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第2章 #7 ブランドの世界観

最初に、「目に見えない共通の価値を多くの人が共有し、認識している状態がブランドだとしたら、当社のコーヒーを、手にしたり、購入した人がどういう状態になってほしいか」という点をイメージしてみました。つまり、当社のコーヒーを買うことによって、顧客がどういうイメージを得られるのか?

キーワードは「貢献」

当社のコーヒーを手にすることで得られる価値は「貢献」という感覚です。わたしにとって、「貢献」で思い出すのは、ビッグイシューというホームレスが販売している雑誌です。
ホームレスの人の社会的自立を応援する雑誌「ビッグイシュー日本版」は販売価格の450円の内、 230円が路上で販売しているホームレスの方の収入になります。わたしはビッグイシューの販売員を見かけると、思考停止で、その雑誌を購入するようにしています。表紙が誰だろうが、中身がなんだろうが関係なく、すぐに小銭を探すのです。
そして購入したあと、雑誌を掲げて、販売している「その人」と、その事業に少しばかりだけど、「貢献」ができたという、ちいさな喜びを噛み締めます。

「儲かる」ことで喜ばれるためには

とはいえ、フェアトレードは「チャリティー」では続きません。だからしっかりと「ビジネス」に昇華する必要があります。だからこそ、わたしたちはしっかりと利益を意識し、利益をいただきながら、次のフェアトレードによる購入につなげる必要があります。それがフェアトレードのリアルです。「利益」というと、わたしたちが「得をしている」と思う方もいると思うでしょう。言い方を変え、わたしたちがフェアトレードコーヒーを販売することで「儲かっている」と聞いたら、もしかしたら、もう購入するのをやめよう、と思う人もいるかもしれません。
本来は、「儲かっていなければ」「利益が出なければ」フェアトレードが継続できないのですから、「儲かって喜ばれる」「利益が出て喜ばれる」状態が最強の状態だと思います。
つまり、お客様の「貢献」により、当社が「儲かる」。そのおかげで「フェアトレードのコーヒーをたくさん買える」状態になることを、お客様に喜んでいただけるサービス設計が必要なのでしょう。それはまるでプロスポーツチームの球団、選手、そしてファンの関係性です。

「応援」を設計する

スポーツ観戦って不思議ですよね。応援するのに、お金を払うのですから。さらにグッズを購入し、ファン同士が一体感を持つことで、ますます応援に力が入ります。その上で、チームが勝ったり、推しの選手が活躍することを、「自分ごと」で喜ぶことができるのです。
関西人が「六甲おろし」を熱唱し、阪神の優勝を「自分ごと」として、あれだけ喜んでいる姿を見ると、うらやましいとさえ感じます。

スポーツチームやアイドルのことは「応援」できるのに、なぜ「商売」は応援されにくいのでしょうか。ユニクロがどんだけ事業を拡大して、次々と世界進出を果たしても、株主でもない限り「自分ごと」として喜ぶ人はいないでしょう。ちなみに、株主は、売ったらさようなら、という世界なので、ファンではありません。でも、もしかしたら、山口県民だけは、ユニクロは山口の誇りだと感じているでしょうか?(山口県民の皆さん、教えてください。)

ふと、地元にプロ野球チームを作るつもりで、地元密着のフェアトレードコーヒーカンパニーを作り、事業を拡大させることで、地域の人だけには、手放しで応援してもらえるような、そんな状況が作れやしないだろうかと考えてしまいます。
地域密着が、ブランド化のひとつのキーワードになるような気がしています。そのために、ただ単に、コーヒーを売るのではなく、地元への愛着を感じられるものを作る必要があります。

今日は仮説ではありますが、「地元民が貢献したい、応援される地域密着のコーヒーショップ」というブランド化へのストーリーを描いてみました。

以下、ブランド化に向けたおおまかなスケジュールを再掲しています。


WEBサイトのリニューアルと、フェアトレード・オーガニック認証商品の販売を今期(10月まで)中に完成させたい。

まずは8月1日の「まだゆめのつづき」1周年記念にあわせて、
 ・レギュラーコーヒー(豆)(粉)のNEWパッケージデザイン
 ・定番のドリップバッグのNEWデザイン
 ・グッズを1つ作る
上記3アイテムをリリースします。

〈課題とやること〉
・4月中 新商品の開発にあたり、杉山がデザインのイメージや方向性を明確し、全員と共有する
・4月中 商品のキャッチコピーとブランドの背景について言葉でまとめる
(イマココ)

・5/20まで パッケージ(包装部分)の方向性を明確にする(製造者を特定する)
・5/20まで 認証商品の製造フローについて、再度調査する
・5/20まで HPや各種SNSでの発信ポリシーについて考える
・5/20まで デザイナーよりデザインをもらう
・5/末まで デザインを決定する
・6/20まで 商品ができあがる
・6/末まで 撮影
・7/15より 事前予約販売開初、WEBページを既存サイト内にページ開設
・8/1より 一般販売開始 
・8/末ごろまで 宣伝効果や売れ行きを検証
・9/15まで上記改善案を出し、第2弾商品の準備
・10/1 第2弾商品の投入(カフェインレス、微カフェ?、グッズ)
・10/20 株式会社豆乃木13周年にあわせて、HPの全面リニューアル


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