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選挙・情勢分析・出口調査

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参院選の簡単なデータ分析から見えてくること

参院選の簡単なデータ分析から見えてくること

参院選が終わった。自民党と公明党の連立与党が124議席中の71議席(全議席の57.26%)を獲得した。そしてそれ以外の党や候補者(≒野党側)は53議席(全議席の42.74%)を獲得した。

さて、参院選は都道府県単位の「選挙区」74議席分と、全国一つの「比例代表」50議席分の組み合わせで行われている。つまり、投票者は1票ではなく2票を投じる仕組みだ。

今回の投票率は48.80%ととても低かったが

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第25回参院選情勢報道集約 最終更新

第25回参院選情勢報道集約 最終更新

これは、今回の参院選で行われた情勢報道(選挙情勢の報道)を使われている用語をもとに分類し、選挙区ごとにリスト化したものです。

投票先の判断をする際などに参考にしてください。選挙では当落線上にいる候補者に投票すると、自分の一票が有効に働く可能性が高まります。

また、家族や友達、知り合いに選挙の話をするときにも、見せたりしてください。興味を持つ人がいると思います。

最終更新では、地元の事情に詳し

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都市と地方はこんなに違う! 衆参同日選(1986年)の投票率の分布――「武器としての世論調査」番外編①

都市と地方はこんなに違う! 衆参同日選(1986年)の投票率の分布――「武器としての世論調査」番外編①

こんにちは。三春です。「武器としての世論調査――社会をとらえ、未来を変える (ちくま新書) 」を告知してから様々な反響をもらいました。とてもうれしく思っています。

本の内容をここに載せることはできないけれど、出版までまだ4週間ほどあるので、内容につながるようなテーマを「番外編」として書いてみることにしました。本の雰囲気の一端を感じてもらえたらと思います。

前回衆参同日選(1986年)の投票率の

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「武器としての世論調査――社会をとらえ、未来を変える」 (ちくま新書)出版によせて

「武器としての世論調査――社会をとらえ、未来を変える」 (ちくま新書)出版によせて

6月上旬に、ちくま新書から「武器としての世論調査――社会をとらえ、未来を変える」が出版されます。みらい選挙プロジェクトの1年間の成果をつめこみました。

タイトルには「世論調査」とありますが、この本は世論調査以外にも、選挙のデータや歴史、地理など、様々な分野を縦横にかけめぐりながら社会の姿に迫る内容となっています。

世論や選挙の分析に関心がある人たちだけでなく、多くの人に読んでもらえたら嬉しいで

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玉城デニー氏、史上最多得票で勝利 沖縄県知事選の得票分析

玉城デニー氏、史上最多得票で勝利 沖縄県知事選の得票分析

2018年9月30日に投開票が行われた沖縄県知事選は、自由党・社民党・社大党・立憲民主党・国民民主党・共産党・会派おきなわが支援する玉城デニー氏が当選を果たしました。過去の稲嶺恵一氏の374,833票を更新する史上最多得票です。

選挙結果の概要
玉城デニー 396,632票(得票率55.07%)※史上最多得票
佐喜真 淳 316,458票(得票率43.94%)
兼島  俊  3,638票(得票率

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沖縄県知事選 各社の情勢報道のまとめ

沖縄県知事選 各社の情勢報道のまとめ

現在の情勢報道
9月25日現在、沖縄県知事選の情勢報道は下の表のようになっています。

情勢報道の表現
過去の衆院選などをもとに、情勢報道の分類を行っているので、参考にしてください。上ほど有力、下ほど泡沫です。

なお、情勢調査の結果(A候補がB候補に何ポイントリードしているなど)は、そのまま各表現と対応するわけではなく、各社の個性があります。そのため「接戦・競り合うなら5ポイント以内」というよう

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【自民党総裁選2018】鳥取など10県で石破氏が勝利―都道府県別党員票得票率

【自民党総裁選2018】鳥取など10県で石破氏が勝利―都道府県別党員票得票率

自民党総裁選は9月20日に国会議員票の投開票と党員票などの開票が行われ、安倍晋三首相が石破茂元幹事長を破り3選を果たした。党員票では10県で石破氏が勝利した。ここでは、都道府県別の党員票の得票率を可視化する。

※本記事は全編無料ですが、今後の活動のためサポートをいただけたら幸いです。

今回の自民党総裁選は国会議員票405票と党員・党友票405票によって争われた。党内7派閥のうち5派閥から支持を

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【沖縄県知事選2018】支持政党別支持動向を可視化~接戦報道を検証

【沖縄県知事選2018】支持政党別支持動向を可視化~接戦報道を検証

先週13日に沖縄県知事選挙が告示を迎え、昨日17日には早くも琉球新報などが序盤情勢を「接戦」と報じた。本稿ではこの「接戦報道」を、支持政党別支持動向を可視化することにより検証する。

琉球新報が沖縄テレビ放送とJX通信との合同で14~16日に行った世論調査によれば、いずれも無所属でオール沖縄が支援する前衆院議員の玉城デニー氏と、自民・公明・維新・希望の各党が推薦する前宜野湾市長の佐喜真淳氏が「接戦

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【狛江市長選挙2018】自公三連勝の舞台裏。数字から見る野党系の「戦略負け」【出口調査】

【狛江市長選挙2018】自公三連勝の舞台裏。数字から見る野党系の「戦略負け」【出口調査】

東京都の狛江市長選挙は7月15日告示、同22日投開票の日程で行われた。このレポートでは弊社で行なった出口調査に基づき、今回の狛江市長選挙を大胆に分析する。

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新宿から小田急線で20分。緩やかなカーブを描きながら流れる多摩川の左岸に、日本で二番目に小さい市がある。東京・狛江市だ。市役所を中心とした半径2kmの円にほとんどの市

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新潟県知事選挙の結果を出口調査から分析してみる

新潟県知事選挙の結果を出口調査から分析してみる

昨晩投開票された新潟県知事選挙は、自民党・公明党が支持した元海上保安庁次長の花角英世氏が初当選を果たしました。

各社の世論調査や出口調査でも、花角氏と池田氏の横一線の激戦が伝えられていましたが、投票率は前回より5.2ポイントも上昇し、両候補が50万票を超えて競り合う結果となりました。最終的には有権者数が190万人を超えている大規模な選挙のため、約37,000票の差がつきましたが、得票率で見れば僅

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どの市町村で差がついているのか? 新潟県知事選の得票率と得票数を地図化

どの市町村で差がついているのか? 新潟県知事選の得票率と得票数を地図化

今回の新潟県知事選は前回よりも投票率が上昇し、各社で出口調査が食い違う接戦の末、自民・公明の支持する花角英世氏が当選を確実にしました。

図1.今回の選挙の得票数

まず、今回の選挙の得票数を確認しておきます。花角英世氏の得票率は49.6%で、半数までは到達していません。立憲・共産・社民・自由・国民が推薦した池田千賀子氏の得票率は46.2%で、両者の差は3.4ポイント。得票数にして37102票とな

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【市川市長選挙2017-18】野党勝利の再選挙。2回の調査で分かった「2位4位連合」の失敗【出口調査】

【市川市長選挙2017-18】野党勝利の再選挙。2回の調査で分かった「2位4位連合」の失敗【出口調査】

千葉県の市川市長選挙は2017年11月26日に投開票が行われたが、当選者が出ることなく、2018年4月15日告示、同22日投開票の日程で再選挙が行われた。このレポートでは2回にわたっで独自に行なった出口調査に基づき、市川市長選挙を大胆に考察する。

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4ヶ月にわたる「市長不在」にようやく終止符が打たれた。

千葉県第3の都市

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