#現代詩
【詩】日だまりカレンダー
3月曇天去って
日当たりの良い別れの午後
抱きついてきた小さな身体と
いつもの笑顔
会えなくなる寂しさ
伝えてくれたつたない言葉
思い出すのは
アパートに送り届けた帰り道
他愛もないお喋りと
手作りカレンダー
疲れて眠る助手席の寝顔は
見過ごしていた小さな幸せ
明日も明後日もずっとずっと
日だまりの中で笑って泣いて
元気でいて
大好きなアンパンマンと一緒にね
【詩】下戸ガエルの聖夜
駄々捏ねる仔猫の咳き(しわぶき) に凍える夜
親指ピアノ持ち、期待に耳をそばだてても
隧道に仲間の歌声はない
淋しさも板につき
自販機の汁粉をぐい呑みし
「なに 孤独でも弾けるさ」と
下戸下戸鳴らすよ カエルの歌
モミの木てっぺんの星
更にその上で輝く星が美しい夜は
君の詩よりも自分の言霊で
心をまともに戻したい
寒空に澄んだ空気を奏で過ぎて
風邪をひくなら
長湯しながら、呑兵衛の君を待つか
【詩】いつもの公園 いつもの夜に あなたを想う
日曜の夜 いつもの公園
普段より多いギター侍
ラブソングを聴きながら
ロマンスに浸る恋人達
仲間と騒ぐ若者たち
一緒に歌うラブソング
沢山の新しい出会いの中で
あなたの影は記憶の彼方へ
遠くなっていくのかな
これからは新しい誰かと
ありきたりな恋愛をするのかな
「それもいいじゃん」て
あなたなら言うのかな
誰かといても頭の片隅に残る
言葉と音楽のキャッチボール
コンディション最低なまま
多