おおはしゃぎ文集

札幌で活動する劇団Road of座の大橋という人間の文章。たまに公演する。

おおはしゃぎ文集

札幌で活動する劇団Road of座の大橋という人間の文章。たまに公演する。

マガジン

  • エッセイ過去選『表現の仕方が分からないのでこれで終わります』

    かつて存在していたRoad of座公式ブログ「隔日おおはしゃぎ」より、筆者・大橋とマネージャー・ミシェガワくんが選んだ良作のエッセイを載せていきます。ちょっとだけでも読んでみてね。月曜更新

  • 日々のエッセイ『2021おおはしゃぎ』

    2021年、ダメ学生から社会人へ華麗な転身を遂げた大橋が、社会ですり減らされたクリエイティビティを恢復すべく「闘争的さくぶん」をしていきます。木曜更新

  • 演劇『らーららーでぃでぃだーだーだん!!』

    実は劇団であるRoad of座の数少ない本業が形となったYouTube公開作品「らーららーでぃでぃだーだーだん!!」なる作品についての発表・宣伝・脚本公開がされてゆきます。

最近の記事

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【過去選♯0】まえがき

二年前、ブログを書き始めた。書き始めたというか、書き始めさせられた。と言うのがこの文章たちの編集をしてくれたミシェガワ君へのリスペクトを込めた表現か。コラムを隔日で書くというのが当初の理念だったブログ『隔日おおはしゃぎ』は、いつの間にか僕の個人的なエッセイを不定期で更新するナニカへと変遷し、最終的にここへ来た。 このブログ更新の間、僕は北大を離れ日本、フィリピン、カナダを転々としていたので、書くこと自体には事欠かなかった。一体誰が読んでいるのか、もうそんなことは考えていなか

    • 2024/3/30

      午前10時。自宅にいて、外は快晴。こんなタイミングで日記を書くのは初めてだ。他にもうやることがなくてどうしようもない時にこの文章は精神安定のため役立ててきたのにこうして不必要なタイミングで書き出してしまっているのは何故だろう。嫌な贅沢をしている気持ちだ。FF7のリメイクの動画を見て久しぶりにその世界に没入できていることが嬉しい。昨日は春琴抄を読んだ。そして太陽の塔も。太陽の塔は読んだことあったわ。そして魯迅と若きウェルテルの悩みと異邦人をブックオフで買った。買わなくていい本を

      • さん、に、いち、と何かが 2024/3/21

        またいつもの場所にいる。カフェ。時刻は17時47分。またあの時間がやってくる。夜がやってくる。来ないでくれ。もうここ数週間夜が辛くて辛くてたまらない。いつの間にか油断すると目に涙が溜まってくる。ここまでなんでもない時に思わず泣いてしまいそうになることがこれまであっただろうか。この夜。 俺にここまで残酷な試練を与えた彼らは今どこで何を? 誰と? 俺はこうしてどこにも行けず泣いてしまいそうな気持ちを抑えて、対症療法にすぎない、本質的でない、一石二鳥を快しとする性格の真逆を意地悪に

        • 2024/3/19

          なあ、お前の生き方にはいつも波がある。人を楽しませる陽気で楽しい男であろうとすることはその全てが俺の偽りでないにせよある程度の仮面をかぶって初めて可能になっていること。つまり、スランプがある。本当の自分だと思わせて生きている俺が、まさにそうであろうと思って生きることにスランプがあることは自分からしてみたらこんな必然的なことはないが、俺がそう演出して交流している他人からすれば理解に苦しむことに思えるし、何より役者にとってそれを喝破されることはまるで舞台袖まで観客から丸見えである

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        【過去選♯0】まえがき

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        • エッセイ過去選『表現の仕方が分からないのでこれで終わります』
          8本
        • 日々のエッセイ『2021おおはしゃぎ』
          3本
        • 演劇『らーららーでぃでぃだーだーだん!!』
          1本

        記事

          2024/3/17

          今日はなんだか気分がいい。俺は今の場所での暮らしが自分の才能の使い方、俺が本当にやりたいことからズレていることを知っていた。気づいていた。だけど楽しかった。これでなおかつ自分のやりたいことをここで出来るならそんな器用なことはないと思っていた。事実俺なら出来ると思っていた。具体的には、イボガエルのような事を同じように札幌でも、東京でもやって、あんな作品を作っているのに、本人は自給自足とか共生というか自治村というか、そういう世界で生きているらしいなんて、とってもかっこいいじゃない

          どら焼きを食べながら 2024/3/6

          時間だけが進んでいく感覚。焦燥感を掻き立てる。気がついたら三日くらい経ってる。一日がとにかく短い。ぼんやりしていたらもう終わっている。たとえば、歴史の教科書に載ってるみたいな重要なイベントとか、戦いとか合意だとか会議だとか、そういうのが、今自分が過ごしているみたいな一日の間で起こったということが何やら新鮮に驚きを与える。これまで当たり前に出来ていたことができない。今は車とかバイクの運転すら自信がない。人に気を遣えない。MACは開くことが出来た。ようやく気持ちを吐き出すという営

          どら焼きを食べながら 2024/3/6

          2024/3/1

          あれからもう二ヶ月も経ってしまった。あまりに辛いことが多すぎた。 きっとこんな悲しいことは二度とないと信じたいから、僕はせめて表現者として文字で気持ちを残そうと年明けから思っていたけど、出来なかった。正直今だって、自らの心を締めつけて引き絞ってそこから滴る血液をなすりつけているみたいにつらい。今回の出来事とその感情について、僕はつらいとか悲しい、しんどいくらいしか言葉を持たない。色々知識は溜め込んできていたと思っていたけど、難しい言葉とか入り組んだ表現は、特に必要ないみたい。

          アイ ウィル

          人の行き交う街の真ん中で 僕は強烈なひとりぼっちを感じた 楽しそうな若者の話し声も きっと助けを求めれば話くらいは聞いてくれそうなおばさんも 僕のひとりぼっちを際立たせているだけだった ああ昨日まで 世界は僕の手の中にあると思っていた ああ今日は すべてが僕につらく当たる ああ明日は せめて明日まではと歯をくいしばって 今日を生きた先にしか存在せぬのか せめて明日までは せめて明日までは 時の流れが僕を癒しても 一度くじけたこの胸は もう二度と晴れ晴れしないだろう 昨日ま

          申し込み 2023/12/18

          17:44。シェアハウスの自室。仕事が終わって帰ってきて、何かみかんを取りながら自分のマインドセットがやたらとうまく行って、色々気分が高揚して色々申し込んだ。まずはビリージョエルの来日ライブの抽選。秋前に完全に出遅れて応募もできなかったがここに来て追加抽選。当たりたいな。僕は前職の社内ニックネームがビリーだったし、それ以降の人間関係では大体ビリーで名乗っているから就職の友達には当たり前のようにビリーと呼ばれていることは大学までの知り合いにあまり有名ではない。そんな自分がビリー

          申し込み 2023/12/18

          和歌山 みかん 2023/12/16

          20:01。和歌山市内の映画館にいる。和歌山のみかん農家に住み込みバイトに来て三週間くらい時間が経った。ついこないだきたばっかりなような気がしているのに、神奈川を出発したのは遥か大昔なように思える。住んでいるのはシェアハウスで一番多い時は9人くらい住んでいた。昔は何かの保養所だったらしい。家と呼ぶには公民館に似過ぎている。リビング、というより一階の広間には大きな、28歳健康な男性が一人で動かすのにも精一杯な、やたら重厚感のある、1.5畳ほどの大きさのローテーブルが4つ。中央に

          和歌山 みかん 2023/12/16

          近所のスターバックスより 2023/11/15

          午後1時44分。近所のスターバックスに来てみた。窓のすぐ向こうに海が見える。と言うとオシャレに聞こえるが実際はゴミが打ち上がる、絶対に入りたいと思わない感じの、都会の海。横須賀なんだけど。 空腹のまま横須賀の街を彷徨いながら、今自分が本当に食べたいと思っているものがなんなのか考えていた。考えていたら90分くらい彷徨い歩くことになった。このパソコンはさまようをごく自然に彷徨うと変換してくる。あまりこの漢字は好きじゃないがひらがなにするのもめんどくさい。自分が本当に求めているこ

          近所のスターバックスより 2023/11/15

          昼に起きた 2023/11/13

          午後1時19分。自宅。外は晴れ。昨日は早くに寝たのに正午まで寝てしまった。失ったものを取り戻したい欲求に駆られるが、何を失ったのかよくわからないし、当然その取り戻し方も分からない。昼まで寝た日はいい日和であればあるほど追い詰められる。晴れる日が好きだからこそ、それを有効活用しておらず、その世界の素晴らしさに能動的に取り組めていない自分にイライラしてしまうからだろう。雨なら雨だから屋内にいることが実感として納得できる。 土日は大抵人が家に来ているし、ぼくも大抵どこかに出かける

          昼に起きた 2023/11/13

          日記を書く 2023/11/10

          日記を書くことにしました。たぶんよく言われる日記とは違う意味だと思います。なんて言ったって、webで全世界に公開しているのだから。公開していることが、実際に見られることでないことは承知しつつも、その可能性が、ボクの最もセンシティブな情報の開示をさまたげる。でもそれで良いんです。見られて嫌なことは書き込まない。人に見られることを前提とした日記。でもそこに日記という言葉を使用する意味はちゃんとボクの中にあります。つまり、何か文章をしたためることに対してブクブクと膨張した、「良いも

          日記を書く 2023/11/10

          仕事やめて音楽祭してベトナム行った

          って書いたらこの三つに因果関係が匂うけどそんな事はない。色々変わった事もあるし、思考の整理も兼ねて。 仕事はなんとなくやめた。嫌なことがあったわけでもない、他にやりたいことが具体的にあったわけでもない。でも、だからこそ、自由意思が際立つってワケ。 そもそも「ぜんぶ芸の肥やし」みたいなメンタルで就職したし、「キャピタリズムを味見したれ」みたいな心境を30ヶ月間つとめて持っていたつもり。今となっては手段だったと言えないくらいの経験と友人が出来て、その作用っていうのは包摂や順応

          仕事やめて音楽祭してベトナム行った

          僕の家

          先日、誰も住まなくなって数年の空き家にお邪魔した。 今、自分の住んでいる家の家主さんが貸していた家で、住人は老夫婦だったが旦那さんが先に入院し、最後は奥さんだけに。その奥さんもある日病気を患い入院し、そのまま家へ帰ってくることなく亡くなったらしい。これは僕にとって衝撃的な記憶となった。必ず記録を残しておかねばならない。そう思った。その直感に突き動かされて駄文を承知で試みてみる。今の自分にとってこの気持ちはとても重要だ。うん。 家のカレンダーは2016年で止まっていた。カレン

          変と偽変

          何かに対しての自分の取り組み、また他人の取り組みについて、ずっと言語化しづらかったところを、最大限の努力で、他人に伝わり理解できる粒度のものとして残すことを望み書き散らす。 これから僕が書くことについては、全て演劇作品、芝居について感じたところを念頭に置いている。これについて、おそらくしっかりと考えて実際のものの確認を進めていくと、多分主語は演劇作品から、アート全般になり、いずれ人間生活の在り方に変換していくことが可能だと確信はしているが、 刺さってほしい人口を増やしたいが