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【保存版】グラフを自在に操りたい人必見の書籍9選

今回はルバートが主催する資料作成講座の講師をつとめる大塚雄之がおすすめするグラフ関連の書籍をご紹介いたします。

0. はじめに

人は情報から何かを見出すために分析という作業を行います。
定量的なデータ分析におけるステップは、①情報収集②データ化③グラフ化④アウトプット化となります。

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近年、様々なデータ収集機器の進歩、そして処理マシンの進化により人間が目にするデータ量は増加の一途をたどっています。
データ収集・処理の進歩が目覚ましい一方で、残念ながらデータを見て意味合いを見出す人間は機器・マシンほど進歩していません。
データ分析においてはつまり機械の進歩スピードに追い付くことができないため、人間の処理能力が隘路/ボトルネックとなっているわけです。

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上記の背景の中で、『データから意味合いを見出すための“グラフ”』を理解するうえで役立つ書籍を紹介したいと思います。

1. グラフを取り扱う書籍でカバーする内容(概要)

我々が何かを学ぶ際、why/ what/ howの3つの視点を意識することで効率的・効果的にモノゴトを習得することができます。
グラフにこの3要素を当てはめると以下のようになります。
- Why:なぜグラフを描くのか
- What:どのようなグラフを描くのか
- How:どのようにグラフを描くのか

つまり上記の3要素を意識したうえで、自身の抜け漏れた部分を適宜書籍などの外部情報を使用して補うことが重要な学習のポイントとなります。

3要素について具体的な内容で深堀りましょう。

Whyをカバーする書籍・・・グラフの歴史的背景やグラフを描くことの効用を通じてデータではなくグラフを描く意味合いが紹介されています。
Whatをカバーする書籍・・・伝えたいことにあったグラフの選択方法や具体的なグラフ例の紹介、グラフの強調方法や描写時のルール(注意点)が紹介されています。
Howを記述する書籍・・・使用するツールに応じたグラフ作成時の操作方法が記載されています。

グラフの描き方の全体観を知るためには、少なくとも一度は上記の3要素を理解することを強くオススメします。

上記はグラフの描き手の視点ですが、グラフの意図を誤解なく読み解ける人(=良い読み手)になるためにも上記のポイント(特にWhat、次にWhy、最後にHow)をきちんと理解する必要があります。


2. グラフを取り扱う書籍でカバーする内容の詳細とオススメの書籍


カバーする要素の概要をさらに細かい区分に分けると以下のようになります。

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各項目についておススメの書籍を以下にまとめます。

- Why
 • グラフの歴史的背景

グラフをつくる前に読む本(松本 健太郎
グラフが世の中に広まった功労者であるウィリアム・プレイフェア氏について学ぶことのできる日本では珍しい書籍となります。
我々が普段目にするグラフの大半が、どのような時代背景で誰により作られたのかを理解するために非常に面白い書籍となります。
余談ではありますが、プレイフェア氏は海外では非常に有名な方で、BIツールで有名なTableauのトレーニング会社の名前になっていたりもします(https://playfairdata.com/)。
プレイフェア氏についてさらに知りたい方は、書籍「インフォグラフィックスの潮流: 情報と図解の近代史(永原 康史)」やこちらのリンク(https://2-space.net/articles/4https://id.fnshr.info/2012/07/12/playfair/)もオススメです。

• グラフの効用

統計図表の見方・書き方・使い方(佐藤 良人)
グラフの効用は著者が書籍を出版する理由に直結するため、グラフに関わるほぼすべての本で語られる内容です。また、読み手としてもグラフに関して何らかの課題があるから書籍を手に取るわけで、あまり重要視すべき内容ではないのかもしれません。そのような中でも、私はこちらの本をオススメしたいです。理由としては、こちらの本の第1章1節の見出しである“統計図表はどんな使命を持っているのか”というタイトルにあります。第1章1節のみならず、こちらの書籍にはたびたび“使命”というキーワードが出てきて、「読者にグラフの利点を理解してもらいグラフの利活用方法を習得してもらおう」という熱い思いが文面から伝わってきます。

- What
 • グラフの選択

マッキンゼー流図解の技術(ジーン ゼラズニー)
グラフの選択に関しては言うまでもなくこちらの書籍がオススメです。
伝えたい内容(メッセージ)から比較したいモノゴトを見極め、そこからグラフを選択する際に利用できる、書籍で紹介された(比較の種類)×(グラフのタイプ)のチャートを目にされたことがある方も多いのではないでしょうか。この表は世界のグラフを変えたチャートといっても過言ではないと思います。
なお、Rubatoでは(おそらく1985年に初版が出版されたこの本の)チャートに対抗するために新たなグラフ選択ツールである“グラフガイドライン”を開発しました。
PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則」や「ドリルで学ぶ!人を動かす資料のつくりかた」にも掲載されているのでご興味のある方はぜひご一読ください。

 • グラフの種類 – 基本

統計グラフのウラ・オモテ(上田 尚一)
棒グラフ・線グラフ・点グラフ(散布図)・帯グラフ(積み上げ棒グラフ)のそれぞれについてデータテーブルとの関連性やデータの表現方法の詳細がまとめられた良書です。もともと理系の学生に向けたブルーバックスという新書シリーズから刊行をされているため、数学や統計になじみのない方にとっては少しとっつきにくい本になります。しかしながら解説が非常に丁寧になされているため読み込めば各グラフへの理解は必ず深まります。
同じ著者の書籍で「統計グラフの賢い見方・作り方」という類書も出ています。グラフに関する理解をさらに深めたい方はこちらもオススメです。

 • グラフの種類 – 応用

少し複雑だけれども頻出のグラフとして、“メッコグラフ”と“ウォーターフォールチャート”の2つがあります。
それぞれのお勧め書籍を見ていきましょう。

メッコグラフ:社会を見なおすメガネ 量率グラフで見る日本(松崎 重広)
「面積」と「縦の長さ」とで2つのものを同時に表す表現のグラフです。
 こちらの書籍は、もともと小学生向けに出版された書籍ということもあり、子供にもわかる優しく丁寧な語り口で量率グラフ(=メッコグラフ)の書き方を紹介しています。
一目見るとなんだか難しく見えてしまうメッコグラフですが、こちらの本を読んだ後では非常に優しく感じることでしょう。
メッコグラフに関する理解をより深く調べるためにビジネスの事例を学びたい方は、「知りたいことは「面」に聞け!」(西村 行功)もオススメです。

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ウォーターフォールチャート:マッキンゼー式 世界最強の仕事術(イーサン・M・ラジエル)
私の知る限り、滝チャートが正式な形で紹介されたのはこちらの書籍が最初ではないかと思います(厳密にいうと、前述のマッキンゼー流図解の技術にて”source of change chart”として簡単に触れられています)。
内容としては1ページにギュッとまとめられていますが、滝グラフをどのような場面でどのように使用すればよいかが書かれた(驚くことに今になっても)数少ない書籍の一つです。
表現の幅を広げるために、よろしければご一読ください。

 • グラフの強調

ウォールストリート・ジャーナル式図解表現のルール(ドナ・ウォン)
グラフを通して最も伝えたい意味合いに合わせてグラフの一部に記号を使用して情報を付与することを“グラフの強調”といいます。
グラフの強調はスライドを書く際にメッセージを記載する(元)コンサルタントやコンサルティングファームにより書かれた書籍では、ほとんどの場合に必ず一定ページを紹介されています。
紹介する書籍はコンサルタントにより書かれた書籍ではないのですが、限られた紙面のスペースの中でグラフを通じて効果的に意図する内容を伝えるためのテクニック(強調のノウハウ)がまとめられた書籍となります。
強調以外にも、色彩の選び方からメタファーに関する情報などが実際の事例と合わせて掲載されているためオススメの一冊です!

 • グラフのルール

グラフで9割だまされる(ニコラス ストレンジ)
良いグラフとは何なのでしょうか。
私が定義する良いグラフとは、“描き手と読み手の間で認識の齟齬がなく事実に基づく伝えたい意味合いを出来るだけ早く伝えるグラフ”です。
つまり、理解の齟齬や誤解が生まれるグラフは良いグラフではありません。
こちらの書籍では、グラフを使用して人に誤解を与える(だます)方法がまとめられています。人をだます方法を知ることは人に正しく伝えることと表裏一体です。この本を熟読し理解すれば、自ずとグラフを書く際のすべきこと/してはいけないことを理解できるようになります

- How
 • グラフ作成のための操作

PowerPoint ビジネスプレゼン[ビジテク](菅野 誠二)
こちらは元コンサルタントの書いたPowerPointを軸とした資料作成の本です。Why/ What/ Howが非常にバランスよくまとめられた本です。
この本の巷にあふれるPowerPointの書籍と異なる特徴的な点として、人を動かすための操作がまとめられている点があります。PowerPointの書籍ではありますが、一般のパソコン教本などとは異なり紹介する操作や機能は決して網羅的ではありません。しかしながら “この機能を知っていれば人を動かすグラフを作成できる”という内容はほぼすべてカバーされています。
人を動かす資料をPowerPointを使用して作成したい、と思われる方にはぜひとも読んでいただきたい書籍となります。

その他、分析からアウトプットまでに触れた「イシューから始めよ」(安宅 和人)、「思考・論理・分析」(波頭 亮)などもオススメです。

3. おわりに


ここまで良いグラフを描くために意識すべき要素を基に、各要素にあった書籍を紹介してきました。
皆様の興味の琴線に触れる書籍はありましたでしょうか。
全ての書籍を読むのは時間的にも難しいと思います。

手前味噌とはなりますが、Rubatoではすべての要素を網羅的にカバーした以下の書籍と講座をご準備しています。
もしよろしければお手に取っていただいたり受講していただけると幸いです。

今回紹介しました書籍を一覧にまとめましたので、以下ダウンロードしてご活用ください。

【Rubatoの書籍】

【Rubatoの資料作成講座】

講座一覧はRubatoウェブサイトから

この記事を通じて日本のグラフリテラシーが上がり、日本のGDP向上に少しでも貢献出来たら幸せです。

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【公開中note一覧】
◆「人を動かす一人歩きする」資料Before→After
第1回 入門編①図解の基本形「一人で行くバー」をお薦めするスライド
第2回 入門編②2つの比較「ストアカ」をお薦めするスライド
第3回 入門編③図解の基本形「コーチングアプリ」をお薦めするスライド
第4回 基礎編①線グラフの基本 企業の変革を促すスライド
第5回 基礎編②スライド構成と図解 新規事業を提案するスライド    第6回 Before→After OBOG版(前編)~霞が関文学編~
第7回 Before→After OBOG版(後編)~霞が関文学編~
番外編 『PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則』
     Amazon週間売上ランキングのスライド

◆Rubato講師×note
1.ロジカルな図解のつくりかた(前編)
2.ロジカルな図解のつくりかた(後編)
3.アウトプット→インプットの話
4.Rubato流「オトナのパワポ正月遊び」
5.ターゲットを絞り、刺さる資料をつくるコツ
6.「かっこいい」デザインと「余白」の話
7.添削からわかる、伝わるパワポ資料3つの特徴~添削 of the Year
8.図解でわかる!新型コロナウイルス予防のコツ
9.外資系コンサルはなぜ資料作成にこだわる?
10.知る人ぞ知るPowerPoint効率化スキル
11.テレワークでのコミュニケーションスキルとは

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外資コンサルでビジネススキルを先輩社員に徹底的に叩き込まれた松上純一郎を中心とする講師陣が教える資料作成講座では、論点志向、ロジカルシンキングなど総合的な仕事の基礎力と「人を動かす一人歩きする資料」を作るドキュメント・コミュニケーションスキルを養成します。

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