添削TOP1

添削からわかる、伝わるパワポ資料3つの特徴~添削 of the Year~

「戦略的プレゼン資料作成講座」2日間集中講義ではBefore-After添削というものを行っています。1日目に宿題を出して、作成したスライドを事前に提出していただきます。2日目の講義の時までに複数の講師で添削し、どのようにスライドを修正したかを『Before-After』としてお返ししています。
講師陣から戻ってきたAfterの資料をみて「こういう直し方があるのか」「なるほど、こればいい」と思わず私がうなったスライドを紹介したいと思います。

※なおこちらの内容は2019年12月22日に開催いたしました「資料作成年末キャンプ ―マニアックだけどこれが伝えたい!―」にて講師の丸尾がプレゼンテーションした内容をまとめております。

これからお見せする『Before-After』資料を3つの軸から見ていきたいと思います。「こういうやり方もあるのか」と皆さんの資料作成スキルの引き出しを増やすのに役立てていただければと思います。

①型の活用・・・フロー型と合流型の合成
②切り口の活用・・・定性スライド(課題-解決策)、定量スライド(グラフ表現)
③ビジュアル活用・・・ピクトグラムや写真の効果的な活用


まずは、「型の活用」から見ていきたいと思います。

こちらがBeforeのスライドです。表現の型は、拡散型(もしくは列挙型)です。

スライド3

続いてAfterのスライドです。

スライド4

Afterでは上部がフロー型になっています。下部は、下の矢印でそれぞれ何を抽出してくるのかが一目瞭然でわかります。Beforeの修正案として、①文字強調や②ピクトグラムの挿入が思い浮かぶのですが、このようなAfterのスライドがあがってきました。フロー型と合流型を合成することで、重層的に内容が表現できています。こういう直し方があるのかと思わず唸ってしまったスライドの1つです。


つづいては「切り口の活用」(定性スライド)です。

こちらがBeforeのスライドです。解決策を3つの特長から説明するスライドです。

スライド6

続いてAfterのスライドです。

スライド7

同じ内容のものとは思えませんね。
左側に軸(切り口)を出しているところがポイントだと思います。特に、「行かなくなる理由」を置いて、それに対して解決策を書くという書き方が、なるほどと思えたスライドです。「相手が行動しない」理由をなくすように提案することで、単にメリットを主張するよりも力強い伝えとなっています。


次は、インフルエンザにならないためにはどうしたらよいかという内容のものです。
こちらがBeforeのスライドです。

スライド8

続いてAfterのスライドです。

スライド9

具体的な予防策の左側に、より抽象度の高い軸を切り口として出す発想におどろかされました。予防策が何の目的にもとづくのかが整理されて良いと思いました。


続いてはこちらです。大阪の塚本駅をお勧めするスライドです。
Beforeのスライドがこちらです。

スライド10

そしてAfterがこちらです。

スライド11

ただ単に所要時間だけ見せるのではなく、場面という切り口をおくことによって同じ時間でも意味合いが全く違うことを示し、なるほどと思わされました。


次は、「切り口の活用」(定量スライド)です。
こちらのスライドは、働き方改革を勧めるもので、現代のビジネスマンはどんな環境にあるのかというアンケート調査の結果を表したものです。

こちらがBeforeのスライドです。アンケートの結果をパーセントの大きい順にグラフで表したものです。

スライド12

そしてこちらがAfterです。

スライド13

パーセントをただ大きい順に並べるのではなく、グラフを一度ばらして、切り口ごとに並び替え、整理し直すという発想は想像もつきませんでした。非常に参考になりました。


最後に「ビジュアル活用」です。
ピクトグラムや写真を有効に活用すると、資料のデザイン性を高めることや、メッセージを生き生きと伝えることができるようになります。その例をいくつか見ていきましょう。


まずはこちらのスライドです。パンの魅力について紹介しているスライドです。

Beforeのスライドはこちらです。

スライド15

Afterはこちらです。

スライド16

下にあるパンのピクトグラムがあるとないとでは全然違うと思います。
パンのバリュエーションの豊富さを、いろいろなパンのピクトグラムで表現したものです。パンの種類ごとにピクトグラムがあることを初めて知りました。見ているだけでも楽しいですよね。

続いてはこちらです。名城大学の社会連携センターPLATを紹介するスライドです。Beforeのスライドがこちらです。

スライド17

そして、Afterのスライドです。

スライド18

とても字の多いスライドなのですが、写真を入れてとコーポレートカラーに色を揃えるだけでだいぶ見た目の印象が変わりますね。


つづいてこちらです。東京近郊の名所を紹介するスライドです。
Beforeがこちらです。

スライド19

Afterのスライドがこちら

スライド20

こちらも写真を入れるだけでだいぶ印象が変わります。百聞は一見に如かず。写真パワーはすごいと痛感しました。


つづいてはこちら

ワーキングスペースを紹介する資料です。Beforeがこちらです。

スライド21

そしてAfterがこちら

スライド22

こちらも写真を足すと生き生きとし、デザイン性があがったものになりました。写真を使えるところは写真を使って示した方が見た目のビジュアルが上がると感じました。

 これまでのBeforeAfterの添削の中から、①型の活用、②切り口の活用、③ビジュアル活用の3つの観点から、好例を紹介してきました。良いスライド作成のポイントは、内容を構造的に構成することと、わかりやすく表現することにあると考えています。今回の記事が、皆さんにとってスライド作成のコツや引き出しを増やすことに役立ちましたら幸いです。


* * *

【公開中note一覧】
◆「人を動かす一人歩きする」資料Before→After
第1回 入門編①図解の基本形「一人で行くバー」をお薦めするスライド
第2回 入門編②2つの比較「ストアカ」をお薦めするスライド
第3回 入門編③図解の基本形「コーチングアプリ」をお薦めするスライド
第4回 基礎編①線グラフの基本 企業の変革を促すスライド
第5回 基礎編②スライド構成と図解 新規事業を提案するスライド    第6回 Before→After OBOG版(前編)~霞が関文学編~
第7回 Before→After OBOG版(後編)~霞が関文学編~
番外編 『PowerPoint資料作成 プロフェッショナルの大原則』
     Amazon週間売上ランキングのスライド

◆Rubato講師×note
ロジカルな図解のつくりかた(前編)
ロジカルな図解のつくりかた(後編)
アウトプット→インプットの話                                                   Rubato流「オトナのパワポ正月遊び」                    ターゲットを絞り、刺さる資料をつくるコツ             「かっこいい」デザインと「余白」の話

【Rubatoの資料作成講座】

講座一覧はRubatoウェブサイトから

【Rubatoの書籍】


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

10
外資コンサルでビジネススキルを先輩社員に徹底的に叩き込まれた松上純一郎を中心とする講師陣が教える資料作成講座では、論点志向、ロジカルシンキングなど総合的な仕事の基礎力と「人を動かす一人歩きする資料」を作るドキュメント・コミュニケーションスキルを養成します。