三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

未来社会プロジェクト代表。データをもとに世論や選挙、社会問題を検討しています。著書… もっとみる

三春充希(はる) ⭐第50回衆院選情報部

未来社会プロジェクト代表。データをもとに世論や選挙、社会問題を検討しています。著書に『武器としての世論調査』。ツイッター:https://twitter.com/miraisyakai フェイスブック:https://www.facebook.com/miraisyakai

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【特集】第26回参院選(2022年)NHK党――最多の候補を立てた政党

 第26回参院選(2022年)の選挙区で最多の候補を擁立した政党――そのように聞くと、少なからぬ方が自民党を思い浮かべるのではないでしょうか。けれどもそれはNHK党です。  NHK党は2013年に設立された「NHK受信料不払い党」にルーツを持ち、6年間で首都圏を主とする市議会や区議会に拡大した後、第25回参院選(2019年)で国政に乗り出します。そうして成功をおさめたのは、れいわ新選組の事例とともに、それまで政党要件がなかった政治団体が現行の全国比例で当選者を出した初のでき

    • 日本保守党の見立てについて

       今月はまだみちしるべに成果をのせられていないので、つなぎとして一つ記事を書くことにしました。ですから今回は主に内部での公開とさせてください。NHK党の分析にはもう少し時間をかけて、今月中に出すようにしたいと思います。  最近は、百田尚樹氏らが結党を計画している日本保守党について質問を受けることが増えています。そこで今回は、まだ結党もしていない段階ではあるものの、これまでに存在した保守政党や極右政党のデータを参考にしながら、この政治団体に検討を加えることにします。  これ

      • 内閣改造で支持率は上がっていないのでは

         今週末に新たな調査が発表されると評価は変わるかもしれないですが、現時点では、内閣改造に前後して支持率が上昇したとはあまり思われません。その理由を述べます。  内閣改造の後に実施された緊急世論調査は、これまでに3つ発表されています。読売と日経はほとんど変化がなかったのに対し、共同通信の数字は大きく動きました。  なぜ共同通信だけ大きく動いたのでしょうか。その一因として考えられるのが質問の変更です。  内閣に対する支持・不支持を聞くときに、読売は「あなたは、岸田内閣を、支

        • 【特集】第26回参院選(2022年)参政党――それは「追い風」を失った

           参政党は極右政党の一つとして挙げられることが少なくありません。確かに掲げる政策や、演説で述べられる歴史認識などからはそうした面がうかがえます。代表の松田学氏も、かつては次世代の党に所属していた政治家です。しかし他方で、参政党の支持者は独特なメンタリティをもっており、その点を察知しなければ今の社会の一角を見誤ってしまうと思われます。  文字通りの極右というならば、核武装や排外主義を真っ向から掲げる日本第一党や新党くにもりを挙げることができるでしょう。しかしこれらはほとんど有

        【特集】第26回参院選(2022年)NHK党――最多の候補を立てた政党

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        • 各政党を一巡することができました

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        • みはるです。もう7月ですね。(๑•﹏•๑*)

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        • 近況と小選挙区の新区割りについて

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          【特集】第26回参院選(2022年)NHK党――最多の候補を立てた政党

          「みちしるべ」に参加すると最後まで読めます

           第26回参院選(2022年)の選挙区で最多の候補を擁立した政党――そのように聞くと、少なからぬ方が自民党を思い浮かべるのではないでしょうか。けれどもそれはNHK党です。  NHK党は2013年に設立された「NHK受信料不払い党」にルーツを持ち、6年間で首都圏を主とする市議会や区議会に拡大した後、第25回参院選(2019年)で国政に乗り出します。そうして成功をおさめたのは、れいわ新選組の事例とともに、それまで政党要件がなかった政治団体が現行の全国比例で当選者を出した初のでき

          【特集】第26回参院選(2022年)NHK党――最多の候補を立てた政党

          日本保守党の見立てについて

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          【特集】第26回参院選(2022年)参政党――それは「追い風」を失った

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           参政党は極右政党の一つとして挙げられることが少なくありません。確かに掲げる政策や、演説で述べられる歴史認識などからはそうした面がうかがえます。代表の松田学氏も、かつては次世代の党に所属していた政治家です。しかし他方で、参政党の支持者は独特なメンタリティをもっており、その点を察知しなければ今の社会の一角を見誤ってしまうと思われます。  文字通りの極右というならば、核武装や排外主義を真っ向から掲げる日本第一党や新党くにもりを挙げることができるでしょう。しかしこれらはほとんど有

          【特集】第26回参院選(2022年)参政党――それは「追い風」を失った

          リアルタイム得票数推定の掲載について

          「みちしるべ」に参加すると最後まで読めます

          「いま選挙があったら各政党はどれほどの票を得るのか」を推定できるようになったので、結果を簡単にまとめます。ここでいう「票」とは、衆院選や参院選の際に全国で得る比例票をさしています。  まずは最近の世論調査を簡単に振り返ってみましょう。なお、以下のグラフは全て2023年7月30日時点の情報を反映し、更新を行っています。 最近の世論調査 はじめに内閣支持率と不支持率です。  各社の世論調査は、調査の手法や質問のかけ方によって、高めの数字が出やすかったり低めの数字が出やすかっ

          リアルタイム得票数推定の掲載について

          【特集】第26回参院選(2022年)国民民主党――それは「野党」と呼べるのか

          「みちしるべ」に参加すると最後まで読めます

           国民民主党は、代表の顔は同じでも、2020年の再編の前後で異なる性格を持つ政党です。今回は前半でその不連続性を分析し、後半では一つ一つの選挙を振り返りつつ、独特の原発地盤や民社党時代からの連続性に踏み込みます。それとともに記事の各所で取り上げたのは、次期衆院選に臨む際の立憲民主党の姿勢についてでした。議論の一助としていただければ幸いです。 「旧」と「新」で異なる国民 立憲民主党と国民民主党は、いずれもかつての民進党をルーツにもった政党です。大まかな流れを以下にまとめました

          【特集】第26回参院選(2022年)国民民主党――それは「野党」と呼べるのか

          【特集】第26回参院選(2022年)社民党――山を動かすこと

          「みちしるべ」に参加すると最後まで読めます

           社民党は、社会党時代からの長い歴史をもつ政党です。今回は前半で、党が分裂するなかで票が増えた現状を分析し、後半では33年分の票の推移を検討するとともに、2倍の支持率の差をはねのけて自民党に圧勝した土井ブームのダイナミズムに迫ります。 党は割れ、票は増えた 2020年の12月に党が分裂し、所属する国会議員の半分が立憲民主党に移籍してしまった社民党にとって、第26回参院選(2022年)は正念場だったといえるでしょう。地方組織や職員を失ったこと、労組の支持が離れたことなどが重な

          【特集】第26回参院選(2022年)社民党――山を動かすこと

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          世論の動向【継続更新】

           ここには、内閣支持率・不支持率、政党支持率、比例投票先について各社世論調査を平均したグラフと、それにもとづいて計算した得票数推定のグラフを掲載していきます。  各社の世論調査は、調査の手法や質問のかけ方によって、高めの数字が出やすかったり低めの数字が出やすかったりする固有の偏りをもっています。そこで、ここではそうした偏りを打ち消す補正をかけることによって統一的な傾向を得て、さらに平均をとることで精度と解像度を上げています。  このページは新しい調査が出るたびに更新をして

          リアルタイム得票数推定の掲載について

          「いま選挙があったら各政党はどれほどの票を得るのか」を推定できるようになったので、結果を簡単にまとめます。ここでいう「票」とは、衆院選や参院選の際に全国で得る比例票をさしています。  まずは最近の世論調査を簡単に振り返ってみましょう。なお、以下のグラフは全て2023年7月30日時点の情報を反映し、更新を行っています。 最近の世論調査 はじめに内閣支持率と不支持率です。  各社の世論調査は、調査の手法や質問のかけ方によって、高めの数字が出やすかったり低めの数字が出やすかっ

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          【特集】第26回参院選(2022年)国民民主党――それは「野党」と呼べるのか

           国民民主党は、代表の顔は同じでも、2020年の再編の前後で異なる性格を持つ政党です。今回は前半でその不連続性を分析し、後半では一つ一つの選挙を振り返りつつ、独特の原発地盤や民社党時代からの連続性に踏み込みます。それとともに記事の各所で取り上げたのは、次期衆院選に臨む際の立憲民主党の姿勢についてでした。議論の一助としていただければ幸いです。 「旧」と「新」で異なる国民 立憲民主党と国民民主党は、いずれもかつての民進党をルーツにもった政党です。大まかな流れを以下にまとめました

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          比例投票先の掲載開始について

           記事の掲載は7月8日ですが、最新のデータを反映して、23日に全てのグラフの差し替えをしました。  今まで各社の世論調査をもとに「内閣支持率・不支持率」と「政党支持率」の平均のグラフを掲載してきましたが、これから当面の間は「比例投票先」もあわせた5枚の更新をおこないます。次の衆院選をみこした比例投票先の掲載は今回が初なので、あわせて簡単な解説をしていきます。  ここに掲載するグラフは、いずれも左端が前回衆院選(第49回衆院選)の投票日(2021年10月31日)に設定されて

          比例投票先の掲載開始について

          第50回衆院選 擁立状況集約【継続更新】

           第50回衆院選で擁立が見込まれる候補者を、誰もが見られるように一覧にまとめます。これは暫定的なものであり、あくまで候補者は衆議院解散が行われた後、公示日になって確定します。  ここに掲載していなくても、出馬意向を表明していて調整中のケースが存在します。そうしたものは状況が固まりしだい掲載する予定です。  このページは、公示日以降に各社の選挙報道をまとめる「情勢報道集約」を迅速に行うための準備としてのものなので、現時点で掲載している情報は最小限となっています。状況を一望す

          第50回衆院選 擁立状況集約【継続更新】

          【特集】第26回参院選(2022年)社民党――山を動かすこと

           社民党は、社会党時代からの長い歴史をもつ政党です。今回は前半で、党が分裂するなかで票が増えた現状を分析し、後半では33年分の票の推移を検討するとともに、2倍の支持率の差をはねのけて自民党に圧勝した土井ブームのダイナミズムに迫ります。 党は割れ、票は増えた 2020年の12月に党が分裂し、所属する国会議員の半分が立憲民主党に移籍してしまった社民党にとって、第26回参院選(2022年)は正念場だったといえるでしょう。地方組織や職員を失ったこと、労組の支持が離れたことなどが重な

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          あのときの票――歴史に残る圧勝を解像する

           全ての選挙結果、全ての世論調査、全ての情勢報道をおさえることから政治の議論を始めようとしたのが2016年の末頃で、そこからデータの構築を始めて6年半がたちます。直近で何かが大きく進んだというわけでもないのですが、裏で進めていたことが一つ完了し、比例代表の導入以降で歴史的な勝利をおさめたのべ5つの勢力について、当時の票の分布を細かく地図上に描き出せるようになりました。「のべ」としたのは、自民党と民主党が複数回登場するからです。  なかには1980年代の選挙も含まれていて、有

          あのときの票――歴史に残る圧勝を解像する

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          次期衆院選比例代表・議席獲得難度序列シミュレーション

           次期衆院選の比例代表の情勢を探るべく、2段階のシミュレーションを行いました。まず1段階目では、第26回参院選(2022年)の全国比例の票を衆院選の比例ブロックごとに再集計し、ドント式の計算によって議席を求めました。まずはその結果の一覧を示しましょう。  これは議席予測ではなく機械的な計算の結果です。比例ブロックごとに0や1となったもののなかには、当選ライン付近にあたる僅差の当落が多々あります。そうしたものがどのように動きえるのか、実際のところは衆院選と参院選の傾向の違いや

          次期衆院選比例代表・議席獲得難度序列シミュレーション

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          闘う姿勢――果たして立憲の票は維新に奪われたか?

           先に公開した立憲民主党の記事「第26回参院選(2022年)立憲民主党――支持されるとはどういうことか」は、たいへん多くの人に読んでいただくことができました。厳しい話も率直に書きましたが、総じて好意的な評価が得られたことをうれしく思います。  さて、先の記事には、第49回衆院選(2021年)から第26回参院選(2022年)にかけて、「立憲が失った票は他の党に回ったのではなく、かなりの部分が棄権したことが示唆される」「維新に票を奪われたわけではない」とした部分がありました。こ

          闘う姿勢――果たして立憲の票は維新に奪われたか?

          補選大分の見立てについて

           選挙情勢については、何を書いてもどこかに迷惑をかけることになってしまうので、基本的には報じられた限りの内容をまとめるのを主としています。優勢と言うと気のゆるみにつながると怒られ、劣勢と言うと士気が下がると怒られます。そうしたなかでもある程度できるのが接戦区の指摘で、普段はそれを通じて自分の見方を少し示しているつもりです。  今回はやや踏み込んだことも書いたので、それを放言にしないよう、どこが正しく、どこを間違ったのかを残しておくことにします。ですからこれは何かを分析したり

          補選について少々

           大した内容ではないのですが、4月23日に行われた衆参補選について少しだけ書きます。  4月28日に国民民主の榛葉賀津也氏が、小西洋之氏のいわゆるサル発言に触れて、「あの発言がなければ、大分と千葉はどうなっていたかわからない」と述べました。  けれども千葉5区というのは、もともと2012年以降、自民の薗浦健太郎氏が4連勝してきた選挙区です。しかも今回、野党の候補者は立憲、共産、国民、維新、政女、無所属と乱立しており、基礎となる票は自民の英利アルフィヤ氏が断然多いとみられま

          衆参補欠選挙 情勢報道集約

           衆参補欠選挙は、統一地方選の後半日程と同じ4月23日の投票です。これまでに行われた情勢報道を一覧にまとめました。 ●これは当落の予測ではなく、情勢報道の確認と検証を目的とするものであることにご注意ください。 ●日付は調査が行われた日ではなく、すべて報道された日を記載しています。 ●情勢報道の分類や一覧の作り方は2022年のガイドラインと同様です。一覧の候補は、ガイドラインに従って、平均の評価が高いものを上から並べています。製作者の判断ではありません。 ●情勢表現の前

          衆参補欠選挙 情勢報道集約