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周りに差がつく!情報収集のコツと独断で選ぶ国内外のウェブ9選

今回はルバートが主催する資料作成講座の講師をつとめる渡邉浩良による「周りに差がつく!情報収集のコツと独断で選ぶ国内外のウェブ9選」について紹介いたします。

0. はじめに

恐らく読者の皆様の中には、上司や顧客から「××分野の海外事情を調べてほしい」や「××国の××分野の現状を調べて」というリクエストを受けたことがある方もいらっしゃるかと思います。対象となる国の言語が得意であれば、そこまで苦労をすることはないかもしれませんが、言語に不安のある場合、または、対象となる分野について知見が少ない場合、コストをかけずにどのようにアプローチをすべきでしょうか?

ここでは、対象国の言語ができなくてもできる「情報収集のコツ」と、英語を活用して同僚と少し差をつけることができる「ビジネスに役立つ海外ウェブサイト(完ぺきに独断です)」をご紹介しようと思います。

1.英語を自動翻訳の基軸言語として活用する

翻訳ツールの普及によって、「そもそも英語ができる必要無くなるよね?」といった会話を聞くことがありますが、情報収集に限って言えば「英語が読めること、英語で調べることができること」はいまだに価値のあるものだと認識しています。

翻訳ツールを利用した日本語から他の言語への翻訳の精度は日に日に向上しています。しかし、日本語の文法のユニークさや、専門用語が辞書に反映されていないことなどから、残念ながら、日本語からダイレクトに自動翻訳をすれば精緻な翻訳となるという状況ではないのが現状です。

そうした中で、ぜひ意識してトライしてもらいたいのが英語を「自動翻訳の基軸言語」として利用することです。

例えば、スリランカの政府の観光の現状について調べたいとしましょう。日本語からシンハラ語の翻訳サイトを利用して調べるのでなく、英語を自動翻訳の基軸言語として、英語からシンハラ語へと一旦翻訳してみるとします。実際に、「観光」という文言を調べてみると、Google翻訳では以下ような異なる結果が出てきました。(おそらく後者が正しいと思われます(笑)(2020年6月3日検索)。

日本語「観光」→シンハラ語「දර්ශන නැරඹීම
英語「tourism」→シンハラ語「සංචාරක


英語の翻訳の精度が高い理由は、英語は国際語として活用されていることから、その国の言葉⇔英語の辞書は最も充実しているものの一つとして考えて間違いないでしょう。(図-1)

デスクリサーチでアゼルバイジャンの観光産業を調べていた際には、英語で出てくる情報が限られていました。そのため、日本語から英語へは自力で訳し、英語からアゼリー語に自動翻訳をかけた上で、関連用語を検索したところ、関連情報にヒットしました(もちろん、その後に現地で確認は取りましたが、、、)。

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2.勝手におすすめするビジネスに役立つ海外ウェブサイト

ここからは、実際に私が活用しているウェブサイトをいくつかご紹介したいと思います。

(1)まさにFACTFULNESSなウェブサイト(世界各国統計データ)(英語)

 世界各国の色々なデータを横串しで、かつ時系列でCSVなどで吐き出しができる!そんなサイトがWorld bank open dataです。当サイト上にはBIツールも完備されており、サイト上でグラフを作成することができますが、個人的にはエクセルでのグラフ作成(特に散布図)の練習用のデータサイトとして活用していただきたいです(笑)。色々なデータを見ることで、新たな発見や、巷で話題の書籍FACTFULNESSを手元で考えることができます。

なお、OECD DateもOECD加盟国27か国+αのデータを提供しているほか、タイムリーにOECD 27か国の経済状況を比較したチャートを紹介しています。また、政策の横串比較のレポートも公開していたりします。

(2)「上司からなんだこの新しい海外の会社?調べろ!」と言われた際に使うウェブサイト(英語)

外国から急に知らない新興企業が登場した際に、どう調べてよいのか?そもそも上場していないと情報があまりないといった状況におちいることがあります。

そんなときにおすすめなのが、crunchbaseOwlerです。両社ともベンチャー関連の企業概要や経営メンバー、資金調達額等が登録されており、競合企業の関係も記載しています。無料版は機能や情報が限られますが、非常に役に立ちます。


また、テック関連の企業やベンチャー関連の部署にいないとどうしても、テック界隈の情報が疎くなってしまいがちになります。そんなあなたにおすすめなのが、TechcrunchTech in Asiaです。

前者はベンチャー、テック企業の動向を扱うニュースサイトであり、後者はアジア地域の動向にフォーカスしたニュースサイト
です。日本にいるとどうしても情報が偏りますので、ニュースレター登録をするなどして、情報が入ってくるようにすると良いと思います。

(3)専門情報・調査レポート関連ウェブサイト(英語と日本語)

Toptalというウェブサイトですが、フリーランスと企業を結ぶようなサービスを提供しているのですが、この中のToptal Blogが素晴らしいです。

分野は限られますが(ファイナンス、プロジェクトマネージメント、エンジニアリング、デザイン、プロダクト)、フリーランスの専門家が自身のアピールも兼ねてBlogを書いているのですが、最新のトレンドや分析手法等を紹介しています。

 また、日本のウェブサイトになりますが、公官庁やシンクタンク、コンサルティング企業、マーケティング会社などが公表したレポートや調査をまとめている、調査のチカラKeizai report.comです。すでに他社がまとめた資料を知りたい、こんな調査結果無いかな?といった方に是非おすすめです。

【表―1 知っておくと便利!資料作成に役立つウェブサイト9選】

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3.怠惰なあなたに・・・

最後に定期的に情報をアップデートすることをどうしても忘れてしまうという怠惰なあなたに、とっておきの仕事術を教えます。私自身、非常に怠け癖があり、1ヵ月後の自分が上記のような情報をこまめにチェックしているとは思えなかったので、GoogleカレンダーURLを貼り付けて予定として、リマインドをかけています。競合企業の決算短信の日付等も概ねの予定日を先にスケジューラーに入れて、近い将来の自分にしっかり見ろよとカツを入れています。

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【公開中note一覧】
◆「人を動かす一人歩きする」資料Before→After
第1回 入門編①図解の基本形「一人で行くバー」をお薦めするスライド
第2回 入門編②2つの比較「ストアカ」をお薦めするスライド
第3回 入門編③図解の基本形「コーチングアプリ」をお薦めするスライド
第4回 基礎編①線グラフの基本 企業の変革を促すスライド
第5回 基礎編②スライド構成と図解 新規事業を提案するスライド
第6回 Before→After OBOG版(前編)~霞が関文学編~
第7回 Before→After OBOG版(後編)~霞が関文学編~
番外編 『PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則』
     Amazon週間売上ランキングのスライド

◆Rubato講師×note
1.ロジカルな図解のつくりかた(前編)
2.ロジカルな図解のつくりかた(後編)
3.アウトプット→インプットの話
4.Rubato流「オトナのパワポ正月遊び」
5.ターゲットを絞り、刺さる資料をつくるコツ
6.「かっこいい」デザインと「余白」の話
7.添削からわかる、伝わるパワポ資料3つの特徴~添削 of the Year
8.図解でわかる!新型コロナウイルス予防のコツ
9.外資系コンサルはなぜ資料作成にこだわる?
10.知る人ぞ知るPowerPoint効率化スキル
11.テレワークでのコミュニケーションスキルとは
12.【保存版】グラフを自在に操りたい人必見の書籍9選

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