わかりやすく、見やすい図解表現 3つのポイント~かたまり、そろえる、メリハリ
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わかりやすく、見やすい図解表現 3つのポイント~かたまり、そろえる、メリハリ

資料作成講座の講師をしております丸尾です。資料だけで話が通じる「一人歩きできる」資料作成の要諦は、わかりやすく、見やすい図解表現(スライドデザイン)にあります。そのためには、クリエイティブ・センスや高度な知識や技ではなく、基本の積み重ねが重要だと考えています。

今回は、見やすい図解表現について、①情報の塊がわかる、②そろえる、③メリハリをつける、の3つのポイントからお伝えします。


デザインの4原則

私は見やすい図解表現を考えるとき、デザインの4原則を参考にしています。デザインの4原則とは、①近接、②整列、③反復、④対比/強弱の4つのことです。

210217_ブログ記事_見やすい図解表現_Rev1

4原則のポイントを私なりに整理すると、以下のように考えます。

① 情報の塊がわかる(近接、整列に対応)
② そろえる(整列、反復に対応)
③ メリハリをつける(対比/強弱に対応

スライド3


情報の塊がわかる

情報の塊とは、基本図解の4点セットを1つにまとめたものです。基本図解の4点セットとは以下の4つです。

① 小見出し
② (小見出しの詳しい内容の)説明
③ 強調
④ ピクトグラム(対象によっては写真)

①と②が、「意味内容がわかりやすい」に対応し、③と④が、「資料が見やすい」に対応しています。

スライド4


図解する情報は、3~4つの切り口(フレームワーク)で整理することが多いことから、図解は3~4つの情報の塊から構成されています。1つ1つの情報の塊がわかるように示すには、①図解の型を用いて表現すること、②領域を区切ることが効果的です。

スライド5


特に、区切り方は、①背景を塗りつぶす、②枠線で囲む、③境界線を引く、④距離(余白)を空けるがあります。線と間(余白)を使って塊同士を上手に区切ることが、見やすさにつながります。図解の型や情報量の多さにより、どれか1つを選ぶと良いです。

スライド6

情報の塊が上手くできているか判別方法は、PC画面をやや離れた位置から眺めてみてください。文字情報は、小さくて正確に読み取れないと思いますが、図形のまとまりが見て取れればOKです。


そろえる

「そろえる」とは、以下の4つのことです。

① 形や大きさをそろえる
② 位置をそろえる
③ 色をそろえる
④ 作図のパターンをそろえる

スライド上では、大きさは重要度を表します。同じ重要度や質的に同じものは、同じ図形の大きさ(高さと横幅)で作成します。
図形の位置関係は、意味や関係性の遠近を表します。図形の配置をそろえる場合、図形の上下左右に見えないラインを意識し(実際に線を引いても良いのですが)、同じラインにそって配置すると良いでしょう。
色は、ベース色(濃い色)と同系色の薄い色の2色を基本的に使うと良いでしょう。タテ軸とヨコ軸があるマトリクス図解の場合は、表頭の小見出しに濃い色、表側の小見出しに薄い色を配色します。
図形の要素を組み合わせて、同じ作図パターンを繰り返すことは、読み手に余計なストレスを与えずに済みます。

スライド7

そろえるを徹底すると、見た目が整ったスライドが作成できます。見た目のノイズが少ないスライドは、読み手が内容理解にスムーズに入れる効果があります。
 こうした作業を行うには、パワポの機能やショートカットが便利です。例えば、①同じ図形を複数作成するには、1つ図形を作成後、それを繰り返しコピーします。②図形の位置をそろえるには、整列機能を使うと効率的に作業できます。自分がよく使う機能は、クイックアクセスツールバーに登録しておくと操作性が高いです。


メリハリをつける

強調は、スライド内で着目してほしい箇所へ視線を誘導することです。強調には、キーワードなどの言葉を強調する「文字強調」と小見出しや複数の領域を強調する「背景強調」があります。

スライド8

文字強調は、通常の黒文字(もしくはダークグレー)から、強調色やベース色に変え、太字にします。スライドがほぼ完成させた後、資料を説明するイメージしながら、スライド内から強調箇所をピックアップしています。文字強調の箇所は、スライド内で3~5個以内を目安にしています。多すぎると、その効果が薄まるためです。

作業としては、1つ文字強調を完成させたら、他に強調したい箇所へ書式コピーと貼り付けを繰り返していくと効率的に作業できます。プレゼン直前の1分で資料の見やすさが、グンと向上しますので、資料の最終仕上げに導入していただきたい工程です。

 背景強調は、小見出しや一定の領域を強調したいときに行います。小見出しの強調は、対比型の図解で、推奨したい案を強調するときに用いることが多いです。評価を詳しく読まなくても、瞬時にどちらを推すべきかという結論が見てわかります。

 項目に番号を振るナンバリングは、情報の塊を「個」として認識させる副次的な効果があると感じています。番号を振る目的もかねて、強調方法として活用されると良いでしょう

まとめ

見やすい図解表現のコツとして、①情報の塊がわかる、②そろえる、③メリハリをつけるの3点についてお伝えしました。これらは私がデザインの4原則を実践する中で気づいた勘所です。資料作成が上達するには、こうした一般的な知識と実践からの知恵を落とし込んでいくことだと思います。
この記事を読まれて役立ちそうだと感じられたら、ぜひ次の資料作成から実践していただき、ご自分なりの勘所を体得していただければと思います。


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