1年後のゴール

この記事は2023年12月に書いたものをアップしています。 2023年11月の業績について 販売開始後、はじめて、昨年の購入件数を下回る結果に。11月は繁忙期だったはずなのに…

第2章 #8 ブランドをつくるための体制と打ち合わせメモ

組織図をイメージする ブランド化のためにいくつかのことを同時進行しているのですが、今日はブランド化の体制のための組織図をイメージしました。 現在は、株式会社豆乃…

[番外編]輸入パートナー制度に関しての考察

いわゆるオンラインサロンのようなコミュニティを、当社の中に置き換えた場合に、こんなシステムはどうだろう?と検討しているのが、『フェアトレードパートナー制度』にな…

#6 はじめてのコーヒー産地

#5 ではどのようにして、メキシコの産地に関わりを持ったのか、についておはなししました。大学やJICAという「コネ」がない場合には、見知らぬメキシコの、それも片田舎へ…

第2章 #7 ブランドの世界観

最初に、「目に見えない共通の価値を多くの人が共有し、認識している状態がブランドだとしたら、当社のコーヒーを、手にしたり、購入した人がどういう状態になってほしいか…

[番外編]第1回 経営方針説明会

「株式会社豆乃木中期経営方針 ~13年目の挑戦」 今回は番外編として、2024年4月10日に開催した社内向けの経営方針説明会の内容をそのまま記録していこうと思います。5年…

[番外編]フェアトレードが当たり前の世の中に

まえがき 突然ですが、皆さんが今朝飲んだコーヒー、どんなコーヒーでしたか? 苦味が強い? 酸味がある? バランスがいい? ミルクはいれる? 砂糖も? 朝一杯のコー…

第2章 #5 キャッチコピーを放棄する

わたしは言葉が好きで、言葉を扱うことを全般、自分で考えたいと思ってきました。 屋号もそのひとつで、まだゆめのつづきという名称も、誰にも委ねることなく、一貫して、…

第2章 #4 コンセプトという難問

ブランドを考える思考のプロセスのステップ1にわたしが定義したのが今日の内容であるコンセプト。 コンセプトを見くらべる 私の中で、ブランディングの成功は、コンセプ…

第2章 #3 ブランド名の考察と気づき

目指せメジャーリーグ #2では 、ブランドをつくるためのチームについて触れましたが、本日、2回目となるチームミーティングが開催されました。 わたしがこれから目指すブ…

#5 産地初訪問まで流れ

今回は、コーヒーの輸入をする上で肝心な産地とのアクセスについて。そもそも最初にどうやって産地を訪問したの?という点について触れていきます。 実は一番最初にメキシ…

第2章 #2 熱狂を呼ぶブランドとは

#1では 「今日からブランド、はじめます」というタイトルで、要約すると、わたしの会社は、ブランド化をめざします、という宣言をしました。 この宣言は、小学校4年生のとき…

第2章 #12 ブランディング再考

第2章 #12 ブランディング再考

01ブランドのミッションは何か?

[考え方]
ブランドが存在する理由や、社会に対してどのような価値を提供したいのか

[わたしの答え]
・作り手、顧客、わたしたち担い手が、フェアトレード商品のやり取りを通じて、お互いをより身近に感じ、相互に思いやる「やさしい」世界・社会を共につくる。

02 ターゲット顧客は誰か?

[考え方]
ブランドの製品やサービスがどのような顧客層に向けられているのかを明

もっとみる
第2章 #11 ブランド名称を決める

第2章 #11 ブランド名称を決める

ロゴを放置する

デザイナーにつくってもらっていたロゴを1ヶ月以上「放置」したまま、6月も終わりを迎えようとしている。
なぜ放置しているのかと言えば、「決断」できないから。
なぜ「決断」できないのかというと、「考える時間を作らない」から。
なぜ「考える時間を作らない」のかというと、6月はシンガポールへの出張以外にも、国内出張が多発してしまうというスケジュールを立ててしまったから。

〈結論〉
新ブ

もっとみる
第2章 #10 新ブランドの「物語」

第2章 #10 新ブランドの「物語」

新ブランドTHE FAIR TRADE、わたしの「物語」

大学を卒業した年の10月、わたしは株式会社豆乃木をたったひとりで立ち上げました。社会人経験もさほどなく、自己資金にも乏しい。売上の見込みもなく、手にした「メキシコ・マヤビニック」というコーヒーを、日本中、もっと言えば世界中の人に飲んでもらえるよう、フェアトレードをとおして、「企業」として、生産国のパートナーと共に、成長したいという強い思い

もっとみる
第2章 #9 新ブランドのデザインについて考察する

第2章 #9 新ブランドのデザインについて考察する

新ブランドのアイデアをデザイナーにオーダーする手順

創業のときから当社のデザインを担ってくれている友人でもあるデザイナーに、現在の当社の状況をシェアし、今後の目指すべき方向性について共有してから数日が経った。
再びボールはわたしの手元にある。早くパスをまわさなければと思いつつも、手毬のように掌の上でぽんぽんしているところからまるで進まない。
今日は、そのボールを一旦デザイナーに手放すべく、デザイ

もっとみる
[番外編]雑感 1年後のゴール

[番外編]雑感 1年後のゴール

この記事は2023年12月に書いたものをアップしています。

2023年11月の業績について

販売開始後、はじめて、昨年の購入件数を下回る結果に。11月は繁忙期だったはずなのに、最近とてもおとなしい。なかなか思うように販売が進まない。

生豆とその他商品の割合を1:1に

「原料」としてのフェアトレードにこだわりつつも、生豆販売からの脱却を標榜し、次の10年に向けた舵取りをしよう。
1年後に生豆

もっとみる
第2章 #8 ブランドをつくるための体制と打ち合わせメモ

第2章 #8 ブランドをつくるための体制と打ち合わせメモ

組織図をイメージする

ブランド化のためにいくつかのことを同時進行しているのですが、今日はブランド化の体制のための組織図をイメージしました。

現在は、株式会社豆乃木には、EC事業とその他事業がありますが、その隣に、ブランド化の新事業(仮)「THE FAIR TRADE」事業が立ち上がるというイメージです。

新事業では、認証商品をオーガニックスーパーや高級スーパーだけでなく、感度の高い方が利用し

もっとみる
[番外編]輸入パートナー制度に関しての考察

[番外編]輸入パートナー制度に関しての考察

いわゆるオンラインサロンのようなコミュニティを、当社の中に置き換えた場合に、こんなシステムはどうだろう?と検討しているのが、『フェアトレードパートナー制度』になります。下記は案内のたたき台となります。

(仮)『フィンカ・ドン・ラファ デカフェ 輸入パートナー募集中』

お世話になっております。
株式会社豆乃木の杉山です。

皆様の中で、2024年秋口に輸入いたします
フィンカ・ドン・ラファ デカ

もっとみる
#6 はじめてのコーヒー産地

#6 はじめてのコーヒー産地

#5 ではどのようにして、メキシコの産地に関わりを持ったのか、についておはなししました。大学やJICAという「コネ」がない場合には、見知らぬメキシコの、それも片田舎への訪問は、困難に感じる方が多いと思います。
まったく何もつながりのない場合の、新しい産地との出合い方については、その12年後に時計の針を進め、2022年のペルーの生産者との出合いから、2023年の産地訪問までの話の方が参考になるかと思

もっとみる
第2章 #7 ブランドの世界観

第2章 #7 ブランドの世界観

最初に、「目に見えない共通の価値を多くの人が共有し、認識している状態がブランドだとしたら、当社のコーヒーを、手にしたり、購入した人がどういう状態になってほしいか」という点をイメージしてみました。つまり、当社のコーヒーを買うことによって、顧客がどういうイメージを得られるのか?

キーワードは「貢献」

当社のコーヒーを手にすることで得られる価値は「貢献」という感覚です。わたしにとって、「貢献」で思い

もっとみる
[番外編]第1回 経営方針説明会

[番外編]第1回 経営方針説明会

「株式会社豆乃木中期経営方針 ~13年目の挑戦」

今回は番外編として、2024年4月10日に開催した社内向けの経営方針説明会の内容をそのまま記録していこうと思います。5年後、振り返ったときに、今日という日がとても大切な1日になると思うからです。それはわたしにとってというよりも、スタッフにとって、夢の実現を感じられる記憶になると思うからです。

目的

スタッフに会社の「いま」と「5年後」を知って

もっとみる
[番外編]フェアトレードが当たり前の世の中に

[番外編]フェアトレードが当たり前の世の中に

まえがき

突然ですが、皆さんが今朝飲んだコーヒー、どんなコーヒーでしたか?

苦味が強い?
酸味がある?
バランスがいい?

ミルクはいれる?
砂糖も?

朝一杯のコーヒーとして、どんなコーヒーを飲むのがおすすめかを、コーヒー屋のわたしがズバリお伝えします。

それは、「浅煎りのコーヒー」

コーヒー豆は加熱することで風味が出ますが、どの程度、火を入れるかの焙煎度合いによって、味が変わります。

もっとみる
第2章 #5 キャッチコピーを放棄する

第2章 #5 キャッチコピーを放棄する

わたしは言葉が好きで、言葉を扱うことを全般、自分で考えたいと思ってきました。
屋号もそのひとつで、まだゆめのつづきという名称も、誰にも委ねることなく、一貫して、自分で考えて生み出しました。

でも、今回、それを人に委ねようと思いました。
わたしが友人に宛てた、メッセージをここに「記憶」しておきます。

「株式会社豆乃木のブランド化」について、今、考えています。

今年中にフェアトレード、オーガニッ

もっとみる
第2章 #4 コンセプトという難問

第2章 #4 コンセプトという難問

ブランドを考える思考のプロセスのステップ1にわたしが定義したのが今日の内容であるコンセプト。

コンセプトを見くらべる

私の中で、ブランディングの成功は、コンセプトありき、という仮説を立てました。
そして、新しいブランドならば、成功するコンセプトは、芯を食ったものでなければいけない(つまり、シンプルでわかりやすい)という追加の仮説を立てました。
調べていく中で、NGOの中には、非常にわかりやすい

もっとみる
第2章 #3 ブランド名の考察と気づき

第2章 #3 ブランド名の考察と気づき

目指せメジャーリーグ
#2では 、ブランドをつくるためのチームについて触れましたが、本日、2回目となるチームミーティングが開催されました。
わたしがこれから目指すブランド観について、外部のチームメンバーとすり合わせをしました。今回のミーティングでは、この「ブランド感」が合致したように感じました。
大きく一言で言うならば、わたしたちが目指すのはローカルスターではなく、あくまでもメジャーであること。

もっとみる
#5 産地初訪問まで流れ

#5 産地初訪問まで流れ

今回は、コーヒーの輸入をする上で肝心な産地とのアクセスについて。そもそも最初にどうやって産地を訪問したの?という点について触れていきます。

実は一番最初にメキシコへ訪れたのは、株式会社豆乃木を創業した翌年でした。
時系列では、
2011年3月に慶應義塾大学総合政策学部を卒業
2011年10月に株式会社豆乃木を創業
2012年2月、メキシコ初訪問
となります。
在学中、山本純一先生の研究室に所属し

もっとみる
第2章 #2 熱狂を呼ぶブランドとは

第2章 #2 熱狂を呼ぶブランドとは

#1では 「今日からブランド、はじめます」というタイトルで、要約すると、わたしの会社は、ブランド化をめざします、という宣言をしました。
この宣言は、小学校4年生のときに、学級委員に立候補したときくらいに恥ずかしい気持ちがします。なれなかったらどうしよう、があるからです。(ちなみに、学級委員にはなれませんでした。)

でもわたしは、起業して13年経ちますが、今こそ、名乗りをあげよう、と思っているのです

もっとみる