終幕(フィナーレ)のない殺人 (内田 康夫)
(注:本稿は、2024年に初投稿したものの再録です。)
かなり以前に読んだ内田康夫さんの “浅見光彦シリーズ” ですが、このところ、私の出張先が舞台となった作品を、あるものは初めて、あるものは再度読んでみています。
ただ、私の出張先も以前勤務していた会社のころを含めるとそこそこの都道府県にわたるので、どうせなら “浅見光彦シリーズ” の制覇にトライしてみようと思い始ました。
この作品は「第17作目」です。
今回の舞台は “箱根”。箱根そのものへの出張はありませんが、プライベートでは何度となく訪れています。
ネタバレになるとまずいので内容には触れませんが、この作品は内田さんによる巻末の「自作解説」でも語られているように、いままでの “旅情ミステリー” といったテイストとは全く異なるものですね。
作中でも触れられていますが、アガサ・クリスティーの名作「そして誰もいなくなった」を思い浮かべるようなプロットです。
こういった作品を執筆した動機については、先の「自作解説」で内田さんご本人が説明しています。
まあ、それはそれとして、私の率直な感想を言えば、やはり作家の “得手不得手” や読者の “期待” といったものは厳然と存在するのだろうということですね。
さて、取り掛かってみている “浅見光彦シリーズ制覇チャレンジ”、それほど強い意志をもって完遂しようとも思っていませんので、まあ、“どこまで続くことやら” です。
次は、執筆順では「竹人形殺人事件」ですが、一足先に読んでいるので、第19作目の「軽井沢殺人事件」にいきましょう。
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