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子育てについてマジメに考えるnote

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マジメな理学療法士が、一児の父として、子育てをマジメに考えます。
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記事一覧

いつか我が子に伝えたい哲学

いつか我が子に伝えたい哲学

哲学とは何でしょうか。

そもそもはギリシャ語の「philosophy」という語を西周(にしあまね)という人が「哲学」と翻訳したとされます。

「phylosophy」は「知(sophy)を愛する(philo)」の意味だそうです。

広辞苑では、次のように説明されています。

①物事を根本原理から統一的に把握・理解しようとする学問。(中略)認識論・倫理学・存在論・美学などを部門として含む。
②俗に

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NHK『おかあさんといっしょ』をまじめに考察してみた

NHK『おかあさんといっしょ』をまじめに考察してみた

育児をされている方の多くには同意していただけると思うのですが、『おかあさんといっしょ』ほど有能な番組はありません。

『おかあさんといっしょ』に限らず、その前後にNHKでやっている番組は全般的に素晴らしいものばかりです。

今回は育児中の親の味方、『おかあさんといっしょ』の何が良いのかについてまじめに考えてみたいと思います。

いま育児中で『おかあさんといっしょ』の恩恵を受けている方、これから育児

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実は大切。子どもの「指さし」

うちの子どもの「指さし」が爆発的に増えてきました。

隙あらば、何かに(何もない空間も)指をさしています。

そこで、今回はこの指さしが何なのかについて考えてみたいと思います。

実はこの「指さし」、様々な能力、例えば言語を獲得する基盤になる、とても大切な行動なのです。

この記事を読むと、
✅️指さしの意味がわかる
✅️指さしの大切さが理解できる
✅️指さしに対する適切な反応が行えるようになる

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子どものする事は全て遊び3〜幼児期の発達をサポートする〜

子どものする事は全て遊び3〜幼児期の発達をサポートする〜

子どもの遊びについて、時期別に書いています。

今回は1歳以降の幼児期の子どもの遊びと発達について考えていきたいと思います。

1歳以降は身体機能が急速に発達し、それまでとは比べものにならない程アクティブな遊びをするようになります。

それと同時に、抽象的な思考や言語も発達し、社会性も急速に身につけていく時期です。

そんな幼児期の発達を、遊びの変化から考えてみたいと思います。

この記事を読むと

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子どものする事は全て遊び2〜乳児期以降の発達をサポートする〜

子どものする事は全て遊び2〜乳児期以降の発達をサポートする〜

子どもは遊ぶことが仕事です。

食事や睡眠といった生命活動に必要な活動以外の活動は全て『遊び』であり、子どもは遊びを通して様々なことを経験し、発達・成長していきます。

子どもの年齢や時期によって必要とする遊びは変化していくため、見守る大人は各時期にどのような遊びが必要なのか、どのような経験をしているのかを知っておく必要があると思います。

発達段階に適した遊び、その遊びの中で達成すべき課題を知っ

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子どものする事は全て遊び1〜胎児期から新生児期の発達をサポートする〜

子どものする事は全て遊び1〜胎児期から新生児期の発達をサポートする〜

子どもは遊ぶことが仕事と言われます。

確かに子どもは常に遊んでおり、食事や睡眠といった生命活動に必要な活動以外の活動は全て『遊び』と言っても間違いではありません。

遊びの内容は発達段階によって変化していき、その時その時で適した遊びを行います。

そして、この遊びが発達・成長に深く関わっているのです。

実は胎児期から始まる『遊び』について、どのような段階を追って変化していくのかを考えてみたいと

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子どもの歩き方の発達過程を知ると、毎日の変化を楽しく見守ることができる

子どもの歩き方の発達過程を知ると、毎日の変化を楽しく見守ることができる

子どもは通常、1歳前後で歩き始めます。

歩き始めた子どもは、大人とはかなり異なる歩き方をしています。

『よちよち』歩きなんていう風に表現されることが多い子どもの歩き方ですが、3歳くらいまでに成人の運動パターンのほとんどが現れ、その後7歳頃までかけて歩行パターンが成熟していくとされています。

では、子どもと成人の歩き方はどのように異なるのでしょうか。

このことを確認しておくと、子どもが『よち

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命の危険がない限りイタズラさせるべき理由

命の危険がない限りイタズラさせるべき理由

子どものイタズラ。

親にとっては悩みの種だったりしますよね。

何でも触りたい、持ちたい、舐めたい、口に入れたい…

「汚いからやめてー!」というお母さん・お父さんの悲鳴が容易に想像できてしまいます。

このイタズラというもの、子どもの成長・発達のためには非常に重要なものなのです。

今回はイタズラによって得られる子どもの成長・発達について、手の機能の視点から考えてみたいと思います。

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人は産まれた瞬間が最も自由な理由

人は産まれた瞬間が最も自由な理由

子どもは本当に自由です。

親の都合なんか関係なく、遊びたいときは遊びたいし、走りたいときは走りたい。

親は寝て欲しいのに、子どもはまだまだ遊びたい。

親になったら誰もが通る道で、本当に悩むところではないでしょうか。

子どもは、それを咎められたり、周りの様子を見て、少しずつ社会性を身につけていくわけです。

今回は、子どものこの『自由』がどのように失われていくのかを考えてみたいと思います。

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子どものマネは社会性の基盤になる

子どものマネは社会性の基盤になる

前回の記事では、子どもは大人の言うことを聞くのは苦手な一方で、マネをすることは得意ということを書きました。

今回はその延長の話で、マネ、つまり模倣することは、社会性を獲得する基盤である、というお話です。

人は誰とも接することなく生きて行くのは難しく、誰かと関係性を結ばなければなりません。

大きな社会を考えると現代社会とか日本全体とかいった社会になりますが、小さな社会という意味では家族というの

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言う事を聞けない子どもへの対処法:子どもはマネが得意

言う事を聞けない子どもへの対処法:子どもはマネが得意

子育てをしていると、子どもはいかに言う事を聞けないか、実感すると思います。

そもそも言葉を理解できない時期は言う事が理解できないのは当然ですが、話せるようになった・言葉を理解できるようになった子であっても、こちらの言う事・指示に従うのは難しいと感じます。

そんなとき、大人は「なんで言う事聞けないの!」と言ってしまったり、イライラしてしまいますよね。

どうして子どもは大人の言うことを聞けないの

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モンテッソーリ教育について調べてみたら、いつも理学療法士として考えていることと同じことばかりだった

モンテッソーリ教育について調べてみたら、いつも理学療法士として考えていることと同じことばかりだった

『モンテッソーリ教育』というものをご存知でしょうか。

マイクロソフトのビル・ゲイツ氏や、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏、最近では将棋の藤井聡太さんなんかが受けていたということで話題になっていたりします。

うちの子どもにこの『モンテッソーリ教育』を受けさせているとかではないのですが、インターネットで簡単に手に入る範囲で情報を集めてみました。

すると、普段から理学療法士として考えている

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いくら言ってもできない子、少し視点を変えるだけで急に成長します

いくら言ってもできない子、少し視点を変えるだけで急に成長します

育児でも理学療法(リハビリテーション)でもそうなのですが、こちらが何度繰り返し教えてもできなかったり、伝わらないことって多いですよね。

そんなとき、同じ言い方・同じ教え方で繰り返しても、なかなか思うような結果には結びつきません。

では、どうすれば良いのでしょうか。

結論は、相手に合わせた難易度設定が必要ということです。

今回は、子育てにフォーカスして説明していきたいと思います。

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子どもは喋り始める前から言葉を理解している?

子どもは喋り始める前から言葉を理解している?

子どもの発達は個人差が大きいものですが、意味のある言葉(単語)を発するのは1歳前後が多いとされます。

ところで、赤ちゃんが言葉を発するよりももっと以前から、言葉を理解したり、言語の獲得の準備をしているのはご存知でしょうか。

赤ちゃんは自分で言葉を発せない時期でも大人の話している内容を聞いていたり、意外と理解しているものです。

今回は子どもが言語を獲得するということ、喋り出すより以前にどのよう

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