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旅 + fp L w/I series 〈中之条ビエンナーレ 2023編〉

旅 + fp L w/I series 〈中之条ビエンナーレ 2023編〉

群馬県の中之条町で2年ごとに開催される国際芸術祭が『中之条ビエンナーレ』。前回は2021年に開催され、今年 2023年も「コスモグラフィア
- 見えない土地を辿る -」をテーマに開催された。前回 2021年に訪れた際の記録はこちら『旅 + fp L w/I series 〈中之条ビエンナーレ編〉』を見て頂ければと思う。

中之条ビエンナーレ2023は「中之条市街地」「伊参(いさま)」「四万温泉(し

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建築家 石上純也設計 『maison owl』 での晩餐

建築家 石上純也設計 『maison owl』 での晩餐

『maison owl』に着き,敷地へ降りていく瞬間の高揚感は忘れられない。
建築に携わっている者ならもちろん,建築に携わっていない者でもこの洞窟は雑誌などで目にしたことがあるかもしれない。それほどに印象的で,特別な存在。「1万年前からありそうで1万年後にもそこにありそうな」をコンセプトに創造された空間は,訪れた人の記憶には確実に残り続けるだろう。

設計図通りに人手で穴を掘り,コンクリートを流し

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SIGMAのIシリーズ3本を試す、最高レベルの光学性能とコンパクトさを両立させたレンズ

SIGMAのIシリーズ3本を試す、最高レベルの光学性能とコンパクトさを両立させたレンズ

SIGMA から新しく Contemporary に属するIシリーズというレンズラインナップが発表された。Iシリーズは 「プレミアム・コンパクト・プライム」というコンセプトのもと、「最高レベルの光学性能」「妥協のないビルドクオリティ」「新しいユーザー体験」を提案している。

Iシリーズのレンズに限らず最近の SIGMA レンズはコントラスト、解像度、色収差などソフトウェアでは補正できないものはきっ

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読書は、”知の冒険”。 〜孫泰蔵『冒険の書』を読む

読書は、”知の冒険”。 〜孫泰蔵『冒険の書』を読む

『冒険の書』と聞くと、「ドラゴンクエスト」というRPGゲームを思い浮かべてしまうのは、ゲーム好きの幼少期を過ごした者の習性である。

幼い頃の私にとって、「ドラゴンクエスト8」は、間違いなく革命だった。同世代の方は、きっと頷かれていると思う。

ドラクエ8は、それまでのナンバリング作品に比べ、「冒険している感」が段違いだった。3次元的にどこまでも広がる、大地、海原、そして青空。

今でこそ、「ゼル

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薩埵峠を歩く

薩埵峠を歩く

休暇で実家に帰省しましたので、たまには富士山が綺麗に見える名所でも歩こうかなと思い、薩埵峠を歩いて来ました。
今回はFUJIFILM X-S10と各種レンズを持ち、クラシックネガに設定して向かいます。
最寄りの東海道本線由比駅で下車です。。

最初の目的地は、駿河國二之宮とも言われる豊積(とよすみ)神社でしたので、薩埵峠とは反対方向へ歩きます。

駅前の風景、旧東海道が通っています。
街並みからは

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写真が好きなら「カメラ嫌い」になれ

写真が好きなら「カメラ嫌い」になれ

いつも見て頂きありがとうございます。

さて、今回はカメラのお話を書いてみます。
noteやSNSなどを見ていると、いつも感心してしまうのですがカメラの話題ってとても多いですよね。
みなさんカメラお好きなのですね。

タイトルに「写真が好きならカメラ嫌いになれ」と大胆に書いてしまいましたが少し大げさでした。ごめんなさい。
別に嫌いになる必要はありません。
カメラに対する関心度を下げようという意味で

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写真から色を採る

写真から色を採る

新しい写真の楽しみ方を見つけた。
風景写真の魅力の一つである色を抽出した配色やチラシ等の作例、デザインのコツを紹介した本。

写真から感じた心地よい雰囲気を、写真の色を入れつつ別の形に置き換えるのは面白いのでは、とやってみた。noteで写真をお借りし、架空のチラシやポスター的なものを5つ作る。

夜の風鈴市1枚目の、黒い背景に風鈴が連なる写真。黒い背景と風鈴の組み合わせは珍しいので、目を引いた。昼

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「ひたすらヒトに寄り添う」ために生まれ、飛び立つのをやめた生きもの

「ひたすらヒトに寄り添う」ために生まれ、飛び立つのをやめた生きもの

先日、nuitoさんの「かいこかいこのかいこ展」へおじゃました。
彼女は、蚕という虫が大好きで、いつからか家で飼いはじめ、今は蚕飼いとして、蚕の繭から「糸くりする体験」の活動や、生糸を活かした展示作品を作り、蚕へのひたむきな愛を世に表現してくださっている。

彼女の丁寧に紡いだコトバは、ヒトと蚕の歩んだ道も、蚕という特殊な生態の説明も、すべてをぎゅっと的確に凝縮している。けれど、コトバがどこか優し

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蟲展が終わりました。

蟲展が終わりました。

ということで、蟲展が終わりました。
いやー、まさか本当にやるとは思わなかった蟲展。

だってね、虫ですよ?
蟲とか言ってカッコつけてますが、虫です。
嫌いな人も多くいる虫を撮った写真で写真展、正気の沙汰ではない。

そもそも、なぜそんな写真展を開催することになったのか。

それにはまず、こちらの紹介をしなければ。
そう、みんな大好き、SIGMAのFoveon!!!!!

SIGMAのFoveonは

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雨の記憶ーきろくー

雨の記憶ーきろくー

はじまり。
私が19歳の頃、大好きな祖母が天国へ。
料理が好きで、旅をすることが好きで、
写真を撮ることが好きだった祖母。
あまりに早いお迎えに
しばらく受け入れることができなくて
毎日毎日泣いては沈んでを繰り返してたな。

私が高校を卒業した3月、
春休みのあいだに一人旅をしたいなぁと思って
隣県にある単線の電車旅をしようとしたら
祖母も一緒に行きたいと初めての二人旅。
2時間に1本の電車に乗っ

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