コンサル流図解のための3つのメタファー表現(隠喩)~形、位置、大きさ
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コンサル流図解のための3つのメタファー表現(隠喩)~形、位置、大きさ

0.はじめに

資料作成講座の講師を担当している渡邉です。前回のnote「外資系コンサルが使うかっこいい表現の紐解き方 ~パーツとレイヤーで分解する」で、メタファーについて少し触れました。今回は図解のレベルを向上させる「表現の幅を拡げるメタファー表現」にフォーカスを当てていこうと思います。

 早速ですが、図1を見てください。マリオブラザーズをイメージして作成をした承認プロセスを示した図です。図を見てみると、係長までの承認フローは簡単、その次の段階の課長を示す島が狭くなっており、課長の承認を得ることが難しいんだな?と理解できないでしょうか?

スライド1

 図1では、大きく3つのメタファー表現を用いています。今回は、表現の幅を拡げる3つのメタファー表現として、下記の3つについて記していこうと思います。(図2、3)

① ある物事を別の形で表す
② 位置(距離)の違いで意味を表す
③ 大きさ(数)の違いで意味を表す

スライド2

スライド3

1.ある物事を別の形で表すメタファー

日常の会話において、ある物事を別の形で表すことは多いと思います。パソコンやスマートフォンを使用している中で、無意識にフォルダのアイコンをクリックして、ファイルを探しているかと思います。図4にあるようにデジタル製品の中には、我々が日常の生活で無意識に(伝え手との共通理解のもと)理解をしているものが多いです。なお、ある物事を別の形で表すメタファーを使う際には、聞き手との間で共通認識があることが前提となることに注意しましょう。

スライド4


今回は、具体的にビジネス関連の資料でよく見かけるメタファーを4つ挙げてみたいと思います。(図-5、6)

A) 壁
▶ イメージの通り、壁を通り抜けたり、壁を乗り越えたり、壁にぶつかるといったメタファー表現で使われることが多いです
B) ハードル
▶壁と同様に、ハードルを越える、ハードルが高い・低い、ハードルを上げる、下げるといったように各ステージのハードルの高さや、障害物、阻害要因の大きさ等に使われることが多いです
C) 崖
▶ あまり使われない表現ですが、崖を飛び降りる、崖を飛び越えるといった表現に使われることがあります
D) 氷山
▶今見えている問題は「氷山の一角」です!といったように、海外の外資系コンサルタントのプレゼン資料で用いられることが多いです

スライド5

スライド6


2.位置の違いで意味を表す(配置位置による意味の付加)

続いて位置の違いで意味を表すメタファーです。図7を見てください。長方形の中に点を配置しておりますが、点の位置によって、受ける印象が異なりませんか?例えば、左下の点は「自身・はじまり」、右上の点は「目標・ゴール」といったように、折れ線グラフのように日常から何気なく、位置の違いによって意味を認識しているのがわかるかと思います。(図7)

スライド7

図8では、要素感の配置位置による認識の違いを示しています。要素が離れていれば「並列・無関係」、要素が近づけば近づくほど「交差・共有(近しい)」といった意味を持たせることができます。

スライド8

図9では具体的に位置の違いで意味を表している例となりますが、左の図では、男女の会話を男性が左上から見ているような構図となっていますが、この図からは左上の男性が「客観的」に男女の会話を見ているように認識できるのではないでしょうか?一方で、右側の図は右下の女性が男女の会話を傍観しているように認識できるのではないでしょうか?

スライド9


3.大きさ(数)の違いで意味を表す

最後に、大きさや数の違いで意味を表すメタファーです。図10を見てください。左の図のように、ハードルの高さ・低さで難易度や障害の大きさを示すことができます。また、右の図では、矢印の数によって、「壁をすり抜けた(乗り越えた)」数がどんどん減っていっている様子がわかるかと思います。このように、図の大きさや数の違いで難易度の高低を示すことができます。

スライド10


4.演習問題

最後に我々ルバートの資料作成講座では、受講生に対して、理屈を教えるだけでなく、問題を解答してもらうことで、資料作成のスキルを身に着けてもらうことを大事にしております。
 上記で長々と表現の幅を拡げる3つのメタファー表現の話をしてきましたが、ここで演習問題を解いていただければと思います。図-11の表を見てください。どのような表現を用いたら、聞き手にとって、より理解を促すことのできる表現となると思いますか?(お手元のノート等で5分ほどかけて資料を修正してみてください)

スライド11

いかがでしたでしょうか?図12はあくまでも解答例となりますが、試験の難易度は壁を用いて表現をし(ある物事を別の意味で表すメタファー)、壁の高低で各試験の難易度を示しました(大きさ・数の違いで意味を表す)。

スライド12


5.最後に

今回は表現の幅を拡げる3つのメタファー表現を紹介してきました。ルバートでは、知るだけでなく、効率的に操作ができるようになっていただくことを目的に、「操作の技術」や「プロフェッショナル図解の紐解き方講座」、「資料作成キャンプ」を開講しております。皆さまのご受講をお待ちしております。


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