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OMOI-KOMI 我流の作法 -読書の覚え-

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私の読書の覚えとして、読後感や引用を書き留めたものです。
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2023年7月の記事一覧

 生産性 ― マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの (伊賀 泰代)

生産性 ― マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの (伊賀 泰代)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 文字通り、ストレートに “生産性” にテーマを絞った著作です。

 副題に「マッキンゼー」が登場しているように、いわゆるホワイトカラーの業務においても「生産性向上の取組み」の重要性を指摘し、そのための具体的な打ち手を解説しています。

 生産性は、output/input ですが

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おちゃめに100歳! 寂聴さん (瀬尾 まなほ)

おちゃめに100歳! 寂聴さん (瀬尾 まなほ)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 ともかく食わず嫌いはよくないと思い、ちょっと気になった本はできるだけ手にとってみようと思っています。この本もそういった類のひとつです。

 著者の瀬尾まなほさんは、大学卒業と同時に寂庵に就職した瀬戸内寂聴さんの秘書です。
 いつも身近で接している寂聴さんのエピソードを中心にした内

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文系のための理数センス養成講座 (竹内 薫)

文系のための理数センス養成講座 (竹内 薫)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 竹内薫さんの本は今までも結構読んでいますが、直近の「ざっくりわかる宇宙論」からはちょっと間が空いてしまいました。 久しぶりの竹内さんの本です。

 ただ、読み終わっての感想は “少々期待外れ” といった感じです。

 “理系思考” の根っことして、論理的思考の基本知識とか理系的科

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逆襲される文明 日本人へIV (塩野 七生)

逆襲される文明 日本人へIV (塩野 七生)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です)

 塩野七生さんの著作は、代表作である「ローマ人の物語」シリーズを始めそこそこ読んでいますが、本書はちょっと前に出た「日本人へ」というシリーズもののエッセイ集です。

 読んでいてまず印象に残ったのは、“歴史に接する態度” についての塩野さんの姿勢です。

 そのとおりですね。“危険” という認識も含めまったく同意です。

 また、「脱・樹を見

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高倉健 七つの顔を隠し続けた男 (森 功)

高倉健 七つの顔を隠し続けた男 (森 功)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 高倉健さん、彼にまつわるエピソードを辿っていくと、とても魅力的な人物だと感じいります。もちろん俳優さんですから、全て “素” を表に出していないのは当然でもあります。

 さて、本書、読み終わっての印象ですが、私が勝手に期待していた内容とはかなり隔たりがありました。週刊〇〇の記事

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地域再生の失敗学 (飯田泰之/木下斉/川崎一泰/入山章栄/林直樹/熊谷俊人)

地域再生の失敗学 (飯田泰之/木下斉/川崎一泰/入山章栄/林直樹/熊谷俊人)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 何かの書評欄で紹介されていたので、気になって手に取ってみました。

 「地域再生」をテーマに、メディアにもよく登場している経済学者飯田泰之氏が5人の多彩なジャンルの論者と自由闊達に意見を交わし、その議論の模様を編集した著作です。

 飯田氏のファシリテートが適切で、対談者から多面

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東大から刑務所へ  (堀江 貴文・井川 意高)

東大から刑務所へ (堀江 貴文・井川 意高)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 久しぶりに、(私の好みではありますが)酷い本を手に取ってしまいました。
 著者の顔ぶれを見て、多分そんな感じだろうと思っていて敢えて読んでみたのですが・・・。

 怖いのもの見たさでもあったのですが、私の価値観との間にある想像以上の差の大きさに驚くとともに、お二人の考え方に対して

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「わたし」は「わたし」になっていく (落合 恵子)

「わたし」は「わたし」になっていく (落合 恵子)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です)

 私ぐらいの年代の人間にとって落合恵子さんといえば、文化放送の人気深夜放送「セイ!ヤング」のパーソナリティのイメージですが、その後、作家としてエッセイ・小説・児童書等幅広いジャンルでの執筆活動でも活躍されています。

 本書は2013年6月〜11月、東京新聞・中日新聞に連載されたコラム「この道」を加筆修正して採録したものです。

 落合さんの

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無所属の時間で生きる (城山 三郎)

無所属の時間で生きる (城山 三郎)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 城山三郎さんは私の好きな作家のひとりで、今までも「辛酸 ― 田中正造と足尾鉱毒事件」をはじめとして、小説やノンフィクション等そこそこ読んでいます。

 今回は、久しぶりの城山三郎さんのエッセイです。

 私も、もうすぐ定年を迎え、ここに書かれているエピソードが正に当てはまるステー

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まんがでわかるデザイン思考 (小田 ビンチ・ 坂元 勲)

まんがでわかるデザイン思考 (小田 ビンチ・ 坂元 勲)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です)

 「デザイン思考」の活用を業務の中で推進している会社のイベント(カイゼン発表会)でいただいたので読んでみました。

 「観察」→「ブレインストーミング」→「プロトタイピング」、そしてこのサイクルを早く回す。それにより “独創的なアイデア” を生み出す創造力を発現できる・・・。

 正直なところ、読み終えても、方法論としての納得感は「0」に等し

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新しい分かり方 (佐藤 雅彦)

新しい分かり方 (佐藤 雅彦)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 電通のCMプランナーとして活躍した佐藤雅彦さんによる挑戦的な著作です。

 佐藤さんにより提示されたいくつかの視座の転換には、大事な気付きがありました。こういった内容の “1000本ノック” 的な本があれば楽しいですね。

 とはいえ、残念ながら、本書だけでは私の固まりきった頭は

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京大・鎌田流 一生モノの時間術 (鎌田 浩毅)

京大・鎌田流 一生モノの時間術 (鎌田 浩毅)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 鎌田浩毅さんの著作は、いままでも「世界がわかる理系の名著」や「一生モノの勉強法」を読んでいるので、本書は3冊目になります。

 徐々に、テーマは鎌田さんの専門から一般的なものにひろがってきましたね。
 ただ、鎌田さんが如何にユニークな学者さんであっても、やはり、ごく普通の会社勤め

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友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」 (山中伸弥・平尾誠二/惠子)

友情 平尾誠二と山中伸弥「最後の一年」 (山中伸弥・平尾誠二/惠子)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 2018年最後の本です。話題の著作なので手にとってみました。

 素直に自省する気持ちが湧いてくる良書だと思いますが、期待が大きかった分、かなり物足りなさも感じました。

 もちろん山中さんと平尾さんの “それぞれが信頼し気遣い合う関係” は素晴らしいと思いますし、平尾さんの自由

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あなたの人生を、誰かと比べなくていい (五木 寛之)

あなたの人生を、誰かと比べなくていい (五木 寛之)

(注:本稿は、2019年に初投稿したものの再録です。
   この投稿以降しばらくはあっさりとした内容が続きます。)

 五木寛之さんのエッセイはいままで何冊も読んでいますが、ちょっと間が空いてしまいました。久しぶりの一冊です。

 エッセイといっても、本書は「生き方」をテーマにしたものなので話題の拡がりは限定的ですね。また、テーマの割には内容の掘り下げが浅いので、残念ながら納得感や満足感は期待以下

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