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きまぐれな詩(うた)

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詩のようなものをここにまとめます。30過ぎてもポエマー気質。
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#散文

心境の変化

なにも期待しないことがいちばん穏やかだってこと
20歳の私は知っていたかな

よっぽど辛く悲しいことがない限り
笑っていればいいんじゃないかと思っている。
思うようになったから、
最近はよく笑う。

口角をあげるだけで柔らかく、
なんでも許せているように見える
脳も錯覚するらしいよ

はしゃいでも心の奥ではなにも感じず、
だれにも期待せず、
ふわふわの寝顔と好きな食べ物と、
その場の素敵な会話だけ

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あいつは友達

あいつは友達だから、気軽にメッセージを送っていいんだよ、もう。
そう思って、
いや、まあ感情はそれだけじゃないのかもしれないが、そもそも最初から自分の感情を一言で説明なんてできないし
ひとつだけの感情なんて ない。

もう、とは?
意識していた頃は、気軽にメッセージなんてしてはいけないのだと思っていた。
その一言ですべての信頼関係や評価(そんな項目を持ち出してはいけないのに)が変わってしまうかもし

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ミルクシェイクを飲み干すまでは

できない自分を あまり責めることはない
それも個性の一つだから

そう満月の夜に思ってから

いや、本当はダメなことも
知っているけど

涙も出ないのは大したダメージではないからか
その逆なのか

すばらしい時間がなくても
納得した人間関係
それでいい

たったひとりにはすべてを話せて
他の誰にも言えない
それでいい?

どちらがいいのだろう
というより、
どちらが合うのだろう

虚しくなればいい

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音楽と雨と、恋とさよなら

びっくりしたなあ、
1年半前に出会った、あの雨のような音楽。

眠る前に久しぶりに聴いて、暗闇のベッドの中で
ひとりで涙をぽろぽろと流してしまったんだ

からだの半分を枕に委ねて
雨に愛された曲を流しながら、
雫みたいな涙が
右側にだけ落ちていくんだよ

「僕はまだ君を愛さないことができる」

「愛さないことにするよ」
「この歌にだけ残す」

そう、そんな歌詞だったよね
すべて、また箱を開けてみた

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だから私は、本を買うの

本って記憶に残るから。

勝手に記憶に残ってくれる。

もらった本は、その人ごと記憶として残る。

買った本は、私だけがその日のことをよく覚えている。

それが心地良い。

ひみつは本棚の中だけで充分だ。

映画と一緒なんだけど
本は、紙の重さが 余計に
思い出の存在感と
重なって

今日は仕方ないなあと、買ってみた。

言えないことは、本に残すしかない。

この本を手放すときが来たら
私は今日を

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