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まにまに

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思ったことなど
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いつでもそこにいる

いつでもそこにいる

「お父さんと買い物してくるから留守番しててね」と言われ、なんとなく庭に出た。
カンカン照り。日傘を差して。

お正月ぶりに会った父母は
ちょっぴり小さくなっていて、
時間の流れと分かっていても
ちょっぴりさみしくなった。

庭遊びが好きな母。
春に入院して、今年は野菜はやめたそう。
畑だったところに花が植わってる。

顔をあげる。
庭の裏に見える景色。
ずいぶん変わったなあ。

近所のおばあちゃん

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胸に広がるオレンジのシュワシュワ

胸に広がるオレンジのシュワシュワ

「ありがとうございます。」
そう伝えて、電車を降りた。
みぞおちあたりが、ふるえてる。
こわかったというより、ただ、衝撃だった。

* * *

金曜の夜。始発駅まで行き、電車に乗った。職場で夕飯を済ませたから、帰って寝るだけ。
左角の席をキープ。音楽を聴くでもなくスマホを見るでもなく、すこし目を閉じて最寄り駅まで。

数駅すぎて、赤い傘の女性が前に立った。その隣で若い女性がふたり、仕事の話。片方

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いのること

いのること

手を合わせて祈るとき
名前を呼ぶと、伝わる、らしい。

向こうに確認を取ったわけじゃない。
届いてるよって返事が来ることもない。

でも朝晩に祈るときは
こころの中で皆の名前を呼ぶ。

* * *

いつだったか
うちに家系図ってあるの?と
両親に尋ねてみたことがある。

ちゃんとしたものは無かったので
二人の話を聞きながら
手書きで系図を作った。

母のおじいちゃんは
モテモテだったのよ、とか

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夜の図書館の出会い

夜の図書館の出会い

図書館が好き。
本を読むのは遅いけど。

あの空間で本をぱらぱらしていると
文学少女になった気分。
少女ではないけど。

本の店とはまた違う空気。
人の手を渡り歩いた、少しこなれた本が
幾分かリラックスして、待っている。

* * *

先日は
霧雨の夜に、歩いて向かった。

夜の図書館って
なんだかどきどきする。
それだけでちょっと特別。

通りに漂う
晩御飯のにおい。
お風呂のにおい、
食後の

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noteは皆いろいろ

noteは皆いろいろ

noteは
それぞれの色があって
それぞれのリズムがある。

距離感も使い方も
皆いろいろ。
それでいいんだよね。
と、色画用紙で作りました。

小さな点々は
穴開けパンチでぱちぱち。

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otyakko091
で検索して頂くと使用可能です。

ちなみに
ID冒頭部分のotyakkoは
お茶っこ と読みます。

おやつの時間などに、実家で母

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あじわう時間

あじわう時間

朝5時頃に目が覚め、ごみ出しへ。
外は既にモワッとしてる。

早朝の雲は、こまかくて
筆でちょんちょん描いたみたい。

ボブの絵画教室を思い出す。
中学生の頃よく見ていた番組。
油絵具と筆、ペインティングナイフをササッと使いこなすボブ。
高校で初めて油絵を描く時、真っ先にボブの真似をした。

公式YouTube:Bob Ross
(アフロヘアの男性が、ボブさん。時おり過去番組をLIVE配信中)

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とぽん、と浸る

とぽん、と浸る

休みの月曜日。
じめじめして、とんでもなく暑い。
さーっと心地よい雨、降ってほしい。

* * *

この前の休日。
雨が急に強くなって、屋根に激しく打ちつける雨音を聞いていたら、昔好きだったサイトのことを思い出した。

雨と休日
https://shop.ameto.biz/

雨がそこに立っているような
つぶつぶが清らかな音楽たち。
CDジャケットの、絵画鑑賞。

当時は試しに聴くだけで気持ち

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私と絵とnote

私と絵とnote

久しぶりに絵の具を使いました。
色を乗せるまで、時間かかった…
でも少しだけ、楽になった。

* * *

ずっとずっと前、
私はイラストレーターになりたくて都会に来ました。学校に通い、売れる絵を重点的に習い、途中で行けなくなりました。

ならばどこまでも好きにと、手作りで絵本を製本しました。今でも良くやったと思える集中力で。

絵本を合同展に出してから、少しずつ回り始めます。細々と雑貨を作り、絵

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ちょっと気になる、を楽しむ

ちょっと気になる、を楽しむ

朝みた夢。

ぴしゃーんと雷、大雨の気配。
まだ外は明るい。横断歩道を走り、地下の駅へ。
途中、若い女の子たちが新しく立ち上げたお店の前で、ニコニコと案内してくれる。
ピンクや明るい紫の服。

雨がぱらぱら降ってくる。
急いで通り過ぎ、エスカレーターを下る。
地下に向かう人々をよそに、ニコニコ楽しそうな女の子たち。

そこで目覚めた。

ああ 私、
雨に濡れないように
急いで帰るんじゃなくて、

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温泉のような人

温泉のような人

「あのね、夢でみっちを見たよ。
 ほっぺがピンクで温泉あがりみたいで
 次に何しようかなってワクワクしてた。」

友人との電話。

わー、いいな。
そんな風になれるかな。

実際は肌ツヤが気になるし
行動するまで時間がかかる。

それでもイメージできるなら
なれる可能性があるんだろう。
素直に嬉しかった。

* * *

素敵な歳の重ね方をしている女性で
時おり思い出す人が居る。

15年ほど前に

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うるおう 雨

うるおう 雨

平日休みの月曜日。
何もしないでぼんやり過ごすのが
私にとって大事な時間。

一日 雨だというから
昨日ウキウキと食糧を買い込み
外から出ないつもりでいたのだけど。

図書館に本を返さないといけなかった。
予約していた本も届いているみたいだし。
雨の弱いタイミングで行ってきました。

道すがら、花たちと出会う。
雨粒が沢山ついていると撮影したくなっちゃう。

ピンクの薔薇が美人さんで
思わず花びら

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一杯の珈琲に浮かぶ色

一杯の珈琲に浮かぶ色

ドリップコーヒーの袋を開けてお湯を注ぐ。
ふわりと広がる香りは、リラックスとリフレッシュを同時にくれる。
香りのためにコーヒーを入れていると言ってもいい。

一時期ブルックスを購入していたが総量が多く場所を取るので、
今はカルディに落ち着いてる。
たまのご褒美には UCCのCAFE@HOME。
パッケージが可愛く贈り物にもおすすめ。

そして何よりコーヒーは甘いものがセット。
ブラウニーや、バター

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本から 憧れを手にする

本から 憧れを手にする

読書家の人に憧れる。
水を飲むように本を読む人。

私は本をあまり読まない。読めない。
スイッチが入るまで時間がかかる。

読んだ後の余韻は残っていても、それをどう思ったのか、何が好きだったのか、結局よく覚えていない。

先日も図書館で数冊借りて満足し、期限前に慌てて流し読み、間に合わず返却した。
いつも中途半端。

その帰り道、本屋でふと目があった。
季刊誌「スピン」

「スピ」に反応してしまっ

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おじいちゃんの夢を見た

おじいちゃんの夢を見た

小学5年の時に亡くなった、
祖父が先日、夢に出てきた。

真顔で目の前に立っている。
何も言わず、私の寝ている布団を叩く。
優しくというより急かすように。
起きなさい、というように。

笑ってくれると思っていたのに、やたらと叩くから嬉しくなかった。嫌だと言うかわりに布団を強く引っぱり、そっぽを向いた。

起きた頃にはすっかり忘れていて。
いつもの習慣でお線香をあげ、手を合わせている時に祖父の顔を思

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