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幼少期の夢は作家。成長するにつれてそんなことはすっかり忘れてた。戦略を練ることが苦手で…

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幼少期の夢は作家。成長するにつれてそんなことはすっかり忘れてた。戦略を練ることが苦手で思いつくままの人生。成人済みの2人の子持ち、半分シングルマザー。50歳になった記念に自由に何か書いてみることにした。

最近の記事

豆を撒いたら、春が来た

季節の年中行事は、なるべく行うようにしている。強いこだわりがある訳では無いけど、単純に楽しいからかもしれない。 節分もそのひとつ。 子どもの頃の節分といえば、父が大きな声で豆を撒くので、とても恥ずかしかった記憶がある。私と兄が恥ずかしいと嫌がる姿を見て、笑いながら さらに大きな声を出す父。不器用な父にとっては、子どもとコミュニケーションが取れる、貴重な時間だったのかもしれない。今となっては良い思い出だ。 40年以上経った今では、率先して大きな声で豆を撒いている私です。子ど

    • 作って、食べて、和らぐ心

      寒い日が続き、身も心も少しガチガチな近ごろ。 今朝も、布団からなかなか出られない。 ふと、土鍋で炊いたご飯が食べたいと思った。 ちょうどいいことに、今日は3人ともお休み。 のんびり和食の朝ごはんといこう。 そう決めたら、簡単に布団から出られた。 まずは、お米を研いで水に浸した。1時間は浸したいところだ。この間に洗濯や簡単な掃除も済ませた。 さて、いよいよ土鍋にお米とお水を入れて点火。 ゆっくり沸騰させたいので、中弱火にした。 10分ほど経つと、グツグツという音とともに揺

      • 東京に雪が降った。めずらしいことだ。雪が降ると嬉しくてわくわくしちゃう。もういい大人だけど、外に出たくなる。小さい雪だるま作っちゃうし、上を向いて雪を浴びちゃう。見慣れた景色が変わる。別世界になる。そりゃ、わくわくしちゃうよ。

        • 内側のはなし

          大掃除をしていたら、押し入れから出てきた古いアルバム。30年前の笑顔の私がたくさん出てきた。知人のカメラマンに撮ってもらった写真だ。ちょうど子ども達と同じ年頃。自分のやりたい事にチャレンジして生き生きしていた頃。 ついこの間のこと、と思っていた。でも、写真の自分を見て、時の流れを実感せずにはいられなかった。今、子ども達はこの時の自分の年齢にまでなったんだ、という成長を感じる気持ち。そして、私、歳を取ったなと、複雑な気持ち。 外見は言うまでもなく変わっている。体型、肌の張り

        豆を撒いたら、春が来た

        • 作って、食べて、和らぐ心

        • 東京に雪が降った。めずらしいことだ。雪が降ると嬉しくてわくわくしちゃう。もういい大人だけど、外に出たくなる。小さい雪だるま作っちゃうし、上を向いて雪を浴びちゃう。見慣れた景色が変わる。別世界になる。そりゃ、わくわくしちゃうよ。

        • 内側のはなし

          サンタクロース

          クリスマスの夜、物音で目が覚めた。 父と母が、ゆっくりと私の枕元を歩く足音を感じた。その瞬間、寝たふりをした。 どうしよう、見ちゃった。でも、気づかないふりしなくちゃ。5歳の私はとっさに目を瞑った。 翌朝起きると、枕元に金色のリボンがかかった赤い包みがあった。中身は、絵本の「しろいうさぎとくろいうさぎ」と海外のチョコレートだった。隣に寝ていた兄も包みを開けていた。記憶は曖昧だけど、本とチョコレートだったと思う。お互いのプレゼントがほぼ同等なのを確認して、同じチョコレートを

          サンタクロース

          パズルのススメ

          「ねえ、お正月にウボンゴやろうよ」 ある日の夕飯、娘のぴーちゃんからの提案だった。 パズル好きの私と息子のすばるは目を合わせて、ニヤリ。 「じゃあ、今日やろうよ」 ということで、久しぶりのウボンゴ大会決定。 ウボンゴとは、カードに記された枠にパズルのピースをはめ込んでいくゲーム。いち早く完成させた人が勝ちとなる。揃えた人は「ウボンゴ」と言って、皆に知らせる。モヤモヤさま〜ずでもお馴染みのゲームだ。 かなり前に購入したけれど、近ごろは飽きていたのかリビングの端っこに追い

          パズルのススメ

          違う景色へ

          久しぶりの水族館。 ちょうどイルカショーが始まる頃に到着した。せっかくなので、イルカショーを観てから館内をゆっくり周ることにした。 イルカショーが行われるのは、水族館の奥の方。かわいい魚やアザラシに足止めされながらも、急いでイルカショーの会場に向かった。 会場は遠足の子ども達や、平日にも関わらず親子連れでほぼ満席だった。立ち見に良い場所を見つけた直後、ちょうど良いタイミングでショーは始まった。 オットセイの前座で会場は盛り上がり、いよいよイルカが出てきてジャンプ。更に盛り上

          違う景色へ

          下手だから、愉しめる

          パンやお菓子を作り始めて、25年以上になる。 子育てや仕事で忙しく、あまり作れない時期もあった。それでも、月に何度かは作っていた。最近は週に3〜4回は作っている。 パンやお菓子を作るときの工程が楽しい。粉や卵がまるで違うものに変わっていく様子がたまらない。 パンを作る時 粉と塩、酵母、水分などを混ぜるとひとかたまりになる。体重をかけて捏ねていく。叩いて捏ねる音も心地よい。材料同士が繋がってくると、プニュっとした触り心地の、かわいいパン生地ができる。発酵させることで、更にか

          下手だから、愉しめる

          「ごちそうさま」に「ありがとう」

          「ごちそうさま」 何か食べた後、息子のすばるは、必ず言ってくれる。きっと、彼の中で意識して発しているのだと思う。 普段は、私からの問いかけにはモゴモゴと適当に返事をすることも多い。母親と息子の あるある ですね。 でも、「ごちそうさま」の声だけは違う。必ず、私に向かって聞こえるように言ってくれる。 だから、余計にうれしい。 あー、作ってよかったな。 また、美味しいものを作ろう。 そんな気持ちにされてくれる。 そして、もう一つ。 感謝の気持ちをきちんと言葉にして、投

          「ごちそうさま」に「ありがとう」

          お腹の音は恥ずかしい?

          「グッ、グルグルグルー」 沈黙の後、「あ、お腹鳴っちゃった」と恥ずかしそうにお腹を押さえる。 よくある光景。 口やお尻から出る音は、とても恥ずかしいし、一緒にいる人に申し訳ないと思う。マナーとしても良くは無い。なので人前では全力で阻止する。これについては書いている今も恥ずかしい。 鼻をかむ音も、もちろん気にする。人並みに羞恥心はあるつもりだ。 そんな私だけど、不思議とお腹の音はあまり気にならない。恥ずかしいという気持ちが湧いてこないのだ。 だから、よくある光景の「あ、

          お腹の音は恥ずかしい?

          晴れていれば

          あさ、晴れているだけで 心が軽くなる あさ、晴れているだけで やさしくなれる あさ、晴れているだけで 喜びが溢れてくる あさ、晴れている ただそれだけで 昨日あった嫌なことが 少し遠くへ行ってくれる あさ、晴れているだけで  いつもの景色が輝いて見える あさ、晴れているだけで  誰かに おはよう と言いたくなる あさ、晴れているだけで  呼吸が深くなる あさ、晴れている ただそれだけで ずっと前についた この傷も また少し、消えていく あさ、晴れている

          晴れていれば

          ひだりきき

          私はほぼ左利き。 ハサミや包丁は右だけど、その他は左を使う。 幼い頃の私はハサミを上下逆にして左手で使っていた。でも、切れ味があまり良くないので、厚紙はねじれて切れなかった。そこで、右手に持ち変えてみたらよく切れた。左手で切れなければ、右手に持ち替えていた記憶がある。そのまま右手で切るようになったようだ。 包丁に関しては、最初から右手に持たされたと思う。左手で切ると左端から切るので(当たり前だけど)教える母が不便だったとか。 子ども時代は、大人数の中でいろいろなものを教

          ひだりきき

          運動のチカラ

          もうすぐ二十歳の娘のぴーちゃん。 大学はほとんどリモート授業、趣味は映画鑑賞や絵を描くことだ。ちょうどバイトも辞めて家で過ごすことが多かった。そんな生活が続き、ちょいと膨よかになっていた。私の過剰なお菓子作りが、ふくよかさに拍車をかけたことは否定しない。 健康的なら少しくらい、ふくよかでも良いと思う。これは私達親子の共通の考えだ。 でも、やっぱりそこはハタチの女子。 増えたお肉を減らしたい!とのこと。 そんなある日、うちに届いたのはリングフィットアドベンチャー。「筋肉

          運動のチカラ

          喜びのツボのお裾分け

          朝の通勤途中、いつものように空を見上げる。 思わず立ち止まってしまった。 あっ、これ。 彩雲? 彩雲なのか、アークと云われるものなのか、正解はわからない。でも、そんなことはどうでも良い。見つけた瞬間の喜び。ぷわーって心が明るくなる音さえ聞こえた。まさに私の喜びのツボなんだよね。 こんなにも喜ぶ出来事、他の人にも教えたいって思ってしまう。すれ違う人は何人もいるのに誰も空を見ていない。気づかぬまま。 あー、見て、見て、見てよ。心の中で叫ぶ私。本当は声に出して言いたいけど、そ

          喜びのツボのお裾分け

          朝のご褒美

          スマホから聞こえるAnother Day of Sun。映画ララランドのオープニング曲。なかなか元気な曲だ。 毎朝この曲でとりあえず目覚める。目覚めるだけで、すぐに消して二度寝。 そのあとはiPhoneの着信音のオンパレード。10分おき、8分、5分おきとランダムにアラームが鳴る。スヌーズ機能より変化があるので、寝ぼけながらも音の違いで、時間の感覚を持てるような気がする。 消しては寝てを繰り返して、最後の「バネ」の音で起き上がる。ボヨヨヨヨ〜ン、なんとも間抜けな音なんだけど。こ

          朝のご褒美

          しあわせのホットケーキ

          1.卵を割ってかき混ぜる。 2.お砂糖と牛乳を入れて更に混ぜる。 3.ペーキングパウダーをお水で溶いて加える。 4.小麦粉を入れてよく混ぜ合わせる。 分量は全て目分量。 これは小学三年の私が初めて覚えた おやつのレシピ。 40年近く前のホットケーキのレシピだ。母が作ってくれた時に覚えたもの。共働きの家だったので夕方にお腹が空くとよく作っていた。 フライパンを温めて、生地をそっと流す。少し待つとふつふつと穴が開く。 フライ返しでパタンと返すと、ふわっと少しだけ膨らむ。この

          しあわせのホットケーキ