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OMOI-KOMI 我流の作法 -読書の覚え-

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私の読書の覚えとして、読後感や引用を書き留めたものです。
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#読書

なんかいやな感じ (武田 砂鉄)

なんかいやな感じ (武田 砂鉄)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。

 武田砂鉄さんの著作は、以前「マチズモを削り取れ」「べつに怒ってない」の2冊を読んでいるのですが、その論旨には、概ね同意するところとちょっと違うかなと感じるところが合い混じっていた印象があります。
 とはいえ、気になるライターさんではあるので本書も手に取ってみた

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東電OL殺人事件 (佐野 眞一)

東電OL殺人事件 (佐野 眞一)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 いつも聴いているpodcast番組(ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」)の企画で、ジェーン・スーさんと堀井美香さんが「東電社員殺人事件」を取り上げていました。

 事件当時(1997年)、私の勤務地は東京電力本社の隣だったのと、被害者の女性社員が私とほぼ同年代であったことから記憶には残っているのですが、事件の背景や事実

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終幕(フィナーレ)のない殺人 (内田 康夫)

終幕(フィナーレ)のない殺人 (内田 康夫)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 かなり以前に読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は

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〔再読〕ひとり旅 (吉村 昭)

〔再読〕ひとり旅 (吉村 昭)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 吉村昭さんの小説やドキュメンタリー等は今までも何冊も読んでいて、私の好きな作家のひとりです。

 本書は、いつも利用している図書館の書架で目についたものですが、その帯には「最後の随筆集」と記されていました。ちょっと気になりますね。
 目次を覗くと、吉村作品の舞台裏を垣間見ることができる数々のエッセイに加え、巻末には、小沢昭一さんとの対談も

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最後の矜持 森村誠一傑作選 (森村 誠一)

最後の矜持 森村誠一傑作選 (森村 誠一)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 いつもの図書館の新着図書リストで目につきました。

 このところ気分転換に読んでいるミステリー小説は、読破にチャレンジしている内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” に偏っているので、この本はちょっとした息抜きの一冊です。

 森村誠一さんの作品はずっと昔からそこそこ読んでいたのですが、再読ではない本は久しぶりです。また短編集を読むというの

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長崎殺人事件 (内田 康夫)

長崎殺人事件 (内田 康夫)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 かなり以前に読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は

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東大の良問10に学ぶ世界史の思考法 (相生 昌悟)

東大の良問10に学ぶ世界史の思考法 (相生 昌悟)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。

 東大入試の世界史の論述問題は、様々な国や地域を舞台にした政治史・経済史・社会史・文化史等のジャンルを横断的に関連付けて理解していないと対応できない “ユニークな切り口の提示” が特徴的です。

 本書は、その東大入試の問題を材料に、“世界史を俯瞰的・横断的に理

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NHKラジオ深夜便 絶望名言2 (頭木 弘樹・NHKラジオ深夜便制作班)

NHKラジオ深夜便 絶望名言2 (頭木 弘樹・NHKラジオ深夜便制作班)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 少し前に本書の前作(絶望名言)を読んだのですが、選者の頭木弘樹さんの一味違った視点に感化されました。

 前作出版後も「NHKラジオ深夜便」の名物コーナーは継続していて、本書は、その内容を第2作目として採録したものです。

 先の投稿と同様、その中から特に印象に残った部分をいくつか書き留めておきます。

 まずは、「中島敦ー自分にふさわし

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竹人形殺人事件 (内田 康夫)

竹人形殺人事件 (内田 康夫)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 かなり以前に読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は

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思考の方法学 (栗田 治)

思考の方法学 (栗田 治)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についた本です。

 こういったタイトルに代表されるような「●●思考」をテーマにした本は、いままでもあれこれと読んでいます。
 今の私の立場では、もう目の前の仕事に活用するといったシーンはほとんど考えられなくなっているのですが、やはりちょっと気になります。

 実態を把握・整理し論理的アプローチに

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NHKスペシャル 人類誕生 (NHKスペシャル「人類誕生」制作班・馬場 悠男)

NHKスペシャル 人類誕生 (NHKスペシャル「人類誕生」制作班・馬場 悠男)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。
 こういったタイトルの本は、ともかく気になります。

 本書は、“NHKスペシャル「人類誕生」” の書籍版、テレビ放送を観ていないのが残念です。
 最新の研究成果が豊富なグラフィックとともに紹介されていてとても興味深い内容でしたが、その中から私の関心を惹いたくだり

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カラー版 ブッダの旅 (丸山 勇)

カラー版 ブッダの旅 (丸山 勇)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新書の棚を眺めていて目についたので手に取ってみました。

 少し前に同じ岩波新書の「玄奘三蔵」を読んだところだったので、彼の足跡と重なるインド国内の仏教遺跡を紹介した内容に関心を持ったというわけです。

 本書は、多くの写真とともに本家本元のブッダの布教・伝道活動の旅程を辿ったものですが、巻末には解説として「ゴー

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美濃路殺人事件 (内田 康夫)

美濃路殺人事件 (内田 康夫)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 かなり以前に読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。

 ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。

 この作品は

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新・地図のない旅 II  (五木 寛之)

新・地図のない旅 II (五木 寛之)

(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)

 いつも利用している図書館の新着本リストで目についたので手に取ってみました。

 五木寛之さんのエッセイ本をみると、いまだについ手が伸びてしまいます。「地図のない旅」というタイトルの本ははるか昔読んだ記憶があるのですが、長い年月を経ての “新” 版です。
 先に読んだのは「Ⅰ」で、こちらは同時期に出版された「続編」になります。

 内容は、

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