どら焼きを食べながら 2024/3/6

時間だけが進んでいく感覚。焦燥感を掻き立てる。気がついたら三日くらい経ってる。一日がとにかく短い。ぼんやりしていたらもう終わっている。たとえば、歴史の教科書に載ってるみたいな重要なイベントとか、戦いとか合意だとか会議だとか、そういうのが、今自分が過ごしているみたいな一日の間で起こったということが何やら新鮮に驚きを与える。これまで当たり前に出来ていたことができない。今は車とかバイクの運転すら自信がない。人に気を遣えない。MACは開くことが出来た。ようやく気持ちを吐き出すという営みにかじりつくことは出来た。

友達が、
言語化能力が低ければ自分の苦しみを言葉にすることが出来ないから人に相談できず誰も読まない日記に吐き出すこともできず、溜め込むだけ溜め込んでしまって苦しいと思う
と言っていた。想像したら寒気がした。自分の言語化能力について云々するつもりもなく、でもこうして無心でタイピングしている自分はそれだけで何かから救われている。これが出来なければ(そして確かにこの二ヶ月それが出来なかった)、心から次々に昇ってくる不埒な考えに殺されてしまう。そういう意味で、僕の今のこの指先の運動には僕の生命がかかっている。きっと、言葉に出来ない人は絵にしたりメロディにしたり色々方法はあって、僕はそういう、人の命がかかった表現を最も強い尊敬のまなざしを眺めたいと思った。そういう意味で、世界に表現されたものは等価でないと思った。午前11時26分。シェアハウスにいる。友人からお土産でもらったどら焼きを食べている。僕の前途に幸多かれ。

札幌発の劇団Road of座のブログです。主に代表で役者の大橋が更新しています。サポートよろしくお願いします!