おおはしゃぎ文集

札幌で活動する劇団Road of座の大橋という人間の文章。たまに公演する。

おおはしゃぎ文集

札幌で活動する劇団Road of座の大橋という人間の文章。たまに公演する。

マガジン

  • エッセイ過去選『表現の仕方が分からないのでこれで終わります』

    かつて存在していたRoad of座公式ブログ「隔日おおはしゃぎ」より、筆者・大橋とマネージャー・ミシェガワくんが選んだ良作のエッセイを載せていきます。ちょっとだけでも読んでみてね。月曜更新

  • 日々のエッセイ『2021おおはしゃぎ』

    2021年、ダメ学生から社会人へ華麗な転身を遂げた大橋が、社会ですり減らされたクリエイティビティを恢復すべく「闘争的さくぶん」をしていきます。木曜更新

  • 演劇『らーららーでぃでぃだーだーだん!!』

    実は劇団であるRoad of座の数少ない本業が形となったYouTube公開作品「らーららーでぃでぃだーだーだん!!」なる作品についての発表・宣伝・脚本公開がされてゆきます。

記事一覧

鉄道の旅 2024/8/1

8月となりました。時間がどんどん過ぎていく。皆が有意義で愉快でおもろくて学びある時間を過ごしているのに俺ときたら、という思考で頭がいっぱいになって昨日の今くらい…

太陽浴びて 2024/7/26

屋久島から帰った。何泊したんだろう、特に興味はない。一瞬だった気もするし、東京の家を出発したことがもうずっと昔だったような気もする。←こういう言い方をする癖があ…

ふるさとは 2024/6/11

ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの よしや うらぶれて異土の乞食かたゐとなるとても 帰るところにあるまじや ひとり都のゆふぐれに ふるさとおもひ涙…

あら! 2024/6/8

ま〜だまだやれる。俺が苦しんでいることたちなんてのは、ま〜だまだ甘い。世の中にはそれはそれはもう救いのない真っ暗闇がある。俺なんてのがここで色々ウジウジしている…

2024/6/4

風が向いていない。何かが起こって、その挽回のためにしたことがまた裏目に出て、その挽回のためにしたことがまた裏目に出て。挽回、というほど過去に縛られたようなことで…

取り返しがつかない思考のメモ 2024/5/30

「もう二度と」とか、「今生の別れ」とか、「now or never」とか、「期間限定」とか、そういう言葉にめっぽう弱い人生を送ってきたけれども、その根底にあるのは、今この瞬…

2024/5/21

午後二時四分。家の近くのミスタードーナツにいる。ここはいい。コーヒーやカフェオレがおかわり自由だし、かつ、大手チェーンならではの個人主義が蔓延っていて隣に座って…

2024/3/30

午前10時。自宅にいて、外は快晴。こんなタイミングで日記を書くのは初めてだ。他にもうやることがなくてどうしようもない時にこの文章は精神安定のため役立ててきたのにこ…

さん、に、いち、と何かが 2024/3/21

またいつもの場所にいる。カフェ。時刻は17時47分。またあの時間がやってくる。夜がやってくる。来ないでくれ。もうここ数週間夜が辛くて辛くてたまらない。いつの間にか油…

2024/3/19

なあ、お前の生き方にはいつも波がある。人を楽しませる陽気で楽しい男であろうとすることはその全てが俺の偽りでないにせよある程度の仮面をかぶって初めて可能になってい…

2024/3/17

今日はなんだか気分がいい。俺は今の場所での暮らしが自分の才能の使い方、俺が本当にやりたいことからズレていることを知っていた。気づいていた。だけど楽しかった。これ…

どら焼きを食べながら 2024/3/6

時間だけが進んでいく感覚。焦燥感を掻き立てる。気がついたら三日くらい経ってる。一日がとにかく短い。ぼんやりしていたらもう終わっている。たとえば、歴史の教科書に載…

2024/3/1

あれからもう二ヶ月も経ってしまった。あまりに辛いことが多すぎた。 きっとこんな悲しいことは二度とないと信じたいから、僕はせめて表現者として文字で気持ちを残そうと…

アイ ウィル

人の行き交う街の真ん中で 僕は強烈なひとりぼっちを感じた 楽しそうな若者の話し声も きっと助けを求めれば話くらいは聞いてくれそうなおばさんも 僕のひとりぼっちを際立…

申し込み 2023/12/18

17:44。シェアハウスの自室。仕事が終わって帰ってきて、何かみかんを取りながら自分のマインドセットがやたらとうまく行って、色々気分が高揚して色々申し込んだ。まずは…

和歌山 みかん 2023/12/16

20:01。和歌山市内の映画館にいる。和歌山のみかん農家に住み込みバイトに来て三週間くらい時間が経った。ついこないだきたばっかりなような気がしているのに、神奈川を出…

鉄道の旅 2024/8/1

8月となりました。時間がどんどん過ぎていく。皆が有意義で愉快でおもろくて学びある時間を過ごしているのに俺ときたら、という思考で頭がいっぱいになって昨日の今くらいの時間は車窓を見ながら落ち込んでいましたが昨晩福島で友人と会って色々話したら何だか自信みたいなものが戻ってきて今は気持ち穏やかです。

昨日東京を出発し青春18きっぷを駆使して東日本を北上し最終目的地札幌を目指す旅。これまでバイクでしか旅行

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太陽浴びて 2024/7/26

屋久島から帰った。何泊したんだろう、特に興味はない。一瞬だった気もするし、東京の家を出発したことがもうずっと昔だったような気もする。←こういう言い方をする癖があります。時間というのがもうずっと僕の関心の中心にあるから。時々一年前のことより一週間前のことの方が昔のことのように思えることもある。過去のことっていうのは本当に面白い。淋しい。

行く前、宿も特に決まってないし、滞在日数も決まってないし、屋

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ふるさとは 2024/6/11

ふるさとは遠きにありて思ふもの
そして悲しくうたふもの
よしや
うらぶれて異土の乞食かたゐとなるとても
帰るところにあるまじや
ひとり都のゆふぐれに
ふるさとおもひ涙ぐむ
そのこころもて
遠きみやこにかへらばや
遠きみやこにかへらばや

関東で感傷的にこの詩を思い出したり口ずさんだりしてましたが、普通にふるさとにはよく帰ります。高校時代、出ていきたくてたまらなかった町。もっと歴史的でもっとオシャレ

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あら! 2024/6/8

ま〜だまだやれる。俺が苦しんでいることたちなんてのは、ま〜だまだ甘い。世の中にはそれはそれはもう救いのない真っ暗闇がある。俺なんてのがここで色々ウジウジしているのはおこがましい。こういう考え方を人に強要する奴は嫌われがちだけど自分に向けるなら良い心掛けと言えうるかもしれない。ふとシングルマザーの人たちの大変さ(もちろんそれを乗り越えていく幸せや楽しさもあるのでしょう)に思いを馳せて思いました。

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2024/6/4

風が向いていない。何かが起こって、その挽回のためにしたことがまた裏目に出て、その挽回のためにしたことがまた裏目に出て。挽回、というほど過去に縛られたようなことでもなくとも、俺はあえて、自らの不幸のために別のことに気持ちを向けて一歩踏み出していこうとする動きを挽回と表現しよう。全てのことが偶然的で必然的である。偶然的にも必然的にも受け取れる。世界の真理が偶然だとしても、俺たちは偶然を認められるほど論

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取り返しがつかない思考のメモ 2024/5/30

「もう二度と」とか、「今生の別れ」とか、「now or never」とか、「期間限定」とか、そういう言葉にめっぽう弱い人生を送ってきたけれども、その根底にあるのは、今この瞬間はもう永遠に巡ってこないという思考なのだろう。そして、その先にあるのは、自分のしたこと、言ったこと、自分とは関係なく起こったこと、他人が言ったこと、がもう全て、どんどん、取り返しのつかなくなったこととして世界に記録されていって

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2024/5/21

午後二時四分。家の近くのミスタードーナツにいる。ここはいい。コーヒーやカフェオレがおかわり自由だし、かつ、大手チェーンならではの個人主義が蔓延っていて隣に座っている男が何時間そこで同じように過ごしているかを気にする人はいない。店員のシフトの交代を横目で見ながら、ああ彼らもお金のためにここにいるのだと思い出す。きっとお金がもらえないなら一秒たりともそこにいないだろう笑顔の人たちから食品を受け取って享

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2024/3/30

午前10時。自宅にいて、外は快晴。こんなタイミングで日記を書くのは初めてだ。他にもうやることがなくてどうしようもない時にこの文章は精神安定のため役立ててきたのにこうして不必要なタイミングで書き出してしまっているのは何故だろう。嫌な贅沢をしている気持ちだ。FF7のリメイクの動画を見て久しぶりにその世界に没入できていることが嬉しい。昨日は春琴抄を読んだ。そして太陽の塔も。太陽の塔は読んだことあったわ。

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さん、に、いち、と何かが 2024/3/21

またいつもの場所にいる。カフェ。時刻は17時47分。またあの時間がやってくる。夜がやってくる。来ないでくれ。もうここ数週間夜が辛くて辛くてたまらない。いつの間にか油断すると目に涙が溜まってくる。ここまでなんでもない時に思わず泣いてしまいそうになることがこれまであっただろうか。この夜。
俺にここまで残酷な試練を与えた彼らは今どこで何を? 誰と? 俺はこうしてどこにも行けず泣いてしまいそうな気持ちを抑

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2024/3/19

なあ、お前の生き方にはいつも波がある。人を楽しませる陽気で楽しい男であろうとすることはその全てが俺の偽りでないにせよある程度の仮面をかぶって初めて可能になっていること。つまり、スランプがある。本当の自分だと思わせて生きている俺が、まさにそうであろうと思って生きることにスランプがあることは自分からしてみたらこんな必然的なことはないが、俺がそう演出して交流している他人からすれば理解に苦しむことに思える

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2024/3/17

今日はなんだか気分がいい。俺は今の場所での暮らしが自分の才能の使い方、俺が本当にやりたいことからズレていることを知っていた。気づいていた。だけど楽しかった。これでなおかつ自分のやりたいことをここで出来るならそんな器用なことはないと思っていた。事実俺なら出来ると思っていた。具体的には、イボガエルのような事を同じように札幌でも、東京でもやって、あんな作品を作っているのに、本人は自給自足とか共生というか

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どら焼きを食べながら 2024/3/6

時間だけが進んでいく感覚。焦燥感を掻き立てる。気がついたら三日くらい経ってる。一日がとにかく短い。ぼんやりしていたらもう終わっている。たとえば、歴史の教科書に載ってるみたいな重要なイベントとか、戦いとか合意だとか会議だとか、そういうのが、今自分が過ごしているみたいな一日の間で起こったということが何やら新鮮に驚きを与える。これまで当たり前に出来ていたことができない。今は車とかバイクの運転すら自信がな

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2024/3/1

あれからもう二ヶ月も経ってしまった。あまりに辛いことが多すぎた。
きっとこんな悲しいことは二度とないと信じたいから、僕はせめて表現者として文字で気持ちを残そうと年明けから思っていたけど、出来なかった。正直今だって、自らの心を締めつけて引き絞ってそこから滴る血液をなすりつけているみたいにつらい。今回の出来事とその感情について、僕はつらいとか悲しい、しんどいくらいしか言葉を持たない。色々知識は溜め込ん

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アイ ウィル

人の行き交う街の真ん中で
僕は強烈なひとりぼっちを感じた
楽しそうな若者の話し声も
きっと助けを求めれば話くらいは聞いてくれそうなおばさんも
僕のひとりぼっちを際立たせているだけだった

ああ昨日まで
世界は僕の手の中にあると思っていた
ああ今日は
すべてが僕につらく当たる
ああ明日は
せめて明日まではと歯をくいしばって
今日を生きた先にしか存在せぬのか
せめて明日までは
せめて明日までは

時の

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申し込み 2023/12/18

17:44。シェアハウスの自室。仕事が終わって帰ってきて、何かみかんを取りながら自分のマインドセットがやたらとうまく行って、色々気分が高揚して色々申し込んだ。まずはビリージョエルの来日ライブの抽選。秋前に完全に出遅れて応募もできなかったがここに来て追加抽選。当たりたいな。僕は前職の社内ニックネームがビリーだったし、それ以降の人間関係では大体ビリーで名乗っているから就職の友達には当たり前のようにビリ

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和歌山 みかん 2023/12/16

20:01。和歌山市内の映画館にいる。和歌山のみかん農家に住み込みバイトに来て三週間くらい時間が経った。ついこないだきたばっかりなような気がしているのに、神奈川を出発したのは遥か大昔なように思える。住んでいるのはシェアハウスで一番多い時は9人くらい住んでいた。昔は何かの保養所だったらしい。家と呼ぶには公民館に似過ぎている。リビング、というより一階の広間には大きな、28歳健康な男性が一人で動かすのに

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