punpon

幼少期の夢は作家。成長するにつれてそんなことはすっかり忘れてた。戦略を練ることが苦手で…

punpon

幼少期の夢は作家。成長するにつれてそんなことはすっかり忘れてた。戦略を練ることが苦手で思いつくままの人生。成人済みの2人の子持ち、半分シングルマザー。50歳になった記念に自由に何か書いてみることにした。

記事一覧

豆を撒いたら、春が来た

季節の年中行事は、なるべく行うようにしている。強いこだわりがある訳では無いけど、単純に楽しいからかもしれない。 節分もそのひとつ。 子どもの頃の節分といえば、父…

punpon
2年前
31

作って、食べて、和らぐ心

寒い日が続き、身も心も少しガチガチな近ごろ。 今朝も、布団からなかなか出られない。 ふと、土鍋で炊いたご飯が食べたいと思った。 ちょうどいいことに、今日は3人とも…

punpon
2年前
54

東京に雪が降った。めずらしいことだ。雪が降ると嬉しくてわくわくしちゃう。もういい大人だけど、外に出たくなる。小さい雪だるま作っちゃうし、上を向いて雪を浴びちゃう。見慣れた景色が変わる。別世界になる。そりゃ、わくわくしちゃうよ。

punpon
2年前
15

内側のはなし

大掃除をしていたら、押し入れから出てきた古いアルバム。30年前の笑顔の私がたくさん出てきた。知人のカメラマンに撮ってもらった写真だ。ちょうど子ども達と同じ年頃。自…

punpon
2年前
21

サンタクロース

クリスマスの夜、物音で目が覚めた。 父と母が、ゆっくりと私の枕元を歩く足音を感じた。その瞬間、寝たふりをした。 どうしよう、見ちゃった。でも、気づかないふりしな…

punpon
2年前
18

パズルのススメ

「ねえ、お正月にウボンゴやろうよ」 ある日の夕飯、娘のぴーちゃんからの提案だった。 パズル好きの私と息子のすばるは目を合わせて、ニヤリ。 「じゃあ、今日やろうよ…

punpon
2年前
20

違う景色へ

久しぶりの水族館。 ちょうどイルカショーが始まる頃に到着した。せっかくなので、イルカショーを観てから館内をゆっくり周ることにした。 イルカショーが行われるのは、水…

punpon
2年前
7

下手だから、愉しめる

パンやお菓子を作り始めて、25年以上になる。 子育てや仕事で忙しく、あまり作れない時期もあった。それでも、月に何度かは作っていた。最近は週に3〜4回は作っている。 …

punpon
2年前
13

「ごちそうさま」に「ありがとう」

「ごちそうさま」 何か食べた後、息子のすばるは、必ず言ってくれる。きっと、彼の中で意識して発しているのだと思う。 普段は、私からの問いかけにはモゴモゴと適当に返…

punpon
2年前
7

お腹の音は恥ずかしい?

「グッ、グルグルグルー」 沈黙の後、「あ、お腹鳴っちゃった」と恥ずかしそうにお腹を押さえる。 よくある光景。 口やお尻から出る音は、とても恥ずかしいし、一緒にい…

punpon
2年前
6

晴れていれば

あさ、晴れているだけで 心が軽くなる あさ、晴れているだけで やさしくなれる あさ、晴れているだけで 喜びが溢れてくる あさ、晴れている ただそれだけで 昨日あ…

punpon
2年前
7

ひだりきき

私はほぼ左利き。 ハサミや包丁は右だけど、その他は左を使う。 幼い頃の私はハサミを上下逆にして左手で使っていた。でも、切れ味があまり良くないので、厚紙はねじれて…

punpon
2年前
17

運動のチカラ

もうすぐ二十歳の娘のぴーちゃん。 大学はほとんどリモート授業、趣味は映画鑑賞や絵を描くことだ。ちょうどバイトも辞めて家で過ごすことが多かった。そんな生活が続き、…

punpon
2年前
10

喜びのツボのお裾分け

朝の通勤途中、いつものように空を見上げる。 思わず立ち止まってしまった。 あっ、これ。 彩雲? 彩雲なのか、アークと云われるものなのか、正解はわからない。でも、そ…

punpon
2年前
7

朝のご褒美

スマホから聞こえるAnother Day of Sun。映画ララランドのオープニング曲。なかなか元気な曲だ。 毎朝この曲でとりあえず目覚める。目覚めるだけで、すぐに消して二度寝。 …

punpon
2年前
4

しあわせのホットケーキ

1.卵を割ってかき混ぜる。 2.お砂糖と牛乳を入れて更に混ぜる。 3.ペーキングパウダーをお水で溶いて加える。 4.小麦粉を入れてよく混ぜ合わせる。 分量は全て目分量。 …

punpon
2年前
10
豆を撒いたら、春が来た

豆を撒いたら、春が来た

季節の年中行事は、なるべく行うようにしている。強いこだわりがある訳では無いけど、単純に楽しいからかもしれない。

節分もそのひとつ。
子どもの頃の節分といえば、父が大きな声で豆を撒くので、とても恥ずかしかった記憶がある。私と兄が恥ずかしいと嫌がる姿を見て、笑いながら
さらに大きな声を出す父。不器用な父にとっては、子どもとコミュニケーションが取れる、貴重な時間だったのかもしれない。今となっては良い思

もっとみる
作って、食べて、和らぐ心

作って、食べて、和らぐ心

寒い日が続き、身も心も少しガチガチな近ごろ。

今朝も、布団からなかなか出られない。
ふと、土鍋で炊いたご飯が食べたいと思った。
ちょうどいいことに、今日は3人ともお休み。
のんびり和食の朝ごはんといこう。
そう決めたら、簡単に布団から出られた。

まずは、お米を研いで水に浸した。1時間は浸したいところだ。この間に洗濯や簡単な掃除も済ませた。

さて、いよいよ土鍋にお米とお水を入れて点火。
ゆっく

もっとみる

東京に雪が降った。めずらしいことだ。雪が降ると嬉しくてわくわくしちゃう。もういい大人だけど、外に出たくなる。小さい雪だるま作っちゃうし、上を向いて雪を浴びちゃう。見慣れた景色が変わる。別世界になる。そりゃ、わくわくしちゃうよ。

内側のはなし

内側のはなし

大掃除をしていたら、押し入れから出てきた古いアルバム。30年前の笑顔の私がたくさん出てきた。知人のカメラマンに撮ってもらった写真だ。ちょうど子ども達と同じ年頃。自分のやりたい事にチャレンジして生き生きしていた頃。

ついこの間のこと、と思っていた。でも、写真の自分を見て、時の流れを実感せずにはいられなかった。今、子ども達はこの時の自分の年齢にまでなったんだ、という成長を感じる気持ち。そして、私、歳

もっとみる
サンタクロース

サンタクロース

クリスマスの夜、物音で目が覚めた。
父と母が、ゆっくりと私の枕元を歩く足音を感じた。その瞬間、寝たふりをした。

どうしよう、見ちゃった。でも、気づかないふりしなくちゃ。5歳の私はとっさに目を瞑った。

翌朝起きると、枕元に金色のリボンがかかった赤い包みがあった。中身は、絵本の「しろいうさぎとくろいうさぎ」と海外のチョコレートだった。隣に寝ていた兄も包みを開けていた。記憶は曖昧だけど、本とチョコレ

もっとみる
パズルのススメ

パズルのススメ

「ねえ、お正月にウボンゴやろうよ」

ある日の夕飯、娘のぴーちゃんからの提案だった。

パズル好きの私と息子のすばるは目を合わせて、ニヤリ。
「じゃあ、今日やろうよ」
ということで、久しぶりのウボンゴ大会決定。

ウボンゴとは、カードに記された枠にパズルのピースをはめ込んでいくゲーム。いち早く完成させた人が勝ちとなる。揃えた人は「ウボンゴ」と言って、皆に知らせる。モヤモヤさま〜ずでもお馴染みのゲー

もっとみる
違う景色へ

違う景色へ

久しぶりの水族館。
ちょうどイルカショーが始まる頃に到着した。せっかくなので、イルカショーを観てから館内をゆっくり周ることにした。
イルカショーが行われるのは、水族館の奥の方。かわいい魚やアザラシに足止めされながらも、急いでイルカショーの会場に向かった。
会場は遠足の子ども達や、平日にも関わらず親子連れでほぼ満席だった。立ち見に良い場所を見つけた直後、ちょうど良いタイミングでショーは始まった。

もっとみる
下手だから、愉しめる

下手だから、愉しめる

パンやお菓子を作り始めて、25年以上になる。
子育てや仕事で忙しく、あまり作れない時期もあった。それでも、月に何度かは作っていた。最近は週に3〜4回は作っている。

パンやお菓子を作るときの工程が楽しい。粉や卵がまるで違うものに変わっていく様子がたまらない。

パンを作る時
粉と塩、酵母、水分などを混ぜるとひとかたまりになる。体重をかけて捏ねていく。叩いて捏ねる音も心地よい。材料同士が繋がってくる

もっとみる
「ごちそうさま」に「ありがとう」

「ごちそうさま」に「ありがとう」

「ごちそうさま」

何か食べた後、息子のすばるは、必ず言ってくれる。きっと、彼の中で意識して発しているのだと思う。

普段は、私からの問いかけにはモゴモゴと適当に返事をすることも多い。母親と息子の あるある ですね。

でも、「ごちそうさま」の声だけは違う。必ず、私に向かって聞こえるように言ってくれる。
だから、余計にうれしい。

あー、作ってよかったな。
また、美味しいものを作ろう。
そんな気持

もっとみる
お腹の音は恥ずかしい?

お腹の音は恥ずかしい?

「グッ、グルグルグルー」

沈黙の後、「あ、お腹鳴っちゃった」と恥ずかしそうにお腹を押さえる。

よくある光景。

口やお尻から出る音は、とても恥ずかしいし、一緒にいる人に申し訳ないと思う。マナーとしても良くは無い。なので人前では全力で阻止する。これについては書いている今も恥ずかしい。
鼻をかむ音も、もちろん気にする。人並みに羞恥心はあるつもりだ。

そんな私だけど、不思議とお腹の音はあまり気にな

もっとみる
晴れていれば

晴れていれば

あさ、晴れているだけで 心が軽くなる

あさ、晴れているだけで やさしくなれる

あさ、晴れているだけで 喜びが溢れてくる

あさ、晴れている

ただそれだけで

昨日あった嫌なことが
少し遠くへ行ってくれる

あさ、晴れているだけで 
いつもの景色が輝いて見える

あさ、晴れているだけで 
誰かに おはよう と言いたくなる

あさ、晴れているだけで 
呼吸が深くなる

あさ、晴れている
ただそれ

もっとみる
ひだりきき

ひだりきき

私はほぼ左利き。
ハサミや包丁は右だけど、その他は左を使う。

幼い頃の私はハサミを上下逆にして左手で使っていた。でも、切れ味があまり良くないので、厚紙はねじれて切れなかった。そこで、右手に持ち変えてみたらよく切れた。左手で切れなければ、右手に持ち替えていた記憶がある。そのまま右手で切るようになったようだ。

包丁に関しては、最初から右手に持たされたと思う。左手で切ると左端から切るので(当たり前だ

もっとみる
運動のチカラ

運動のチカラ

もうすぐ二十歳の娘のぴーちゃん。
大学はほとんどリモート授業、趣味は映画鑑賞や絵を描くことだ。ちょうどバイトも辞めて家で過ごすことが多かった。そんな生活が続き、ちょいと膨よかになっていた。私の過剰なお菓子作りが、ふくよかさに拍車をかけたことは否定しない。

健康的なら少しくらい、ふくよかでも良いと思う。これは私達親子の共通の考えだ。

でも、やっぱりそこはハタチの女子。

増えたお肉を減らしたい!

もっとみる

喜びのツボのお裾分け

朝の通勤途中、いつものように空を見上げる。
思わず立ち止まってしまった。
あっ、これ。

彩雲?

彩雲なのか、アークと云われるものなのか、正解はわからない。でも、そんなことはどうでも良い。見つけた瞬間の喜び。ぷわーって心が明るくなる音さえ聞こえた。まさに私の喜びのツボなんだよね。

こんなにも喜ぶ出来事、他の人にも教えたいって思ってしまう。すれ違う人は何人もいるのに誰も空を見ていない。気づかぬま

もっとみる
朝のご褒美

朝のご褒美

スマホから聞こえるAnother Day of Sun。映画ララランドのオープニング曲。なかなか元気な曲だ。
毎朝この曲でとりあえず目覚める。目覚めるだけで、すぐに消して二度寝。
そのあとはiPhoneの着信音のオンパレード。10分おき、8分、5分おきとランダムにアラームが鳴る。スヌーズ機能より変化があるので、寝ぼけながらも音の違いで、時間の感覚を持てるような気がする。
消しては寝てを繰り返して、

もっとみる
しあわせのホットケーキ

しあわせのホットケーキ

1.卵を割ってかき混ぜる。
2.お砂糖と牛乳を入れて更に混ぜる。
3.ペーキングパウダーをお水で溶いて加える。
4.小麦粉を入れてよく混ぜ合わせる。

分量は全て目分量。

これは小学三年の私が初めて覚えた
おやつのレシピ。
40年近く前のホットケーキのレシピだ。母が作ってくれた時に覚えたもの。共働きの家だったので夕方にお腹が空くとよく作っていた。

フライパンを温めて、生地をそっと流す。少し待つ

もっとみる